ガスの開栓に費用はかかる?|立ち会いが要る場合、都市ガスとプロパンガスで違うお金、申し込みの時期と閉栓の精算

引っ越し先でガスを開けてもらう作業は、都市ガスなら費用がかからないのが原則です。東京ガスと北海道ガスの案内でも、開栓で出張費などはかからないとされています。
お金がかかりうるのは、プロパンガス(LPガス)で求められることがある保証金と、休日や夜間の割増、コンロの取り付けなどを頼んだときです。保証金は原則として、閉栓のときに返されます。
開栓には、住む本人か代理の人の立ち会いが要ります。引っ越しの日になって申し込みを忘れていたと気づいたら、すぐガス会社に連絡します。空きによっては、その日のうちに来てもらえる場合があります。
新しい家でガスを使えるようにするのに、いくらかかるのかが分かりません。立ち会いの日に家にいられるかも心配です。
開栓でお金がかかる場合の早見
次の表は、新居でガスを使い始めるときに、どの場合にどのお金がかかるかを並べたものです。額はガス会社や販売店で違うので、右の列の先で確かめます。
| 場合 | かかるお金 | 確かめる先 |
|---|---|---|
| 都市ガスの開栓 | 作業・出張費は原則かからない | ガス会社の案内 |
| プロパンガスの開栓 | 保証金を求められることがある | 販売店・契約の書面 |
| 土日祝日・夜間に頼む | 割増を設ける会社もある | 申し込みのとき |
| コンロの取り付けを頼む | 取り付けの料金 | 頼む店 |
| ガス栓の増設・移設 | 工事の費用 | 見積もり |
| 約束の時間に不在 | 出直しの料金の場合あり | ガス会社 |
同じ開栓でも、頼む曜日や時間、取り付けまで頼むかで払う額が変わります。平日の昼に立ち会い、コンロを自分で付けるなら、都市ガスで開栓のために払うお金は原則ありません。
都市ガスは、開栓の作業にお金がかからない
東京ガスの案内では、委託を受けた係員が家に来てメーターの栓を開け、点火の確認をします。出張費などはかからず、作業は20〜40分で終わるとされています。
北海道ガスの案内にも、開栓で出張費はもらわないと書かれています。開栓の費用と、使い始めてからの毎月のガス代は別のお金で、毎月の額の目安はガス代の平均にあります。
プロパンガスは、保証金と料金を先に聞く
プロパンガスでは、契約のときに保証金(預り金)を払うよう求められることがあり、まれに都市ガスでも求められることがあります。額と返し方は販売店が決めるので、申し込みのときに聞いておきます。
保証金は、原則として閉栓のときに返されます。払ったときに受け取る預かり証は、出ていく日まで捨てずにしまっておきます。
プロパンガスの販売店は、契約を結んだら、ガスの価格の算定方法や、設備の設置・撤去の費用の負担の仕方などを書いた書面を、遅れずに渡すことが法律で決まっています。開栓のときにお金がかかるかも、この書面と一緒に確かめます。
土日祝日・夜間と、ガス機器の取り付け
東京ガスの案内では、開栓には土日祝日も含めて年中来てもらえます。時間帯は9〜12時・13〜15時・15〜17時で、月曜から土曜は17〜19時も選べます。
会社によっては、土日祝日や夜間の作業に割増の料金を設けていることがあります。平日に休みが取れないときは、申し込みのときに割増があるかを聞きます。
コンロやストーブを持っていくときは、本体の側面や裏のラベルで、新居のガスの種類に合う機器かを確かめます。都市ガス用とプロパンガス用は違い、合わない機器はそのままでは使えません。
取り付けを店などに頼むと、別に費用がかかることがあります(東京ガスの案内では、取り付けを頼むと有料)。引っ越し前にコンロなどを外してもらうのも、北海道ガスの案内では有料です。
開栓には立ち会いが要り、閉栓は原則要らない
次の表は、作業ごとに立ち会いが要るかを並べたものです。開栓も閉栓も、立ち会いは代理の人でかまいません。
| 作業 | 立ち会い | 理由 |
|---|---|---|
| 新居の開栓 | 要る | 室内で点火の確認と説明 |
| 旧居の閉栓 | 原則要らない | メーターで栓を閉める |
| 閉栓(オートロック・室内のメーター) | 要る | メーターまで入れない |
| 閉栓(その場で精算・保証金の返金) | 要る | お金の受け渡し |
| 閉栓(機器の取り外しを頼む) | 要る | 室内での作業 |
開栓の日にすること
開栓の日は、係員が室内に入ってガス漏れの検査や点火の確認をし、安全な使い方を説明します。使うコンロなどの機器を先に置いておくと、その場で火が付くかまで確かめてもらえます。
終わったら、書類にサインか印鑑をします。点火の確認で電気を使うこともあるので、電気の使用開始の手続きは先に済ませ、運び入れが済む時間帯で予約します。
立ち会いは、法律で決まっているのか
ガス事業法では、ガスの小売の会社は、供給するガスの消費機器(ガス機器)が技術上の基準に合っているかを調べなければなりません。施行規則 第200条で、この調査は「ガスの使用の申込みを受け付けたとき」などに行うと決まっています。
ただし、法律の条文に「立ち会い」という言葉は出てきません。室内の機器を調べるには家に入る承諾が要るので、ガス会社が案内で立ち会いを求めています。
代理の人に頼むとき
本人が立ち会えないときは、家族や大家、管理人など代理の人に頼めます。東京ガスと北海道ガスの案内では、ガス会社からの説明を本人に伝えられる人とされています。
申し込みのときに、代理の人の名前と連絡先を伝えておきます。立ち会う人と日時は、東京ガスの案内では申し込みの後でも変えられます。
いつ申し込むか
東京ガスの案内では、開始と停止の手続きを引っ越しの2か月前から受け付け、約1週間前までに申し込むよう勧めています。立ち会いの予約が取れないと、新居でお湯も料理も使えません。
申し込みは1〜2週間前が目安とされ、3月・4月の引っ越しなら3〜4週間前までが勧められています。東京ガスの案内では、3月上旬〜4月上旬、ゴールデンウィーク周辺、各月末や月初、9月末と12月末が混み合う時期です。

図は、引っ越しのガスの手続きの順番です。旧居の閉栓と新居の開栓は別の申し込みですが、同じガス会社の区域の中で引っ越すなら、まとめて申し込めることがあります。
申し込みでは、次のことを聞かれます。東京ガスの案内に挙がっている項目です。
- 契約する人の名前と、新居の住所・電話番号
- 建物の種類(集合住宅か一戸建てか、新築か)
- 使い始める日と、立ち会える時間帯
- 立ち会う人の名前(代理の人のとき)
- 新居で使うガス機器
- 料金の払い方
旧居の停止には、検針票などに書かれたお客さま番号が要ります。引っ越しのほかの手続きと期限は、引っ越しの手続きとお金にあります。
当日になって申し込みを忘れていたとき
東京ガスの案内では、忘れたと気づいた段階で連絡すれば、タイミングによっては当日に対応できる場合があるとされています。Web なら、7時30分までの手続きで最短で当日の午後、18時までなら最短で翌日の午前に来てもらえます。
西部ガスの案内では、引っ越しの開始と停止の作業は全日9〜17時で、その日の作業の受付は12時までです。締め切りは会社で違うので、新居のガス会社に電話で聞いて、来てもらえる日時を押さえます。
新居のガスの種類と、申し込む会社を確かめる
新居が都市ガスかプロパンガスかで、申し込む先が変わります。賃貸なら不動産会社や管理会社、大家に聞くのが確かで、物件の募集の情報や契約書に書かれていることもあります。
都市ガスは2017年4月から小売が自由になり、地域の中で会社を選べます。プロパンガスの賃貸では、大家や管理会社が建物の販売店を決めていることがあり、その場合は住む人が会社を選ぶのは難しいとされます。
建物の外にボンベが並んでいればプロパンガスで、ボンベに販売店の名前や連絡先が貼られていることがあります。分からなければ、管理会社に販売店の連絡先を聞きます。
プロパンガスの部屋を借りる前に確かめること
プロパンガスの料金は販売店が決めるので、同じ量を使っても販売店によって月の額が違います。液化石油ガス法の省令では、部屋を借りる契約の前に、販売店が料金表を示すよう努めることが決められています。
2025年4月2日からは、販売店は料金を請求するときに、使った量に関係なくかかる分・量に応じてかかる分・設備の貸与などの分に分け、根拠を知らせることになっています。請求の知らせで、設備の分にいくら払っているかを確かめられます。
同じ省令で、建物の持ち主が本来負担する設備の費用は、住む人との合意が無ければガス料金に入れて請求しないことも決められています。料金の決まりと平均との比べ方は、ガス代の平均にあります。
部屋を決める前に、管理会社に「ガスの料金表を見せてほしい」と頼めます。保証金の有無と額も、このときに一緒に聞いておくと、入居の日に用意するお金が分かります。
閉栓の日の精算と、保証金の返金
旧居の閉栓では、係員がメーターの数字を確かめて栓を閉め、その日までに使った分の料金が決まります。払い方は会社によって違い、いつもの口座振替やカード、後から届く払込票、その場の現金などがあります。
その場で精算するときと、保証金を返してもらうときは、立ち会いが要ります。返し方が口座への振り込みなら立ち会わなくてよいこともあるので、契約の書類か販売店に確かめます。
閉栓の日を引っ越しの当日にすると、掃除の最後までお湯を使えます。閉栓を申し込まずに出ると、住んでいない家の料金がかかり続けるので、新居の開栓と一緒に申し込みます。
家計簿での書き方
引っ越しの月は、旧居の最後の料金と、新居で使い始めた分の料金が別々に届きます。どちらも光熱費の行に書き、どちらの家の分かを添えると、次の月からの額と比べやすくなります。
保証金は、返ってくるお金なので、光熱費とは別の行に「預けたお金」として書きます。閉栓で返ってきたら、受け取った日と額を同じ行に書き足し、預かり証と突き合わせます。
まとめ
- 都市ガスの開栓は、作業と出張費に費用がかからないのが原則(東京ガス・北海道ガスの案内)
- お金がかかりうるのは、プロパンガスの保証金、休日や夜間の割増、コンロの取り付けやガス栓の工事を頼んだとき
- 開栓は本人か代理の人の立ち会いが要る。閉栓は原則要らないが、オートロックや室内のメーター、その場の精算、保証金の返金では要る
- 申し込みは1〜2週間前が目安で、3月・4月は3〜4週間前まで。忘れたら気づいた時点ですぐ連絡
- プロパンガスの部屋は、借りる前に料金表と保証金を聞き、契約の書面で価格の算定方法を確かめる
- 保証金は預かり証をしまい、閉栓のときに返してもらう
かかるお金と立ち会いの要る日が分かれば、引っ越しの日程に合わせて予約を入れられます。保証金があるかも、借りる前に聞いておけます。
この記事で参照した公的情報
- 引越し時のガスの申し込み方法(申し込みで伝える項目・土日祝日を含め年中無休で訪問・時間帯は9:00〜12:00・13:00〜15:00・15:00〜17:00・17:00〜19:00(月曜日〜土曜日のみ)・開栓は必ず立ち会い・代理の方(大家さま、管理人さまなど)でも可・ガスメータの栓を開いた後に点火の確認試験・作業完了後にサインか印鑑・出張費などはかからず作業は20分〜40分・ガステーブルコンロの取り付けを店に申し込むと有料)
- 窓口
- 東京ガス
- 確認日
- 確認先
- https://uchi.tokyo-gas.co.jp/moving/0057
- ガス・電気の開始や停止のお手続き(お引越し等のお手続き)(使用開始は当日の立会いが必要・代理人でも可・使用停止はオートロック式の建物などガスメーターのある場所まで立入れない場合に立会いが必要・引越しの2ヶ月前から受付・約1週間前までの申し込みをすすめる・混み合う時期=3月上旬〜4月上旬・ゴールデンウィーク周辺・各月末や月初・半期末(9月末)や年末(12月末)・Webで7:30までに手続きすると最短で当日午後、18:00までなら最短で翌日午前の訪問・手続きを忘れたらタイミングによっては当日対応できる場合がある・使用停止にはお客さま番号が必要)
- 引越し時の電気とガスのお手続き(開栓はガス漏れ検査や点火確認のため必ず立会い・本人の都合がつかなければ連絡内容を伝えられる代理の方・開栓で出張費はいただかない・ガス機器の取り外しは有料・閉栓はオートロックマンションや屋内にガスメーターがある場合などに立会い・開栓の点火試験などで電気を使う場合があるので電気の開始手続きを先に)
- 窓口
- 北海道ガス
- 確認日
- 確認先
- https://www.hokkaido-gas.co.jp/home/procedure/move/
- ガスや電気のご使用開始・停止のお手続き(お引越し等に伴うガスご使用開始・停止の作業時間は全日9:00〜17:00・当日作業の受付は全日12:00まで・受付時間を過ぎると翌日以降の作業)
- 窓口
- 西部ガス
- 確認日
- 確認先
- https://www.saibugas.co.jp/move/
- ガス・電気の使用開始、中止のお申し込み(ガスの使用開始時には立ち会いが必要・使用中止はガスメーター位置が屋内の場合やエネファームの場合に立会いが必要・ガス料金の精算方法は現地精算・口座振替・クレジットカード払い・金融機関やコンビニエンスストア等での払込みで、現地精算は立会いが必要)
- 窓口
- 広島ガス
- 確認日
- 確認先
- https://www.hiroshima-gas.co.jp/gas/kaihei/
- ガス事業法 第159条第2項(ガス小売事業者は、供給するガスに係る消費機器が技術上の基準に適合しているかどうかを調査しなければならない。ただし、設置し又は使用する場所に立ち入ることについて所有者又は占有者の承諾を得ることができないときは、この限りでない)(2025-12-25 施行の版)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000051
- ガス事業法施行規則 第200条(消費機器に関する調査は、燃焼器などの種類ごとに「ガスの使用の申込みを受け付けたとき」などに行う・調査員は身分を示す証明書を携帯する)(2025-12-25 施行の版)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/345M50000400097
- 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 第14条(販売契約を締結したときは、遅滞なく、液化石油ガスの種類・引渡しの方法・供給設備及び消費設備の管理の方法などを記載した書面を交付しなければならない)(2025-12-25 施行の版。未施行の 2026-12-21 施行の版まで同じ文)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/342AC0000000149
- 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則 第13条(書面の記載事項=価格の算定方法と算定の基礎となる項目・供給設備及び消費設備の設置、変更、修繕及び撤去に要する費用の負担の方法など)・第16条第15号の2(賃貸借契約の前に料金表等を提示するよう努める)・第15号の7(料金などを、消費した量にかかわらず生ずる費用・量に応じて生ずる費用・消費設備の貸与等に係る費用に整理し、算定根拠を通知する=2025年4月2日施行の版から)・第15号の9(建物の所有者が本来負担すべき消費設備の貸与等に係る費用を請求しない。ただし合意がある場合を除く)(2025-12-25 施行の版。未施行の版は無い)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/409M50000400011
