扇風機の寿命は何年?|本体に書かれた設計上の標準使用期間の見方、部品の保有期間8年、古い扇風機の火災を防ぐ点検、捨て方と家計簿での書き方

支出の見直し ・ ・ 最終更新

扇風機がいつまで使えるかを知る手がかりは、本体のラベルにある「設計上の標準使用期間」です。冷蔵庫やエアコンには内閣府の調査の平均使用年数がありますが、扇風機の年数は出ていません。

この記事では、ラベルの年数の意味と数え始め、修理用の部品を持つ期間、古い扇風機で起きている事故と点検の仕方を順に見ます。最後に、修理か買い替えかの目安、捨て方、家計簿での書き方をまとめます。

押し入れから出した扇風機が、何年前に買ったものか分かりません。まだ動きますが、このまま使ってよいのか見分け方が知りたいです。

扇風機の寿命は何年か

目安は、本体に書かれた設計上の標準使用期間

2009年4月1日以降に作られた扇風機には、長期使用製品安全表示制度にもとづき、本体に設計上の標準使用期間が書かれています。年数はメーカーが製品ごとに決めるもので、法律で何年と決まっているわけではありません。

この期間を10年や12年としている製品があります。値段を抑えた製品では、6年を目安にしているものもあるとされます。

内閣府の調査に、扇風機の平均使用年数は無い

内閣府の消費動向調査は、買い替えた世帯がそれまで何年使ったかを品目ごとに出しています。2026年3月の調査で対象にした11品目は、エアコン・冷蔵庫・テレビ・洗濯機・掃除機・パソコン・乗用車などで、扇風機は入っていません。

そのため、扇風機の「約10年」といった年数は、この調査で出た平均使用年数ではありません。手元の製品の年数を知りたいときは、本体のラベルを見るのが確かです。

数え始めは、買った年ではなく製造年

経済産業省のガイドラインでは、設計上の標準使用期間は製造年を始まりとして設定するとされています。ラベルにも製造年が並べて書かれるので、その年に期間を足した年が目安です。

店で売れ残っていた型や、人から譲り受けた扇風機は、買った年より製造年が古いことがあります。使い始めた年ではなく、ラベルの製造年から数えます。

本体のラベルに書かれていること

表示の中身は、国の省令で決まっている

扇風機の表示は、電気用品の技術上の基準を定める省令の第20条第1号で決まっています。本体の見やすい所に、消えにくい方法で、次の3つを書くことになっています。

  • 製造年
  • 設計上の標準使用期間
  • その期間を超えて使うと、経年劣化による発火やけがなどの事故に至るおそれがあること

この省令の表示の決まりは、2026年10月時点で、施行を待っている改正の版はありません(e-Gov の改正履歴で確認)。ラベルが見つからないときは、取扱説明書にも同じ期間が書かれていることがあります。

設計上の標準使用期間は、保証の期間ではない

消費生活用製品安全法では、この期間を「標準的な使用条件の下で使用した場合に安全上支障がなく使用することができる標準的な期間」としています。使う時間や日数を標準的な条件に置いて、試験をもとに決めた年数です。

この期間の中で壊れても、無料で直してもらえるわけではありません。逆に、期間を過ぎたらすぐに使えなくなるものでもなく、点検や買い替えを考え始める区切りになります。

サーキュレーターや充電式の扇風機は対象外

表示の決まりの対象は、家庭で使う扇風機と換気扇です。経済産業省のガイドラインでは、サーキュレーターや送風機、電源がソーラー発電・乾電池・USB端子の扇風機は対象外とされています。

首にかける小型の扇風機や卓上のUSB扇風機には、設計上の標準使用期間の表示が無いことがあります。そうした製品は、取扱説明書の注意書きと、使っている様子で判断します。

修理用の部品を持つ期間は8年

修理に使う部品をメーカーが残しておく年数は、全国家庭電気製品公正取引協議会の規約が決めていて、施行規則の別表3では扇風機を8年以上としています。表示の例は「製造打切後○年保有」です。

表で6年なのは換気扇やウィンドファンなので、扇風機の8年と取り違えないようにします。製造打切後の年数なので、型落ちを買った場合は、買ってからの年数より早く期間が終わることがあります。

扇風機の寿命にかかわる年数の図。設計上の標準使用期間はメーカーが製品ごとに決めて本体に表示し製造年から数える、修理用の部品を持つ期間は規約で製造打切後8年以上、内閣府の消費動向調査の平均使用年数は扇風機が対象外

図のように、扇風機の年数で公的に決まっているのは、表示の仕方と部品の期間の下限です。年数そのものはメーカーごとに違うので、手元の製品のラベルと説明書で確かめます。

古い扇風機で起きている事故

製品評価技術基盤機構(NITE)は、2026年6月の製品安全情報マガジンで古い扇風機の事故を取り上げました。過去10年間に受け付けた扇風機の事故は、調査が完了したもので約120件あり、約3割が経年劣化による火災事故でした。

挙げられた主な原因は、次の4つです。どれも、長い年月のあいだに部品の絶縁が弱くなったり、動く部分が傷んだりして起きています。

  • 運転コンデンサー:絶縁の性能が落ち、内部でショートして発火する
  • モーターの巻線:絶縁が劣化し、巻線どうしがショートして発火する
  • モーターの軸受:固着して回らなくなり、巻線が異常に熱を持つ
  • 首振り部分の配線:曲げ伸ばしをくり返して芯線が切れ、火花が出る

夏に事故が集まり、使った年数とともに増える

NITE の平成22年の資料では、平成16年度から20年度の5年間に通知された扇風機の事故は127件でした。そのうち経年劣化が原因のものが70件あり、換気扇と合わせた事故は月別で7〜8月に集中していました。

同じ資料では、初期不良を含む5年未満を除くと、30年以上使った扇風機で事故が増えていました。2026年の資料でも、40年以上・50年・20年以上使った製品の火災が事例に挙げられています。

寿命が近いときのサイン

NITE は、使う前に次のような様子が無いかを点検するよう呼びかけています。季節の初めに出したときや、長く使っている扇風機は、回し始めの様子を確かめます。

  • 電源を入れても羽根が動き出さない
  • 電源コードに触れると、急に回ったり止まったりする
  • 羽根の回り方が異常に遅い、または安定しない
  • 回っているときに異音や振動がある
  • 首振りの動きが不規則で、音がする
  • モーターの部分が異常に熱い、または焦げたにおいがする

当てはまるときは、すぐに使うのをやめて電源プラグを抜き、買った店かメーカーの修理窓口に相談します。焦げたにおいやモーターの熱さは、そのまま回し続けないことが大切です。

止まっていても、プラグは抜いておく

NITE には、動かないのでスイッチが切れていると思っていた扇風機や、動かないまま差しっぱなしだった扇風機が事故に至った例も報告されています。長く使っている製品は、使わないときに電源プラグを抜いておくよう勧められています。

ラベルの無い古い扇風機は、とくに注意する

2009年4月より前に作られた扇風機には、設計上の標準使用期間の表示がありません。NITE は、そうした古い製品や期間を過ぎた製品を使い続けるなら、異常が無いかをとくに気にかけるよう呼びかけています。

昔の扇風機は仕組みが単純で故障しにくい反面、つなぎ目の小さなずれから火花が出るおそれがあるとされます。安全の面からは、買い替えを勧める専門家もいます。

修理か、買い替えか

部品の期間と、ラベルの期間を並べる

壊れたときに修理できるかは、部品の保有期間の中かどうかで変わります。製造打切後8年を過ぎると、部品が無くて修理を断られる場合があります。

設計上の標準使用期間を過ぎた扇風機に異常が見られるとき、NITE は、メーカーなど専門の知識がある業者に点検を頼むか、新しい製品に買い替えることを勧めています。動いているかどうかだけでなく、製造年と様子を合わせて決めます。

修理代と、新しい扇風機の値段を比べる

家電全般では、修理代が新しい製品の値段の半分以上なら買い替えを考える、という目安があります。修理の見積もりを取ったら、同じくらいの機能の製品の値段と並べて決めます。

家電の値段は、新しい型が出る前後や、売り場の決算・ボーナスの時期のセールで下がることがあります。急がないなら、替える時期をシーズンの前に決めておく方法もあります。

電気代の差も見ておく

モーターの種類で消費電力が違うので、古い扇風機から替えると電気代が変わることがあります。消費電力と時間から1時間・ひと夏の額を出す方法は、扇風機の電気代は1時間いくら?で紹介しています。

長く安全に使うための手入れ

扇風機を長く使うには、ほこりをためないことと、電源コードを傷めないことが勧められています。手入れの点は次のとおりです。

  • ほこりを取る:ガードや羽根に見えてきたら、掃除機で吸い取る
  • 外せる部分をきれいにする:シーズンの区切りに、説明書で外してよいとされる部分を外して掃除する
  • モーターは分解しない:中にごみが入り、燃えやすい異物が付くおそれがある
  • コードを挟まない・重い物を載せない:ショートして発火するおそれがある
  • 差し込む先の容量を守る:テーブルタップは、ほかの家電と合わせた消費電力が定格を超えないようにする

床に置くタイプは、コードが断線しやすいとされます。コードは強く引いたり折ったりしないようにし、ふだんと違う動きが出たら買い替えも候補にします。

捨てるとき

扇風機は、家電リサイクル法でリサイクル料金を払う4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫と冷凍庫・洗濯機と衣類乾燥機)には入りません。小型家電リサイクル法の政令では、空調用の電気機械器具の1つとして扇風機が挙げられています。

出し方は、粗大ごみ・不燃ごみ・小型家電の回収など、市区町村ごとに決まっています。粗大ごみに出すときの料金と申し込み方は、粗大ごみの料金はいくら?にまとめています。

家計簿での書き方

総務省の家計調査の分け方では、扇風機は家具・家事用品の中の「他の冷暖房用器具」に入ります。同じ項目には、電気毛布・電気こたつ・除湿機・空気清浄機、冷暖房用器具の部品も入ります。

修理代は「家具・家事用品関連サービス」、粗大ごみの回収料金や処理券の代金は「廃棄物処理手数料・リサイクル料金」で、別の項目です。本体・修理・処分を別の行にしておくと、何にいくら使ったかを後から見返せます。

買った年と製造年を書いておく

家計簿の行に、買った年月と、ラベルにある製造年・設計上の標準使用期間を書いておくと、何年目かがすぐに分かります。部屋ごとに何台かあるときは、置き場所も書いておくと探しやすくなります。

数年に1回の買い物を、1年分の予定にあらかじめ入れておく方法は、特別費は思い出さずに明細から拾うで紹介しています。扇風機を替える費用も、その予定表に1行足しておけます。

よくある質問

Q扇風機の寿命は何年ですか

本体に表示された設計上の標準使用期間が目安で、年数はメーカーが製品ごとに決めます。10年や12年としている製品が紹介されていて、内閣府の消費動向調査に扇風機の平均使用年数はありません。

Q10年以上使った扇風機は危ないですか

ラベルには、期間を超えて使うと経年劣化で発火やけがの事故に至るおそれがあると書かれています。異音・異常な熱・焦げたにおいなどがあればすぐに止め、無くても使う前に点検します。

Q設計上の標準使用期間はどこに書いてありますか

本体の見やすい所に、製造年と並べて書かれています。2009年4月より前に作られた製品や、サーキュレーター・USB給電の扇風機には、表示が無いことがあります。

Q修理用の部品はいつまでありますか

全国家庭電気製品公正取引協議会の規約で、扇風機の部品の保有期間は製造打切後8年以上です。買った日からではないので、型落ちの製品は早めに期間が終わることがあります。

Q扇風機は粗大ごみで出せますか

家電リサイクル法の4品目ではないので、市区町村の決まりに沿って出します。粗大ごみ・不燃ごみ・小型家電の回収のどれになるかは、住んでいる市区町村の案内で確かめます。

まとめ

  • 扇風機の寿命の目安は、本体に表示された設計上の標準使用期間で、製造年から数える
  • 年数はメーカーが製品ごとに決め、内閣府の消費動向調査の平均使用年数に扇風機は無い
  • 修理用の部品を持つ期間は、規約で製造打切後8年以上
  • 回らない、異音、首振りの不調、モーターの熱や焦げたにおいは、使うのをやめて相談するサイン
  • 古い扇風機は使わないときにプラグを抜き、ラベルの無い製品はとくに注意する
  • 捨て方は市区町村の決まりで、家計簿では本体・修理・処分を別の行にする

この記事で参照した公的情報

  1. 電気用品の技術上の基準を定める省令 第20条第1号(長期使用製品安全表示制度による表示・扇風機及び換気扇の機器本体に、製造年、設計上の標準使用期間、超えて使用すると経年劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがある旨を表示。2025年12月25日施行の版が最新で、未施行の版は無い)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/425M60000400034
  2. 消費生活用製品安全法 第32条の5第1項第1号(設計標準使用期間=標準的な使用条件の下で使用した場合に安全上支障がなく使用することができる標準的な期間として設計上設定される期間)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/348AC0000000031
  3. 長期使用製品安全点検・表示制度(対象製品=扇風機・換気扇・エアコン・ブラウン管テレビ・2槽式洗濯機・全自動洗濯機、平成21年(2009年)4月1日以降に製造・輸入された製品が対象)
    窓口
    経済産業省
    確認日
    確認先
    https://www.meti.go.jp/product_safety/producer/shouan/07_tyouki.html
  4. 長期使用製品安全点検・表示制度ガイドライン(令和7年12月版)2.3 設計上の標準使用期間(製造年を始期として設定)・表示制度の対象製品(サーキュレータ・送風機、ソーラー発電・乾電池・USB端子で給電する扇風機は対象外)
    窓口
    経済産業省
    確認日
    確認先
    https://www.meti.go.jp/product_safety/producer/shouan/07_shouan_guideline_8.pdf
  5. 家庭電気製品製造業における表示に関する公正競争規約施行規則 別表3 補修用性能部品表示対象品目と保有期間(扇風機8年・冷風扇8年・ウィンドファン6年・換気扇6年・保有年数は同表の年数を下回ることはできない・表示例は「製造打切後○年保有」)
    窓口
    公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
    確認日
    確認先
    https://www.eftc.or.jp/code/notation/notation_table3.html
  6. 製品安全情報マガジン Vol.503 6月23日号「扇風機の事故」(過去10年間に扇風機の事故は調査が完了したもので約120件・うち約3割が経年劣化による火災事故・主な原因・点検のポイント・2009年4月以降の製品の設計上の標準使用期間を買い替えの目安に)
    窓口
    独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)
    確認日
    確認先
    https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2026fy/vol503_260623.html
  7. 扇風機及び換気扇の経年劣化等による火災事故の防止について(平成22年6月17日・平成16年度から20年度の5年間の扇風機の事故127件・うち経年劣化70件・7〜8月に集中・経年劣化の要因はコンデンサーとモーター)
    窓口
    独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)
    確認日
    確認先
    https://www.nite.go.jp/data/000005095.pdf
  8. 消費動向調査 令和8年(2026年)3月実施調査結果 第5表 主要耐久消費財の買替え状況(二人以上の世帯・11品目に扇風機は無い)
    窓口
    内閣府 経済社会総合研究所
    確認日
    確認先
    https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/honbun202603.pdf
  9. 使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律施行令 第1条第18号(扇風機、電気除湿機その他の空調用電気機械器具。ユニット形エアコンディショナーを除く)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/425CO0000000045
  10. 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(479 他の冷暖房用器具=扇風機・電気毛布・電気こたつ・除湿機・空気清浄機・冷暖房用器具の部品など、冷暖房用器具の処分代は541 廃棄物処理手数料・リサイクル料金、修理代は542 家具・家事用品関連サービス)
    窓口
    総務省統計局
    確認日
    確認先
    https://www.stat.go.jp/data/kakei/kou2025/zuhyou/kouh2025.xlsx

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

App Store からダウンロードGoogle Play で手に入れよう

Mirai Kanaiを見てみる

この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。特定の金融商品の推奨や、個別の投資判断に関する助言を行うものではありません。公的制度の要件・金額は変更される場合があり、自治体によって異なります。実際のご利用にあたっては、必ず公式の窓口でご確認ください。