浄水器の費用は1年いくら?|本体とカートリッジ代を、水道水・2Lのペットボトルと1日に使う量で比べる

浄水器の1年の費用は、本体代を使う年数で割った額に、カートリッジ代×1年に使う本数と、水道代を足した額です。水道代は、東京都水道局の試算の単価なら1Lあたり約0.24円で、1日3Lでも1年263円です。
カートリッジが1本3,600円で、半年ごとに替える例では、1日3Lを使っても1年約7,500円です。2Lのペットボトルを東京都区部の値段(2026年9月で1本126円)で同じ量買うと、1年約6万9,000円かかります。
今は水道水をそのまま飲んでいる家では、浄水器の分だけ費用が増えます(水道水から増える額)。ウォーターサーバーと迷う人は、サーバーと比べるときに足す費用も見てください。
ペットボトルの水を買い続けるより浄水器のほうが安いと聞きますが、カートリッジ代を入れると本当に安いのか分かりません。自分の家の使う量で、1年にいくらになるのかを知りたいです。
1日に使う量ごとの1年の額
浄水器の1年の額は、1日に使う水の量で変わります。次の表は、カートリッジ1本3,600円・1本で浄水できる量800L・交換の目安6か月の浄水器を例に、本体代を除いた1年の額を出したものです。
| 1日の量 | 浄水器(例) | ペットボトル |
|---|---|---|
| 1L | 7,288円 | 22,995円 |
| 3L | 7,463円 | 68,985円 |
| 5L | 8,651円 | 114,975円 |
浄水器の欄は、カートリッジ代に水道代を足した額で、本体代は次の節の式で足します。ペットボトルの欄は東京都区部の2L入り1本126円(1Lあたり63円)で、どちらも365日分です。
水道代は東京都水道局の試算の単価の1Lあたり0.24円で、水道水をそのまま飲むなら1年で1Lは88円、3Lは263円、5Lは438円です。今は水道水をそのまま飲んでいる家は、この額と浄水器の欄の差が1年に増える額になります(本体代は別)。
1Lと3Lで浄水器の額の差が水道代の175円だけなのは、どちらも使う量より先に、6か月の交換の目安が来るためです。5Lでは使う量のほうが先に800Lに届くので、カートリッジ代が増えます。
5Lの欄は、1年2.28本(1,825L÷800L)で出した、何年か使ったときにならした額です。その年に買う本数は、3本になる年もあります。
1Lあたりで比べると
例の浄水器のカートリッジ代は、3,600円を800Lで割って1Lあたり4.5円です。水道代の0.24円を足すと、浄水1Lは約4.7円になります。
2Lのペットボトルの1Lあたり63円と比べると、10分の1より安い額です。ただし、交換の目安の月数が先に来るほど使う量が少ない家では、1Lあたりの額はこれより高くなります。
1年の費用の出し方
自分の家の額は、使う浄水器の値段と表示を当てはめて出します。紙でも表計算でも、次の式で出せます。
- 1年の費用=本体代÷使う年数+カートリッジ代×1年の本数+水道代
- 水道代=1日に使う量(L)×365日×1Lあたりの単価
- 1年の本数=「1年に使う量÷1本で浄水できる量」と「12か月÷交換の目安の月数」の多いほう
本数は、使う量で決まる本数と、交換の目安の月数で決まる本数の2つを出し、多いほうを使います。使う量だけで計算すると、使う量が少ない家では本数を少なく見積もってしまいます。

図は、本体9,000円の浄水器を5年使い、1日3Lを使う例です。本体代を足しても1年9,263円で、ペットボトルで同じ量を買う額の7分の1ほどです。
何年分かを出すときは、1年の額に年数を掛けます。カートリッジや水の値段は変わることがあるので、買い替えのときに出し直します。
本体代は、何か月で取り戻せるか
今ペットボトルの水を買っている家は、浄水器に替えて浮く額で本体代を取り戻せます。次の式で出せます。
- 取り戻せる月数=本体代÷(今のペットボトル代の1か月の額−浄水器のカートリッジ代と水道代の1か月の額)
1日3Lの例では、ペットボトル代が1か月約5,750円、浄水器のカートリッジ代と水道代が1か月約620円です。差の約5,130円で本体9,000円を割ると、約2か月で取り戻せます。
今は水道水を飲んでいる家は、費用が増える
今は水道水をそのまま飲んでいる家では、浄水器は費用が減るものではなく、増えるものです。増える額は、本体代を年数で割った額とカートリッジ代です。
例の浄水器では、1日3Lで1年約9,000円が増えます。水道代は浄水器を付けても1Lあたりの単価は同じで、増えるのはカートリッジと本体の分です。
浄水器の種類と、本体・カートリッジの費用の幅
浄水器は、取り付ける場所で4つの型に分かれます。本体は数千円から数万円ほどで、カートリッジは安いもので1本2,000〜3,000円ほど、高いものでは2万円ほどのものもあります。交換の間隔は製品で違い、3か月から1年ほどのものが多い一方、ポット型には1〜2か月の製品もあります。
ポット型
ポットの中にカートリッジが入っていて、水道水を注いでためて使います。取り付けが要らず、本体代は安めです。
1回に浄水できる量がポットの大きさまでで、交換の間隔が短めの製品があります。1年の本数が増えやすいので、式の「12か月÷交換の目安の月数」を先に確かめます。
蛇口直結型
蛇口に直接付けて使う型です。取り付けが簡単で、本体代はポット型に次いで安めです。
使っているうちに水の出が弱くなることがあり、1本で浄水できる量も限られています。1日に使う量が多い家では、使う量で決まる本数のほうが多くなりやすい型です。
据置型とビルトイン型
据置型はシンクの横に置き、ビルトイン型(アンダーシンク型)はシンクの下に置いて専用の水栓から浄水を出します。カートリッジが大きく、1本で浄水できる量が多くなります。
本体代は高めで、取り付けに工事が要る場合は、その費用も初めの費用に入れます。1日に使う量が多い家ほど、1Lあたりのカートリッジ代が下がります。
水道代は1Lあたり約0.24円(東京都水道局の試算)
東京都水道局は、節水の試算に1Lあたり0.24円(下水道料金と消費税を含む)を使っています。この単価なら1日3Lで1年約263円で、浄水器の費用の中では小さい額です。
水道料金は住む地域で違います。自分の家の1Lあたりの額は、検針票の請求額を使用量(m³)で割り、1,000で割って出せます(水道代の平均)。
逆浸透膜の浄水器は、捨て水の分もかかる
ろ材が逆浸透膜の浄水器は、浄水と一緒に捨て水が出るので、浄水の量より多くの水道水を使います。家庭用品品質表示法では、逆浸透膜のものに「回収率」(JIS S3201の試験で測った値・%)の表示を求めています。
捨て水があるので、浄水1Lあたりの水道代は上の単価より高くなります。多くかかる水の量は、製品の回収率の表示と説明書で確かめてから、1年の額を出します。
ペットボトルの水の値段と、家の出費の平均
小売物価統計では、東京都区部の2L入りペットボトルのミネラルウォーター(配達を除く)は、2026年9月に1本126円でした。指定した3つの銘柄の値段で、2025年9月からの1年は126〜132円で動いています。
ほかの銘柄や店の特売では、もっと安い値段のこともあります。自分の家の額は、ふだん買う1本の値段を2で割り、1Lあたりの額にしてから表と並べます。
家計調査のミネラルウォーターの支出
総務省統計局の家計調査(2025年)では、二人以上の世帯のミネラルウォーターの支出は1年4,635円でした。単身世帯のミネラルウォーターの支出は1年2,957円です。
ここでのミネラルウォーターは、飲める水を容器に詰めたもので、炭酸入りや果汁入りは入りません。平均には、水を買わない世帯も入っています。
二人以上の世帯のうち、ミネラルウォーターに支出があった世帯は、2025年の月平均で33.22%でした。1年の4,635円を12で割り、この割合で割ると、その月に買った世帯だけでならした目安は約1,160円です。
交換の時期は、表示の「取替時期の目安」と使う量で決まる
浄水器とカートリッジには、家庭用品品質表示法で「ろ材の取替時期の目安」の表示が決められています。1年の本数は、この目安と使う量から出します。
表示の使用上の注意では、取替時期の目安は使う水の量・水質・水圧で変わることがあるとされています。使う量が多い家は、月数より先に交換が来ることがあります。
買う前に、本体とカートリッジの表示で見る所
家庭用品品質表示法の対象の浄水器は、飲み水を得るためのもので、水道水から残留塩素を取り除く機能を持つものです。シャワー用・浴槽用・アウトドア用・非常時用は対象から外れます。
表示では、取り除く物質ごとに、除去率80%の条件で試験した総ろ過水量(L)を示します。物質ごとに量が違うので、同じ物質の量どうしで製品を比べます。
カートリッジだけを売るときも、浄水能力と取替時期の目安を表示します。本体を選ぶときに、替えのカートリッジの値段と表示も一緒に確かめておくと、1年の額をその場で出せます。
使い方で、水道代とカートリッジの持ちが変わる
使用上の注意には、熱湯を流さないこと、浄水した水はできるだけ早く使うことが挙げられています。夜間など長い時間使わなかったときは、しばらく水を流してから使うよう求められています。
このとき流す水も水道代に入りますが、東京都水道局の試算の単価なら1Lあたり約0.24円で、数Lなら1円前後です。流す時間は、使っている浄水器の説明書の案内に合わせます。
水道水には、水道法の水質基準がある
水道水は、水道法第4条に基づき、「水質基準に関する省令」の水質基準に合うことが求められています。環境省の一覧では、基準の項目は52項目です(令和8年4月1日施行)。
浄水器を付けるかは、残留塩素のにおいや味が気になるか、ペットボトルを買う手間とごみを減らしたいかで考えます。お金の面は、上の式で出した額で比べます。
赤い水が出るときは、浄水器の前に水道局へ
蛇口から赤い水が出るのは、水道管の中の錆がはがれて出てくる場合があります。千葉県営水道の案内では、短い時間で消えるなら家の中の給水管、長く続くなら配水管に原因があることも考えられるとしています。
同じ案内では、コップにとって明らかに赤いときは飲まず、しばらく水を流してきれいになってから飲むよう求めています。流した水は、掃除や庭のまき水など、飲む以外に使います。
家の中の給水管が原因なら、管の交換が要ります。配水管が原因の場合は水道局への連絡を求めているので、浄水器を買う前に、住む地域の水道局に相談します。
ウォーターサーバーと比べるときに足す費用
ウォーターサーバーは、浄水器と比べる費用の種類が違います。水を届けてもらう型は水の代金、水道水を入れる浄水型はレンタル料がかかり、どちらも電気代が別にかかります。
浄水型のサーバーは、フィルター代がレンタル料に含まれることが多くなっています。電気代は月1,000円ほどで、エコモードのある機種はその半分ほどになります。ウォーターサーバーの月の料金の目安と、使う量ごとの額は、ウォーターサーバーの料金の平均は月いくら?で確かめられます。
2〜3年の最低契約期間が付いていて、その前にやめると違約金がかかる契約もあります。比べるときは、月の料金に電気代を足し、やめるときの費用も確かめます。
お金のほかに比べる点
浄水器は、水を買いに行く手間と、空のペットボトルのごみが減ります。そのかわり、カートリッジの交換と、ポット型なら水を注ぐ手間がかかります。
浄水器の水は水道水を浄水したもので、天然水などの容器に詰めた水とは別のものです。どちらが合うかは、費用と手間と好みを合わせて決めます。
家計簿での書き方
家計調査では、容器に詰めたミネラルウォーターは食料の中の飲料に入ります。浄水器を借りている場合の借り賃は、家具・家事用品関連サービスに入ります。
カートリッジ代は年に数回の出費なので、買った月だけ出費がふくらんで見えます。1年の額を12で割って毎月の水の費用として見ておくと、ペットボトル代と同じ物差しで比べられます。
食費の中で飲み物の線をどこに引くかは、家計簿の食費のつけ方にまとめています。水道代そのものが急に増えたときは、水道代が急に高くなった原因で確かめられます。
いま使っているか、買おうとしている浄水器の替えのカートリッジの箱か説明書で、「ろ材の取替時期の目安」と1本の値段を見てください。1日に使う量を決めれば、1年の本数と額をその場で出せます。
よくある質問
Q浄水器の費用は1年でいくらですか
本体代を使う年数で割った額と、カートリッジ代×1年の本数、水道代の合計です。カートリッジ1本3,600円を半年ごとに替え、本体9,000円を5年使う例では、1日3Lで1年9,263円です(例)。
Qペットボトルの水を買うのとどちらが安いですか
2L入り1本126円で計算すると、1Lあたり63円です。例の浄水器は1Lあたり約4.7円なので、同じ量を飲むなら浄水器のほうが安くなります。
Qカートリッジは使う量が少なくても交換が要りますか
表示の「ろ材の取替時期の目安」の月数が来たら交換します。使う量が少ない家ほど月数で交換が来るので、1Lあたりの額は高くなります。
Q浄水器を付けると水道代は増えますか
使う水の量が同じなら、浄水器を付けても水道代は変わりません。逆浸透膜の浄水器は捨て水が出るので、浄水の量より多くの水道代がかかります。
Qウォーターサーバーとどちらが安いですか
浄水器はカートリッジ代と水道代、サーバーは水の代金かレンタル料と電気代がかかります。月の料金に電気代を足し、最低契約期間と違約金も入れて比べます。
まとめ
- 浄水器の1年の費用=本体代÷使う年数+カートリッジ代×1年の本数+水道代(東京都水道局の試算の単価で1Lあたり約0.24円)
- 1年の本数は、使う量で決まる本数と、取替時期の目安の月数で決まる本数の多いほう
- 例(カートリッジ3,600円・800L・6か月、本体9,000円を5年)では、1日3Lで1年9,263円。2Lのペットボトル(東京都区部126円)で同じ量を買うと1年68,985円
- 今は水道水をそのまま飲んでいる家では、浄水器の分だけ費用が増える
- 家計調査(2025年)のミネラルウォーターの支出は、二人以上の世帯で1年4,635円、単身世帯で2,957円
1日に使う量と、カートリッジの値段と取替時期の目安から、浄水器の1年の額が出せました。今のペットボトル代か、水道水のままの額と並べて、付けるかどうかを決められます。
この記事で参照した公的情報
- 家庭用品品質表示法 製品別品質表示の手引き 浄水器(対象は飲用に供する水を得るためのもので水道水から残留塩素を除去する機能を有するものに限る・業務用・非常時用・アウトドア用・浴槽用・シャワー用・河川水や井戸水を原水としているものは除く・カートリッジ等も単体で販売される場合は対象・浄水能力=除去対象物質ごとに総ろ過水量・除去率80パーセントである旨・JIS S3201の試験結果である旨・逆浸透膜は回収率・ろ材の取替時期の目安・使用上の注意=取替時期の目安は使用水量・水質・水圧により異なることがある/熱湯を流さない/浄水した水はできるだけ早く使用する/長時間使用しなかった場合は放流時間をとる/逆浸透膜は捨て水がある)
- 水の上手な使い方(節水の試算=1リットルあたりの単価を0.24円とした場合(下水道料金及び消費税を含む))
- 小売物価統計調査(動向編)第2表 主要品目の東京都区部小売価格【2025年9月〜2026年9月】(1982 ミネラルウォーター(配達を除く。)1本・2,000mL=2026年9月126円・2025年9月〜2026年9月は126〜132円)
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040510345
- 小売物価統計調査 調査品目及び基本銘柄(2026年10月)(1982 ミネラルウォーター(配達を除く。)=ペットボトル入り(2,000mL入り)で、3つの銘柄を指定)
- 家計調査 家計収支編 2025年 二人以上の世帯 詳細結果表 第4-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり支出金額,購入数量及び平均価格(品目分類・ミネラルウォーター=全国の支出金額4,635円・購入世帯数3,322(10,000分比))
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409546
- 家計調査 家計収支編 2025年 単身世帯 第10表 男女,年齢階級別1世帯当たり品目別支出金額(品目分類・ミネラルウォーター=単身世帯2,957円)
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409844
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(38B ミネラルウォーター=飲用適の水を容器に詰めたもの・炭酸が圧入されたもの・栄養素及び果汁を加えたものを除く/542 家具・家事用品関連サービス=浄水器の借賃)
- 家計調査 用語の解説(購入世帯数=当該品目への支出があった世帯の割合・年の結果は各月結果の単純平均)
- 窓口
- 総務省統計局
- 確認日
- 確認先
- https://www.stat.go.jp/data/kakei/kaisetsu.html
- 水質基準項目と基準値(52項目)(水道水は水道法第4条の規定に基づき「水質基準に関する省令」で規定する水質基準に適合することが必要・令和8年4月1日施行)
- 赤い水、または濁った水が出てくる(短時間に解消する場合は宅内給水管、長時間継続する場合は配水管に原因があることも考えられる・宅内給水管が原因の場合は管の交換が必要・配水管が原因の場合は連絡)
- 窓口
- 千葉県企業局(千葉県営水道)
- 確認日
- 確認先
- https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/jousui/suishitsu/qa/akai.html
