空気清浄機の電気代は1日いくら?|24時間つけっぱなしの1か月・1年の額と、運転モード・部屋の広さ・フィルターで変わるところ

空気清浄機の電気代は、運転しているときの消費電力・つけている時間・電気1kWhの値段の3つで決まります。同じ1台でも、静かに動いているときと強く動いているときとで、消費電力が10倍以上違うことがあります。
この記事では、家電の値段の表示に使われる目安の単価31円で、運転モードごとの1時間・1日・1か月の額を出します。24時間つけっぱなしの額、部屋の広さとフィルターの話、明細の単価で出し直す手順もまとめます。
空気清浄機を一日中つけたままにしていて、電気代がどのくらいかかっているのか分かりません。出かけるときに切ったほうがよいのかも迷います。
空気清浄機の電気代の出し方
空気清浄機の電気代は、消費電力をkWに直し、つけていた時間と1kWhの値段を掛けて出します。消費電力が16Wなら0.016kWです。24時間つければ0.384kWhになります。
- 1時間の額:消費電力(kW)×1kWhの値段
- 1日の額:1時間の額×つけていた時間(モードが変われば、モードごとに足す)
- 1か月の額:1日の額×日数
家電の電気代を比べやすくするため、カタログでは全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価を使います。目安単価は1kWhあたり31円(税込)で、令和4年7月22日に今の額へ改定されました。
消費電力は運転モードごとに書かれている
空気清浄機の取扱説明書の仕様の表には、「静音」「標準」「強」などの運転モードごとに消費電力が並んでいることがあります。ファンを強く回すほど、使う電力は大きくなります。
日本電機工業会の案内では、空気清浄機はファンで空気を吸い込み、フィルターでちりやにおいを取る作りが一般的だとしています。運転モードでファンの風量が変わり、それに合わせて消費電力も変わります。
日本電機工業会の目安は1日10円前後
日本電機工業会の案内では、空気清浄運転なら1日中運転しても電気代は1日10円前後としています。使う条件によって変わるとも書いています。
1日10円前後なら、30日で300円前後です。強で動く時間が長い日は、この目安より上がります。
運転モードごとの電気代の例
1台の空気清浄機の消費電力を、静音4.5W・標準16W・強65Wと例として置き、目安の単価31円で計算します。
- 静音(4.5W):1時間約0.14円・24時間約3.3円・30日約100円
- 標準(16W):1時間約0.5円・24時間約11.9円・30日約357円
- 強(65W):1時間約2.0円・24時間約48.4円・30日約1,451円

図の例では、同じ24時間でも、ずっと強で動かすと静音の約14倍の額になります。つけている時間が同じでも、どのモードで動いている時間が長いかで、額は大きく変わります。
自動運転で、強と静音を切り替えた例
自動運転では、ほこりやにおいのセンサーに合わせて風量が変わります。例として、1日のうち2時間を強(65W)、残りの22時間を静音(4.5W)で動いたとすると、1日約0.23kWhで約7.1円です。
この使い方を30日続けると、約6.9kWhで約213円です(目安の単価31円・時間の分け方は例)。日本電機工業会の1日10円前後という目安とも近い額です。
24時間つけっぱなしと、切って使うのはどちらがよいか
日本電機工業会は、部屋の空気をきれいな状態に保つには、24時間365日運転し続けることを勧めています。空気清浄機の電気代は、エアコンや冷蔵庫と比べて少ないとされます。
1年の額で見ると、標準16Wで24時間つけた例は約140.2kWhで約4,345円です。自動運転で強2時間・静音22時間の例なら、約83.6kWhで約2,591円です(目安の単価31円)。
標準16Wで家にいる8時間だけつける例は、30日で3.84kWh、約119円です。24時間つけた約357円との差は約238円です。切って下げられる額と、出かけている間にたまるほこりや花粉を比べて決めます。
2025年の家計調査では、電気代の総世帯の平均は1か月10,962円でした。標準で24時間つけた30日の約357円は、その約3.3%にあたります。
部屋の広さと適用床面積の見方
空気清浄機のカタログには「適用床面積」が書かれています。適用床面積は、日本電機工業会の規格JEM 1467で、規定の濃さの汚れを30分で清浄できる部屋の広さを表した値です。天井の高さは2.4mで計算しています。
日本電機工業会は、使う部屋より適用床面積が大きい製品なら、より短い時間で空気を清浄できるとしています。部屋に対して小さい機種だと、強い風量で動く時間が長くなり、その分だけ電気代がかさむとされます。
清浄時間も合わせて見る
カタログの「清浄時間」は、8畳に相当する部屋で、規定の濃さの汚れが基準値以下になるまでの時間です。同じ部屋なら、清浄時間が短い機種ほど、汚れたあと強く動く時間が短く済みます。
買い替えで比べるときは、適用床面積と清浄時間に加えて、モードごとの消費電力を並べます。自分の部屋の広さと、ふだん使うモードの消費電力で1か月の額を出すと比べやすくなります。
フィルターの手入れと交換の目安
フィルターにほこりがたまって目詰まりすると、空気清浄の力が落ち、余計な電力を使うとされます。手入れのしかたと時期は機種で違うので、取扱説明書で確かめます。
日本電機工業会は、フィルターを交換する目安を次のように示しています。どちらも、新しいときの力からどれだけ落ちたかで見る目安です。
- 集じんのフィルター:空気を清浄する時間が、初めの2倍以上になったとき
- 脱臭のフィルター:においを取る率が、半分になったとき
交換するフィルターの代金は、電気代とは別にかかります。フィルターの寿命と替えの値段は機種で違うので、取扱説明書や仕様の表で確かめます。本体の買い替えの目安は空気清浄機の寿命にあります。
強で動く時間を短くして、電気代を抑える
電気代を抑えるには、強で動く時間を短くすることが中心になります。次の4つは、どれも空気をきれいにする力を落とさずにできる工夫です。
- 自動運転にする:汚れたときだけ強くなり、きれいなときは静かに動く
- 置き場所を合わせる:日本電機工業会は、花粉なら床の近くや出入り口の近く、においなら発生する所の近くに置くと効果的としている
- フィルターを手入れする:目詰まりを防ぎ、清浄する時間を延ばさない
- 部屋に合った大きさを選ぶ:小さい機種を強で回し続けない
静音や節電のモードだけで使うと、電気代は下がりますが、空気をきれいにする力も弱くなります。電気代のためだけに静音に固定せず、汚れたときは自動で強くなる設定にしておきます。
換気の代わりにはならない
日本電機工業会は、空気清浄機には換気の機能は無いとしています。厚生労働省の急性呼吸器感染症のQ&Aは、冬に窓を十分に開けると室温を18℃以上に保てない場合に、HEPAフィルタによるろ過式の空気清浄機を併用することが有効としています。
換気を止めて空気清浄機だけにするのではなく、換気と合わせて使うものと考えます。換気扇や24時間換気の設備は、空気清浄機とは別に動かしておきます。
自分の家の単価で、計算し直す
31円の計算は、全国どこでも同じ値で比べるための目安です。契約している料金に合わせた額にするには、毎月の明細から1kWhの値段を割り出し、それで計算し直します。
ステップ1モードごとの消費電力を書き写す3分
取扱説明書かメーカーの頁の仕様の表で、運転モードごとの消費電力を見ます。自動運転で使うなら、静音から強までの全部のモードの値を書き写します。
ステップ2明細から1kWhの値段を出す3分
明細に載っている1か月の請求額を、同じ月の使用量(kWh)で割ります。割った値には基本料金なども含まれていて、家で払っている1kWhあたりの値段として使えます。明細の見方は、電気代の平均はいくら?にあります。
ステップ3使い方に合わせて1か月分を出す3分
モードごとの消費電力(kW)に、そのモードで動く時間を掛けて足し、30日分にしてステップ2の値段を掛けます。明細の単価が36円の家で、強2時間・静音22時間の例なら、30日約6.9kWhで約247円です(数字は例)。
家計簿では、空気清浄機の電気代だけを分けて書く必要はありません。花粉の時期など強で動く時間が長い月に、電気代がどう動くかを見る手がかりになります。
空気清浄機の電気代は、モードごとの消費電力・動いている時間・明細の単価で出せます。強で動く時間が長いほど、額は大きくなります。
よくある質問
Q空気清浄機の電気代は1日いくらですか
運転モードで変わります。目安の単価31円で、標準16Wを24時間なら約11.9円、静音4.5Wなら約3.3円です。日本電機工業会は、空気清浄運転なら1日10円前後としています。
Q24時間つけっぱなしにすると、1か月いくらですか
標準16Wの例で30日約357円、静音4.5Wなら約100円、ずっと強65Wなら約1,451円です(目安の単価31円)。自動運転で強2時間・静音22時間の例なら約213円です。
Q出かけるときは切ったほうがよいですか
日本電機工業会は24時間365日の運転を勧めています。標準16Wで家にいる8時間だけつけると30日約119円で、24時間との差は約238円です。この差と、留守の間にたまる花粉やほこりを比べて決めます。
Q電気代を抑えるには、何から見直せばよいですか
強で動く時間を短くすることです。自動運転にする、フィルターを手入れする、置き場所を合わせる、部屋に合った大きさを選ぶ、の4つが中心です。
まとめ
- 空気清浄機の電気代は、モードごとの消費電力(kW)×時間×1kWhの値段で出す
- 日本電機工業会の目安は、空気清浄運転なら1日10円前後
- 標準16Wで24時間つけた例は30日約357円・1年約4,345円、静音4.5Wなら30日約100円(目安の単価31円)
- ずっと強で動かすと額は大きく上がる。自動運転にして強の時間を短くする
- 適用床面積は、JEM 1467で30分で清浄できる部屋の広さ
- フィルターの目詰まりは清浄の力を落とす。フィルターの代金は電気代とは別にかかる
- 契約に合った額は、明細の請求額を使用量で割った値段で計算し直す
モードごとの消費電力と動く時間と明細の単価が分かれば、空気清浄機の1か月の電気代を出せます。つけっぱなしにするかどうかも、額で比べて決められます。
この記事で参照した公的情報
- よくある質問 Q7 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか(電力取引報の全小売電気事業者の販売電力量・販売額の集計値などに基づき算出・現在の目安単価は令和4年7月22日に改定された31円/kWh(税込))
- 窓口
- 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
- 確認日
- 確認先
- https://www.eftc.or.jp/qa/
- 空気清浄機 Q&A(よくある質問)(Q4 適用床面積=JEM 1467により30分で清浄できる部屋の広さ・Q7 フィルター交換の目安・Q9 置き場所・Q10 24時間365日運転し続けることがお勧め・空気清浄運転では1日中運転しても電気代は1日10円前後・Q14 空気清浄機には換気機能はない)
- 窓口
- 一般社団法人 日本電機工業会
- 確認日
- 確認先
- https://www.jema-net.or.jp/living/kuusei/qa.html
- もっと知りたい空気清浄機(清浄時間=8畳相当の部屋で規定の粉塵濃度の汚れが基準値以下になるまでの時間・適用床面積(目安)=規定の粉塵濃度の汚れを30分で清浄できる部屋の広さ・天井の高さ2.4mで算出・フィルター交換の目安=集塵は清浄時間が初期の2倍以上、脱臭はにおいの除去率が半分)
- 窓口
- 一般社団法人 日本電機工業会
- 確認日
- 確認先
- https://www.jema-net.or.jp/living/kuusei/more_know.html
- 空気清浄機とは(空気清浄機のしくみ=パネル・集じんフィルタ・脱臭フィルタ・ファンで構成・ファンで空気を吸い込みフィルタで汚れやにおいを取る)
- 窓口
- 一般社団法人 日本電機工業会
- 確認日
- 確認先
- https://www.jema-net.or.jp/living/kuusei/about.html
- 令和8年度冬季 急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A Q14(冬場における換気の留意点=窓を十分に開けると室温を18℃以上に維持できない場合には、換気不足を補うために、HEPAフィルタによるろ過式の空気清浄機を併用することが有効)
- 家計調査 家計収支編 2025年 総世帯 詳細結果表 第4表(用途分類・電気代1か月10,962円)
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409805
