防災グッズの費用はいくら?|家族4人の備蓄(水・食料)3日分と1週間分の早見と、自分の家の額の出し方

家族4人で水・食料・携帯トイレ・カセットボンベを備えると、単価を2Lの水1本100円・1食300円などと置いて計算した例で、3日分は約2万1,000円、1週間分は約4万8,000円です。相場ではなく例の計算なので、自分の買う値段に置き換えて出し直せます。
避難のときに持ち出す袋(防災リュック)は、1人1万〜1万5,000円が目安とされ、1人1つずつなら4人で4万〜6万円です。食料は、ふだん食べるものを多めに買って回すローリングストックにすれば、食費と重なる分だけ追加の出費は小さくなります。
家族4人分をそろえると、いくらかかるのか見当がつきません。何をどれだけ買えばいいのかも分かりません。
家族の人数ごとの備蓄の費用(早見)
水・食料・携帯トイレ・カセットボンベを、人数と日数ごとにそろえたときの費用の例です。単価は、2Lの水1本100円、1食300円、携帯トイレ1回分100円、カセットボンベ1本200円と置いています。
| 人数 | 3日分 | 1週間分 |
|---|---|---|
| 1人 | 5,250円 | 1万2,050円 |
| 2人 | 1万500円 | 2万4,100円 |
| 3人 | 1万5,750円 | 3万6,150円 |
| 4人 | 2万1,000円 | 4万8,200円 |
| 5人 | 2万6,250円 | 6万250円 |
表の額は、1人1日あたり水3リットル、食事3食、携帯トイレ5回分を、日数分掛けたものです。カセットボンベは、3日分を1人3本、1週間分を1人6本としています。表の額は例なので、自分の家の額は後の式で出し直します。
この表には、懐中電灯・ラジオ・カセットコンロのように家族で1つあればよい道具と、持ち出し袋は入っていません。すでに家にある物は、数えてから足りない分だけ買えば、額はこれより小さくなります。
4人家族の3日分と1週間分の量
4人家族がそろえる量を、品目ごとに並べました。量は人数と日数で決まり、単価に左右されません。買い物の前に、この量と家にある量を比べます。
| 品目 | 4人・3日分 | 4人・1週間分 |
|---|---|---|
| 水(1人1日3L) | 36L(2L×18本) | 84L(2L×42本) |
| 食事(1人1日3食) | 36食 | 84食 |
| 携帯トイレ(1人1日5回) | 60回分 | 140回分 |
| カセットボンベ | 12本 | 24本 |

図は、上の量に例の単価を掛けた額です。1週間分の4万8,200円のうち、食事が2万5,200円で半分あまりを占めます。食事を、ふだん食べるものの買い置きで回せば、この分は食費と重なります。
水は1人1日およそ3リットル
農林水産省の食品ストックガイド(単身者向け)は、水の目安を1人1日およそ3リットル程度(飲料水と調理用の水)としています。4人なら1日12リットル、3日で36リットルです。
湯せんや、食品や食器を洗う水は、この3リットルとは別に要ります。食品ストックガイドでは、水道水は塩素による消毒効果により3日程度は飲料水として使用可能とされます。フタのできる清潔な容器に口もといっぱいまで入れ、直射日光を避けて保存します。
食事は、1日3食で数える
食事の数は、1人1日3食として数えると、4人の3日分で36食、1週間分で84食です。主食のパックご飯や麺、主菜の缶詰やレトルト食品、副菜の野菜ジュースや日持ちする野菜を組み合わせます。
食品ストックガイドは、災害の直後は炭水化物にかたよりやすいとして、たんぱく質の缶詰や日持ちする野菜も備えるよう勧めています。子どもがよく食べる家は、ふだんの食事の量で数を見直します。
携帯トイレは1人1日5回分
断水するとトイレが流せなくなるので、携帯トイレを備えます。食品ストックガイド(単身者向け)は、非常用トイレを水と食品の次に重要としています。数は1人1日5回分が目安とされ、4人の1週間分で140回分です。
カセットボンベは1週間で1人約6本
電気やガスが止まっても、カセットコンロがあれば湯を沸かし、温かいものを食べられます。食品ストックガイドは、カセットボンベの備蓄を1人1週間あたり約6本としています。
単身者向けのガイドでは、3日分を3本(1人1日1本程度)としています。4人なら3日分で12本、1週間分で24本です。カセットコンロは家に1台あれば足ります。
自分の家の額を出す式
自分の家の額は、品目ごとに「人数×日数×1日の量×単価」で出し、足し合わせます。単価は、ふだん買う店のレシートやチラシの値段を使います。
- 水:人数×日数×3リットル÷2リットル×2Lの水1本の値段
- 食事:人数×日数×3食×1食の値段
- 携帯トイレ:人数×日数×5回×1回分の値段
- カセットボンベ:人数×1週間で6本×1本の値段(3日分なら人数×3本)
たとえば3人家族が1週間分をそろえ、1食の値段を250円とすると、食事は3人×7日×3食×250円で1万5,750円です。水・携帯トイレ・ボンベも同じように出して足します(金額は例)。
出した額から、すでに家にある分を引きます。冷蔵庫の外に置いてある米・麺・缶詰・飲み物を数えると、買い足す量は表の量より少なくなることがあります。
3日分から始めて、1週間分を目指す
食品ストックガイドによると、最低3日分〜1週間分×人数分の家庭備蓄が望ましいとされます。災害の発生からライフラインの復旧まで1週間以上かかる例が多くみられ、支援物資が3日以上届かないことも想定されているためです。
単身者向けのガイドでは、公的な支援物資が届き始めるのは4日目以降として、まず3日分、目標は1週間分としています。一度にそろえる額が大きいときは、3日分から始めると、4人で約2万1,000円(例)から始められます。
住んでいる地域の状況によっては、2週間分など多めに備えることも大切とされます。市区町村のハザードマップで、自宅の周りにどんな災害の危険があるかを確かめてから量を決めます。
持ち出し袋と、家族で1つあればよい道具
家での備蓄とは別に、避難のときに持ち出す袋(防災リュック)があります。中身は水、すぐ食べられる食品、常備薬、ライト、ラジオ、モバイルバッテリー、雨具、着替え、携帯トイレ、衛生用品、現金などです。
持ち出し袋は1人1万〜1万5,000円が目安とされますが、買う品によって額は大きく変わります。基本の品がそろったセットは1万〜2万円とされ、100円ショップの品で代えれば、もっと安くそろえられます。
家族で1つあればよい物
ラジオ、ランタン、救急用品、カセットコンロのように家族で使う物は、人数分そろえなくても足ります。早見の表の額にこうした道具は入っていないので、家にあるかを確かめて、無い物だけを足します。
保険証や運転免許証などのコピーと、小銭を含む現金も用意しておきます。大きな停電では、キャッシュレスの決済やATMが使えないことがあるためです。
職場と外出のとき
職場に置く持ち出し袋も、中身は家の袋と変わらず、1万〜1万5,000円が目安とされます。会社が用意している場合は、中身を確かめて足りない物だけを自分で用意します。
外出のときは、モバイルバッテリー、常備薬、小さなライト、500mlの水、チョコレートなどをポーチにまとめて、いつものかばんに入れておきます。こうした物だけなら、費用は数千円で収まるとされます。
実際にかけている額(調査)
株式会社インテージの「防災意識に関する調査」(2024年7月、全国15〜79歳の男女5,000人)では、過去1年間に家庭で防災対策にかけた費用は、1人あたり平均2,831円でした。前の年より779円増えています。
同じ調査で、自分か家族が防災対策をしていると答えた人は50.9%でした。物価高や円安が防災対策や費用に影響すると答えた人は85.5%です。
この平均は過去1年間にかけた額で、これから一度にそろえる額とは同じではありません。これから始める家は、早見の表の量と自分の家にある量の差で予算を決めます。
ローリングストックで費用を抑える
ローリングストックは、ふだんの食品を少し多めに買い置きし、賞味期限の古いものから食べ、食べた分を買い足す備え方です。食品ストックガイドは、費用と時間の面で、ふだんの買い物の範囲でできる点を挙げています。
備蓄用の長期保存の食品だけで1週間分をそろえると、食べずに期限が来たときに買い直しになります。ふだん食べるパックご飯、レトルト食品、缶詰を多めに買って回せば、期限切れで捨てる分が減ります。
一度に全部を買わず、月ごとに買う物を分けると、1か月の出費をならせます。たとえば1か月目に水、2か月目に携帯トイレ、3か月目にカセットボンベを買い、食料はふだんの買い物で少しずつ増やします。
乳幼児・高齢者・持病のある人がいる家
乳幼児、高齢者、慢性疾患や食物アレルギーのある人がいる家は、早見の表の品目のほかに要る物があります。農林水産省は、こうした人に向けた「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」(令和8年9月)を出しています。
乳幼児がいる家は、ミルクや離乳食、おむつを日数分足します。離乳食の時期の備えの例は離乳食の費用にもあります。高齢者がいる家は、ふだん飲んでいる薬の予備やおむつなどを足します。
見直しの時期と、期限の目安
備蓄は、年に2回か1回、見直すと期限を管理しやすくなります。3月11日と、9月1日の防災の日を見直しの日に決めておく方法もあります。子どもが小さい家は、半年でおむつのサイズや食べる物が変わることがあります。
期限の目安は、保存水が5年〜10年、ふつうのミネラルウォーターが約2年程度です。カセットボンベは約7年、カセットコンロは約10年が使用期限の目安とされます。期限の書いていないウェットティッシュなどは、買った日を書いておきます。
まとめ
- 家族4人の水・食料・携帯トイレ・カセットボンベは、例の単価で3日分約2万1,000円、1週間分約4万8,000円
- 量は、水が1人1日およそ3リットル、カセットボンベが1人1週間約6本(農林水産省)。食事は1日3食で数え、携帯トイレは1日5回分が目安とされる
- 自分の家の額は「人数×日数×1日の量×単価」で出し、家にある分を引く
- 持ち出し袋は1人1万〜1万5,000円が目安とされ、ラジオやコンロなど家族で使う物は1つで足りる
- 最低3日分から始めて1週間分を目指し、食料はローリングストックで回すと、食費と重なる分だけ追加の出費は小さくなる
この記事で参照した公的情報
- 災害時に備えた食品ストックガイド(1)食品の家庭備蓄のすすめ(災害発生からライフライン復旧まで1週間以上を要するケースが多くみられる・災害支援物資が3日以上到着しないこと・最低3日分〜1週間分×人数分の食品の家庭備蓄が望ましい・地域の状況に応じて2週間分など多めに備えることも大切)
- 災害時に備えた食品ストックガイド(2)簡単!「ローリングストック」(普段の食品を少し多めに買い置きし、古いものから消費し、消費した分を買い足す・費用、時間の面で普段の買い物の範囲でできる・できれば1週間分を備える)
- 災害時に備えた食品ストックガイド(3)備蓄食品の選び方(災害直後は炭水化物ばかりになりがち・たんぱく質をとるためには缶詰がおすすめ・日持ちする野菜を常備・家族の人数や好みに応じた備蓄内容・量を決定)
- 災害時に備えた食品ストックガイド(5)命をつなぎ止める水(湯せん、食品や食器を洗う水は別途必要・水道水は塩素の消毒効果で3日程度は飲料水として使用可能・保存水の賞味期限は5年〜10年で通常のミネラルウォーター(約2年程度)の2倍から5倍)
- 災害時に備えた食品ストックガイド(7)熱源を確保しよう(1人/1週間当たりカセットボンベ約6本の備蓄が必要・使用期限はボンベ約7年、コンロ約10年)
- 災害時にそなえる食品ストックガイド 単身者向け(公的な支援物資が届き始めるのは4日目以降・まずは3日分、目標は1週間分・水は1人1日およそ3ℓ程度(飲料水+調理用水)・カセットボンベ3本(1人1日1本程度)・非常用トイレは水・食品の次に重要)
- 窓口
- 農林水産省
- 確認日
- 確認先
- https://nippon-food-shift.maff.go.jp/foodstock/
- 災害時に備えた食品ストックガイド(要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド(令和8年9月)=乳幼児、高齢者、慢性疾患・食物アレルギーの方などに向けた家庭備蓄の情報)
- 防災意識に関する調査(株式会社インテージ・2024年7月25日〜29日・全国15〜79歳の男女5,000人・過去1年間の家庭での防災対策費用は1人あたり平均2,831円で前年から779円増・防災対策をしている50.9%・物価高や円安が影響するとした人85.5%)
- 窓口
- 株式会社インテージ(@DIME の記事で公表の内容を確認)
- 確認日
- 確認先
- https://dime.jp/genre/1850373
