オイル交換の費用はいくら?|オイル代と工賃の内訳、頼む先ごとの目安と、1年あたりの額の出し方

車のオイル交換の費用は、エンジンオイルの代金と、交換の工賃でできています。そこへ、何回かに1回はオイルフィルター(オイルエレメント)の交換が加わります。どこに頼むか、どの種類のオイルを入れるかで、1回の額は数千円の幅で変わります。
この記事では、費用の内訳と頼む先ごとの目安、交換の時期を決めるもの、法律で決まっている点検をまとめます。1回の額を1年あたりにして、家計簿に入れる手順も書きます。
オイル交換を頼むたびに額が違って、どこで替えるのがいいのか分かりません。何か月ごとに替えればいいのかも迷います。
オイル交換の費用は、オイル代と工賃に分かれる
オイル交換の請求額は、入れたオイルの代金と、抜いて入れ替える作業の工賃の合計です。オイルフィルターも替えた回は、フィルターの部品代とその工賃が足されます。

オイル代は、量と種類で決まる
オイル代は、車が必要とする量に、1リットルあたりの値段を掛けた額です。目安では、必要な量は軽自動車で2.5〜3リットル、普通車で3〜4.5リットルです。自分の車の量は、取扱説明書の仕様の欄に書いてあります。
1リットルの値段は、オイルの種類で変わります。原油から作る鉱物油がいちばん安く、化学合成油を混ぜた部分合成油、全合成油の順に高くなります。目安を並べると、次のとおりです。
- 鉱物油:1リットルあたり500円から2,000円
- 部分合成油:1リットルあたり2,000円から6,000円
- 全合成油:1リットルあたり3,000円から10,000円
どの種類のオイルでも、取扱説明書が指定する粘度(「0W-20」のような表示)と規格に合うものを選びます。メーカー純正のオイルは、同じ粘度の汎用のオイルより高めに書かれています。
工賃は、頼む先で違う
工賃は、カー用品店で500円から、ディーラーで2,000円前後という目安が紹介されています。会員になると工賃が無料になる店や、点検のキャンペーンでオイルの交換や補充を無料にするディーラーもあります。
車を買ったときにメンテナンスのパックに入っていれば、決まった回数のオイル交換がその中に含まれていることがあります。頼む前に、契約の書類で何が入っているかを見ておきます。
オイルフィルターは、2回に1回が目安
オイルフィルターは、オイルの汚れをこし取る部品です。交換は、オイル交換2回につき1回が大まかな目安とされています。フィルターも替える回は、作業の時間が5分から10分のびるという案内もあります。
頼む先ごとの費用の目安
1回のオイル交換の額(オイル代と工賃)の目安は、頼む先ごとに次のとおりです。前提の車やオイルが違うので、幅は広めです。
- ディーラー:3,000円から12,000円。メーカー推奨の規格のオイルを入れ、点検の記録も残る
- カー用品店:1,000円から11,500円。オイルの種類が多く、会員の割引がある店もある
- ガソリンスタンド:2,000円から8,000円。給油のついでに頼める。フィルターの在庫が無い店もある
- 整備工場:2,000円から4,000円。車検や点検と合わせて頼める
どの目安でも、ディーラーの額はほかの店より高めです。ただ、同じ店でも、量の多い大きな車や、全合成油を選んだときは額が上がります。自分の車の額は、車種とオイルの種類を伝えて見積もりで確かめます。
作業の時間は、待ち時間を除いて20〜30分、またはおよそ30分という案内があります。ディーラーは予約が要る店があり、カー用品店やガソリンスタンドは予約なしで受ける店もあります。
オイルを持ち込むときは、先に確かめる
自分で買ったオイルを持ち込むと、払うのは工賃だけになり、安く済むことがあります。ただし、持ち込みを受けない店や、持ち込みのときは工賃を高くする店もあるので、行く前に電話で確かめます。
メーカーの保証を受けている車では、純正以外のオイルを入れると保証の扱いが変わることがあるとされます。保証の中身は、保証書かディーラーで確かめます。
交換の時期は、取扱説明書で決まる
何km・何か月ごとに替えるかは、車ごとに取扱説明書やメンテナンスノートに書かれています。費用を1年あたりにするときも、この間隔で年に何回替えるかが決まります。
目安には幅がある
紹介されている目安は、ふつうのガソリン車で1万5,000kmか1年、軽自動車やターボの付いた車で1万kmか半年です。一方で、3か月から6か月、3,000kmから5,000kmという目安もあり、間隔には幅があります。
最近の車は以前より間隔が長くなった、ともされます。どちらに合わせるか迷ったら、自分の車の取扱説明書の数字をとります。車検のときにだけ替える使い方は、間隔より遅すぎるとされます。
厳しい使い方では、間隔が短くなる
取扱説明書には、ふつうより厳しい使い方(シビアコンディション)のときの間隔も書かれています。この場合は、ふつうの間隔の半分が目安とされています。
厳しい使い方の線は、車によって違います。一般社団法人 電池工業会は、シビアコンディションの目安の一例として次の3つを挙げ、車の取扱説明書を見るよう添えています。
- 走行距離が長い:1年に2万km以上
- 短い距離の繰り返し:1回の走行が8km以下で、エンジンの温度が低いまま走る
- 低い速度やアイドリングが多い:走行距離の30%以上が時速30km以下
買い物や送り迎えで短い距離だけを走る車は、走る距離が少なくても厳しい使い方に入ることがあります。自分の車がどちらに当たるかは、取扱説明書の表で確かめます。
どのくらいの間隔で替えているか
株式会社CAPが2025年8月に行った調査(自動車か二輪車を持つ20代〜70代の男女1,025人)では、オイル交換の頻度は「半年以内に1回程度」が38.3%、「年1回程度」が26.3%でした。「特に決まっていない」も21.7%ありました。
この数字は、ほかの人がどうしているかの参考です。自分の車の間隔は、取扱説明書と使い方で決めます。
法律で決まっている点検で、オイルの量を見る
オイルの交換の時期そのものは、法律では決まっていません。法律で決まっているのは、点検です。道路運送車両法では、車の使用者は、走行距離や運行時の状態から判断した適切な時期に、日常の点検をすることになっています。
日常点検の項目に、エンジンオイルの量がある
日常点検の中身は、国土交通省令の自動車点検基準で決まっています。マイカーの項目には、冷却水の量やブレーキの液量などと並んで、「エンジン・オイルの量が適当であること」が入っています。
量は、エンジンの横にあるオイルレベルゲージを抜いて、付いたオイルの位置で見ます。メーターのオイルの警告灯は量が減ったことを知らせるもので、汚れを知らせるものではないとされます。
量がたびたび減る、駐車場の床にしみがある、というときは、オイル漏れのおそれがあります。その場合は交換の時期を待たずに、ディーラーや整備工場で見てもらいます。
定期点検は、マイカーで1年ごと
自家用の乗用車の定期点検は、道路運送車両法で1年ごとと決まっています。国土交通省の案内では、マイカーは1年ごとに29項目、2年ごとに1年ごとの29項目を含む計60項目です。
国土交通省は、車検に通ったことで点検や整備を省けるわけではない、としています。点検を整備工場に頼むときに、オイル交換も一緒に頼むと、来店の回数をまとめられます。
路上の故障の中の、オイルの割合
国土交通省が JAF の協力で行った令和7年度の路上故障の実態調査(令和7年9月〜11月)では、高速道路の故障の部位は、タイヤが57.2%で1位、潤滑油が4.0%で2位でした。一般道路では、潤滑油は0.7%です。
潤滑油の主な故障の状況には、オイルの不良とオイルパンからの漏れが挙がっています。長い距離を走る前には、量と漏れを見ておきます。
自分で交換するときの費用と、廃油の出し方
自分で交換すると、工賃はかかりません。払うのは、オイル代と道具と、抜いたオイル(廃油)の処分の費用です。
道具は、ジャッキと車を支える台、レンチ、オイルを受ける容器、廃油を吸わせる処理箱、手袋などで、そろえると2万円くらいという案内があります。車の下にもぐる作業なので、支え方を誤るとけがにつながります。
廃油の出し方は、市区町村で違う
廃油を、下水や土に流してはいけません。出し方は市区町村で違い、たとえば次の2つの市では扱いが分かれています。
- 神戸市の案内:エンジンオイルは市では収集できない。ガソリンスタンドや販売店、製造元などに相談する。使い切った容器は、缶は燃えないごみ、プラスチックは燃えるごみ
- 習志野市の案内:オイルは凝固剤などで固めて、燃えるごみに出す
ガソリンスタンドやカー用品店が引き取ってくれることもありますが、有料のことや、受けない店もあります。自分の住む市区町村のごみの案内を先に見て、出し方と費用を確かめてから交換します。
工賃の分だけ安くなっても、道具と処分の費用、作業の時間がかかります。1回だけなら、店に頼んだほうが安く済むこともあります。
1年あたりの額にして、家計簿に入れる
オイル交換は、毎月出る費用ではなく、年に1〜2回まとめて出る費用です。1年あたりの額を出しておくと、車検やタイヤの交換と同じように、毎月取り分ける額が決まります。紙でも表計算でも、次の手順でできます。
ステップ1前の領収書から、1回の額を書き出す5分
前に替えたときの領収書から、オイル代、工賃、フィルターの代金を分けて書きます。初めてなら、車種を伝えて見積もりを取り、その額を書きます。
ステップ21年に何回替えるかを決める5分
取扱説明書の間隔と、1年に走る距離から、1年の回数を決めます。たとえば「1万kmか半年」の車で1年に6,000km走るなら、距離より先に半年が来るので年2回です。
ステップ3回数を掛けて、フィルターの分を足す5分
1回の額に1年の回数を掛け、フィルターを替える回の分を足します。それを12で割ると、毎月取り分ける額になります。

図は、計算の例です。オイル4リットルを1リットル1,100円で入れ、工賃を1,100円とし、年2回のうち1回でフィルターを替えるとしました。金額は例なので、自分の領収書の額に置き換えてください。
家計簿のどこに書くか
オイル交換の代金は、「車」の項目にまとめると、ガソリンや税、車検と一緒に車の費用が見えます。車の費用全体を月あたりにする手順は、車の維持費の記事にまとめています。
国の家計調査の分け方では、エンジンオイルは「自動車等関連用品」に、定期点検料や車の修理代は「自動車整備費」に入ります。2025年の二人以上の世帯(第4-1表・品目分類)では、1世帯あたりの年の支出は、自動車等関連用品が14,269円、自動車整備費が33,830円でした。
この2つの額は、オイル以外の用品や整備も含み、車を持たない世帯も入れて割った数字です。オイル交換の平均の額ではないので、比べるなら自分の去年の額と比べます。
費用を抑えるときに見るところ
オイル交換の費用を抑える方法は、いくつか挙げられています。どれも、交換の時期を延ばして削るのではなく、1回の額を下げる方法です。
- 間隔を取扱説明書に合わせる:取扱説明書より短い間隔で替えていたなら、取扱説明書の間隔に戻すと回数が減る
- 会員やメンテナンスのパック:工賃が無料になる会員や、交換の回数が含まれるパックがある。年に何回替えるかで、得かどうかを計算する
- オイルの種類:取扱説明書の粘度と規格に合えば、高いオイルでなくてもよい場合がある
- 持ち込み:持ち込みのオイルを受ける店なら、工賃だけで済む。受けるかどうかと工賃を先に聞く
- 点検とまとめる:1年ごとの定期点検や車検と同じ日に頼むと、出かける回数が減る
交換を長く先送りすると、オイルが傷んで燃費が悪くなったり、エンジンを傷めて修理が高くついたりすることがあるとされます。1回分を削るより、間隔を守るほうが結局は安く済むこともあります。
よくある質問
Qオイル交換は、1回いくらくらいですか
目安では、オイル代と工賃を合わせて、ディーラーで3,000円から12,000円、ガソリンスタンドで2,000円から8,000円です。車の必要な量とオイルの種類で変わるので、自分の車は見積もりで確かめます。
Q何か月ごとに替えればいいですか
車ごとに取扱説明書に書かれています。紹介されている目安は、ふつうのガソリン車で1万5,000kmか1年、軽自動車やターボの付いた車で1万kmか半年です。短い距離ばかり走るときは、厳しい使い方の間隔を見ます。
Qオイルフィルターも毎回替えますか
毎回でなくてよく、オイル交換2回につき1回が大まかな目安とされています。取扱説明書に交換の間隔が書かれていれば、そちらに合わせます。
Q車検のときにだけ替えるのでは足りませんか
車検は2年ごとなので、1年や半年の間隔より遅くなります。車検ごとでは遅すぎるとされます。国土交通省も、車検に通ったことで点検や整備を省けるわけではないとしています。
Q自分で替えた廃油は、どう捨てればいいですか
市区町村で扱いが違います。神戸市の案内では市では収集せず販売店などに相談し、習志野市の案内では固めて燃えるごみに出します。自分の住む市区町村のごみの案内で確かめます。
Q家計簿では、どの項目に書けばいいですか
「車」の項目にまとめると、車にかかる費用が1か所で見えます。年に何回かまとめて出るので、1年あたりの額を出して12で割り、毎月取り分けておくと交換の月に慌てずに済みます。
まとめ
- オイル交換の費用は、オイル代(量×1リットルの値段)と工賃で、何回かに1回フィルターの代金が加わる
- オイル代は、必要な量と、鉱物油・部分合成油・全合成油の種類で変わる
- 頼む先ごとの目安には幅があり、ディーラーは高めになっている
- 交換の間隔は取扱説明書で決まり、短い距離の繰り返しなどの厳しい使い方では短くなる
- 法律で決まっているのは点検で、日常点検にエンジンオイルの量、マイカーの定期点検は1年ごと
- 1回の額に1年の回数を掛け、フィルターの分を足して12で割り、毎月取り分ける
前の領収書の額と取扱説明書の間隔があれば、オイル交換に1年でいくら使うかが1つの数字になります。毎月取り分けておけば、交換の月も普段どおりです。
この記事で参照した公的情報
- 点検整備の種類(日常点検整備は、マイカーは走行距離や運行時の状態などから判断した適切な時期に実施・定期点検整備は、マイカー(自家用乗用車、軽自動車)は1年ごとに29項目、2年ごとに1年ごとの29項目を含む計60項目・国の認証を受けた整備工場に依頼することも可能)
- 点検整備の必要性(検査(車検)に合格したことをもって点検・整備を省略できるものではない)
- 道路運送車両法 第47条の2(日常点検整備=使用者は走行距離・運行時の状態等から判断した適切な時期に点検)・第48条(定期点検整備=第1項第3号の自動車は1年ごと)(2026年4月1日施行の版・e-Gov の版一覧で未施行の版なし)
- 窓口
- e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185
- 自動車点検基準 第1条第2号・別表第2(自家用乗用自動車等の日常点検基準=原動機「エンジン・オイルの量が適当であること」・ブレーキの液量・冷却水の量など)(2023年12月21日施行の版・e-Gov の版一覧で未施行の版なし)
- 窓口
- e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800070
- 令和7年度路上故障の実態調査結果(JAF の協力・令和7年9月〜11月・高速道路の故障部位は1位タイヤ57.2%・2位潤滑油4.0%、一般道路の潤滑油は0.7%)
- 自動車用バッテリーあがりについて(シビアコンディションの目安の一例=年2万km以上・1回8km以下の短距離走行の繰り返し・走行距離の30%以上が時速30km以下)
- 窓口
- 一般社団法人 電池工業会
- 確認日
- 確認先
- https://www.baj.or.jp/safety/car/car05.html
- 「エンジンオイル・潤滑油」は何ごみで捨てればいいですか?(市では収集できない・ガソリンスタンドや販売店、製造元などへ相談)
- 灯油・ガソリン・オイルはどのように処分したらよいですか(オイルは凝固剤等で固めて燃えるごみ)
- 家計調査 家計収支編 2025年 二人以上の世帯 第4-1表(品目分類・1世帯当たり年間の支出金額=自動車等関連用品14,269円・自動車整備費33,830円)
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409546
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(自動車等関連用品=ブレーキ・エンジンオイルなど/自動車整備費=定期点検料・車検のための整備費・車の修理代など)
