新盆(初盆)のお供えの相場はいくら?|品物でも現金でも5,000円〜1万円が目安。2年目からとの違い、表書きと御提灯代、届ける時期、迎える側の費用、家計簿での書き方

新盆に持って行くお供えの額を決めた法令や公的な基準はありません。お盆の作法を説明する案内では、新盆(初盆)のお供えは品物でも現金でも5,000円〜1万円が目安とされ、2年目からのお盆の3,000〜5,000円より高めです。
この記事では、新盆のお供えと香典の目安、会食に出るときの上乗せ、何を供えるか、表書きと水引、届ける時期をまとめます。新盆を迎える側にかかるお金と、国の家計調査で見るお盆の月の支出、家計簿での書き方も書きます。
親戚の新盆に呼ばれていますが、お供えを品物にするか現金にするか迷います。ふつうのお盆と同じ額でよいのかも分かりません。
新盆は、四十九日のあとに初めて迎えるお盆
新盆(にいぼん・あらぼん・しんぼん)は、故人の四十九日が過ぎてから初めて迎えるお盆です。地域によって初盆(はつぼん)とも呼び、どちらも同じ意味です。亡くなった時期によっては、その年ではなく翌年のお盆が新盆になります。
新盆では、僧侶を招いて読経をしてもらい、親族や故人と縁のあった人が集まって会食をする形が紹介されています。2年目からのお盆より大きく営まれるので、お供えや香典の目安も高めに示されています。
新盆を迎える側は、お寺へのお礼のほかに白提灯や会食の支度も重なります。迎える家の費用の合計の例は、初盆の費用にあります。
お盆の時期は、7月の地域と8月の地域がある
お盆は、東京などでは7月13日〜16日、ほかの多くの地域では8月13日〜16日に行われ、15日までとする所もあります。もとは旧暦の7月15日ごろの行事で、明治に新暦へ変わったあと、農作業と重なるのを避けて月遅れの8月に行う地域が出てきたとされています。
新盆を迎える家では、清らかな白で霊を迎えるという意味から、新盆のときだけ白い提灯(白木提灯)を飾る習わしがあります。白木提灯は、その年の新盆に1度だけ使うものとされています。
新盆のお供えの目安
新盆のお供えは、品物でも現金でもかまわないとされ、額の目安は次のとおりです。会食に出るかどうかと、故人との関係で額が変わります。

図の額は、お盆の作法を説明する案内に載っている幅を並べたものです。地域や家ごとの習わしで変わるので、迷うときは親族に確かめます。
- 新盆のお供え(品物でも現金でも):5,000円〜1万円
- 新盆の香典:5,000円〜1万円。故人の子やきょうだいなど近い身内は、1万〜3万円ほど包むこともある
- 会食に出るとき:お膳の代金として3,000円〜1万円ほどを上乗せする。家族で出るときは人数分を見込む
- 2年目からのお盆:3,000〜5,000円
2年目からのお盆について、品物は2,000〜5,000円、現金は3,000円を目安とする案内もあります。新盆の5,000円〜1万円は、同じ案内の質問と答えの欄では、会食がふるまわれるときの額として書かれています。
年代と関係ごとに示す案内もある
新盆の香典を、包む人の年代と故人との関係で分けて示す案内もあります。故人が親や祖父母のときは、年代が上がるほど額の幅が広がります。
- 故人が親:20〜30代は1万〜5万円、40代以上は1万〜10万円
- 故人が祖父母:20代は3,000円〜1万円、30〜40代は3,000円〜3万円、50代は5,000円〜3万円
- 故人の友人・知人:2,000円〜1万円。関係が深いときや会食に出るときは多めにする
地域や親族の間で、額がおおむね決まっていることもあります。お盆は仏事なので、高すぎる額も避けたほうがよいとされています。
品物と現金の両方を用意するとき
品物のお供えと現金の両方を持って行くときは、現金を少なめにするなど、合わせた額で調整する考え方が紹介されています。どちらか一方にするなら、品物でも現金でもかまわないとされています。
現金で包むときの表書きは、香典なら「御仏前」、お供えの代わりなら「御供物料」とします。盆提灯を贈る代わりに現金を包むときは「御提灯代」と書きます。
何を供えるか
お盆の仏前には、香(線香)・花・灯燭(ろうそくの明かり)・浄水・飲食の5つを供えるのが基本とされ、「五供(ごく)」と呼ばれます。浄土真宗では浄水を供えないなど、宗派によって違いがあるので、贈る前に先方の宗派を確かめておきます。
ほかの家の新盆に持って行くお供えの品は、次のような点で選びます。
- 日持ちするもの:お盆の間は仏前に置いておくので、せんべいや焼き菓子など常温で日持ちする品
- 分けやすいもの:お盆のあとに、集まった人で「お下がり」として分けて持ち帰ることがあるので、小分けにできる品
- 夏の丸い果物:丸い形は角が無く、「円」を「縁」にかけて縁起がよいとする説がある
- 線香・ろうそく・花:五供にあたる品。花は、故人が好きだった花でもかまわないとされる
肉や魚、寿司などの生ものは、殺生を連想させ、夏は傷みやすいので避けるとされています。故人の好物だったときは、供えたらすぐに下げる形が紹介されています。
盆提灯を贈る習わし
新盆では、親族などが盆提灯を贈る習わしがある地域もあります。いまは盆提灯の代わりに現金を包む形が紹介されていて、盆提灯を贈るときは香典は用意しなくてよいとする案内もあります。
盆提灯を贈るかどうかは、迎える家の飾り方や置き場所にかかわります。贈る前に施主に相談して、重ならないようにします。
キュウリとナスの精霊馬
お盆に飾るキュウリとナスの飾りは「精霊馬(しょうろううま)」と呼ばれ、先祖の霊が行き来する乗り物とされています。迎えるときは早く来られるようにキュウリの馬、送るときはゆっくり帰れるようにナスの牛とする意味が込められています。
表書きと水引
品物のお供えには、慶事に付ける「のし」の無い、水引だけを印刷した掛け紙をかけます。水引は、繰り返さないことを願う結び切りを使います。
水引の色は黒白が基本で、地域によっては黄白や黄銀を使います。どの地域で黄色を使うかは案内によって説明が分かれているので、先方の地域の親族か店に確かめます。
- 品物に付けるとき:「御供」「御供物」「御仏前」
- 現金を包むとき:「御仏前」「御供物料」、盆提灯の代わりは「御提灯代」
- 贈り主の名前:水引の下に、姓だけでなく名まで書く。夫婦で贈るなら中央に夫、その左に妻の名前
新盆は四十九日を過ぎてからの法要なので、表書きは薄墨ではなく濃い墨で書きます。「御霊前」は、浄土真宗や曹洞宗では使わないとされているので、迷うときは宗教や宗派を問わず使えるとされる「御供物料」にします。
お札と袋
新盆の香典に包むお札は、使ったことのある、きれいなお札が無難とする案内が並びます。前もって分かっている行事なので新札でもかまわないとする考え方もありますが、新札しか無いときは軽く折り目を付けて入れます。
額は、「死」と「苦」を連想させる4と9を避けます。偶数の額も避けるとする案内がある一方で、2,000円から示す案内もあり、迷うときは3,000円・5,000円・1万円のような額にします。袋は、包む額に合わせて水引の付いた不祝儀袋を選び、袱紗に包んで持って行きます。
いつ持って行くか、いつまでに届けるか
お供えを持って行くなら、盆の入りの13日か、14日にします。お盆の期間中に行けないときは、お盆の前1週間のうちに持って行く形も紹介されています。
送るときは、余裕をもって盆の入りの13日より前に送ります。お盆が明けると霊は帰るとされているので、遅くともお盆の間に届くように手配します。
行けないときは、後日渡すか現金書留で送る
新盆の当日に伺えないときの渡し方は、日をあらためて持って行く方法と、郵便で送る方法の2つです。郵便なら、お金を入れた香典袋ごと現金書留の封筒に入れます。現金を郵便物として出すときは、書留にすることが郵便法で決まっています(第17条)。
送るときは、行けないおわびと理由を書いた手紙を添えます。品物だけを送るときも、先方の地域のお盆の時期を確かめてから日を決めます。
香典を用意しなくてよいとき
次のときは、香典を用意しなくてよいとする案内があります。
- 盆提灯を贈るとき
- 遺族から、香典は要らないと強く言われたとき
- 法要を行わないお盆に、お参りだけに行くとき
新盆を迎える側にかかるお金
新盆を迎える施主の側では、僧侶へのお布施と、自宅で営むときのお車代、会食に出ないときの御膳料を用意します。家計の案内では、新盆のお布施は3万〜5万円で、2年目からのお盆の5,000円〜2万円より高めとされています。
- お布施:3万〜5万円
- 御膳料:僧侶が会食を辞退したときに、5,000円〜1万円
- お車代:自宅などに来てもらうときに、5,000円〜1万円
- お寺の合同法要に参加するとき:お布施は5,000円〜3万円
自宅に僧侶を呼んで新盆を営むと、お寺へのお礼だけで7万円前後になることもあるとされています。会食を用意するときは予約が要るので、僧侶が会食に出られるかを早めに確かめておきます。お布施の封筒の書き方と渡し方は法事のお布施の相場はいくら?にまとめています。
いただいたお供えへのお返しと、後片づけ
新盆でいただいたお供えへのお返しは、いただいた額の半額〜3分の1ほどが目安とされています。品物をいただいたときは同じくらいの品を返すか、お下がりの菓子や果物を粗供養(関東では「志」)と一緒に分けて渡す形もあります。
お盆が終わったあとのお供えは、菓子や果物はお下がりとして家族でいただきます。飾りなどは、近くの寺や神社でお焚き上げをしてもらえることがあり、家庭で処分するときは白い紙に包み、ほかのごみと分けて市区町村の分別に従って出します。
国の統計で見るお盆の月の支出
総務省の家計調査で、2025年8月の二人以上の世帯(全国)の1世帯あたりの支出を見ると、仏花や線香などの項目が年間の1か月あたりの額を上回っています。
- 切り花(仏花・生花など):1,052円で、2025年の年間の額7,737円を12で割った1か月あたり約645円の約1.6倍
- 祭具・墓石(線香・ろうそく・ちょうちん・数珠など):561円で、年間の額2,469円を12で割った約206円の約2.7倍
8月にお盆を迎えない地域の世帯や、その年に新盆の無い世帯も含めた平均なので、新盆1回にかかる額としては読めません。2025年の数字では、8月の花や線香の出費が1年の平均を上回っていた、というところまでが言えることです。
家計簿での書き方
招かれた側は、新盆に持って行ったお供えの品と香典を、交際費に書きます。家計調査も、ほかの世帯に贈るために買った品は用途で分ける表で「交際費」とし、香典は交際費の中の「贈与金」に入れています。
帰省のときの手土産とお供えの品は、表書きも分けるものとされています。家計簿でも、親への手土産と、仏前へのお供えを別の行に書いておくと、翌年のお盆の見込みを立てるときに使えます。
迎える側は、項目を分けて1回の総額を出す
新盆を迎える側では、お布施や会食、白木提灯、お返しなど、行き先の違う支払いが同じ月に重なります。家計調査は、法事の費用を「葬儀関係費」、ちょうちんや線香を「祭具・墓石」、仏花を「切り花」と分けています。

図は、新盆を自宅で営み、僧侶が会食に出た月の例です。金額は例で、実際には払った額と包んだ額を書きます。
項目は分けたまま、同じ印を付けておくと、新盆1回でいくらかかったかを後から足し上げられます。いただいた香典は、家計調査では収入の側の「受贈金」にあたり、家計簿でも収入に書いておくと、出た額との差が分かります。
新盆の分は、前もって取り分けておく
新盆の時期は、四十九日を過ぎた最初のお盆と前から決まっています。お布施や会食の見込みを立て、お盆までの月数で割った額を毎月取り分けておくと、お盆の月に家計が大きく崩れずに済みます。
招かれる側も、親族の新盆が続く年は、交際費の見込みに新盆の分を足しておきます。香典の書き方と1年の見込みの立て方は香典の相場はいくら?にもまとめています。
迷いやすい場面
新盆の法要に呼ばれていないが、お参りに行きたい
法要を行わないお盆にお参りだけに行くときは、香典を用意しなくてよいとする案内があります。お参りに行くときは、先に先方の都合を聞いてから訪ねます。
お供えの品を持って行くか、何も持たずにお参りだけにするかは、先方との付き合いで決めます。品物にするときは、上の目安の幅の中で選びます。
親の新盆で、きょうだいの間で費用を分ける
親の新盆では、施主にならない子も香典を包む目安が示されていて、20〜30代は1万〜5万円、40代以上は1万〜10万円です。お布施や会食の費用をどう分けるかは家ごとに違うので、先に話し合っておきます。
家計簿には、自分が出した分だけを書きます。施主が先に全部払ったときは、自分の負担分を返してもらうまでの間、立て替えとして記録しておきます。
よくある質問
Q新盆のお供えは、いくらが目安ですか
お盆の作法の案内では、品物でも現金でも5,000円〜1万円が目安とされています。香典を包むときは、会食に出るなら3,000円〜1万円ほどを上乗せし、故人と近い身内は1万〜3万円ほど包むこともあります。
Q新盆のお供えは、品物と現金のどちらがよいですか
どちらでもかまわないとされています。両方を持って行くときは、現金を少なめにするなど、合わせた額で調整します。
Q新盆のお供えの表書きは、何と書きますか
品物なら「御供」「御供物」、現金なら「御仏前」「御供物料」と書き、盆提灯の代わりなら「御提灯代」とします。新盆は四十九日を過ぎているので、薄墨ではなく濃い墨で書きます。
Q新盆のお供えは、いつまでに届ければよいですか
送るときは、余裕をもって盆の入りの13日より前に送り、お盆の間に届くようにします。持って行くなら、盆の入りの13日か14日にします。
Q2年目からのお盆も、新盆と同じ額ですか
2年目からのお盆は3,000〜5,000円が目安で、新盆より低めです。品物は2,000〜5,000円、現金は3,000円とする案内もあります。
まとめ
- 新盆のお供えに、法令で決まった額は無い。お盆の作法の案内では、品物でも現金でも5,000円〜1万円が目安で、2年目からのお盆は3,000〜5,000円
- 香典は、会食に出るときは3,000円〜1万円ほどを上乗せし、故人と近い身内は1万〜3万円ほど包むこともある
- 品物は、日持ちがして分けやすい菓子や夏の果物、線香など。肉や魚などの生ものは避ける
- 掛け紙はのしの無い結び切りで、表書きは「御供」「御仏前」「御供物料」、盆提灯の代わりは「御提灯代」。濃い墨で書く
- 送るときは盆の入りの13日より前に送ってお盆の間に届くようにし、現金は現金書留で送る(郵便法 第17条)
- 迎える側のお布施は3万〜5万円が目安で、お車代・御膳料は5,000円〜1万円ずつ
- 2025年8月の家計調査では、切り花と祭具・墓石の支出が年間の1か月あたりより多い。家計簿では、招かれた側は交際費、迎える側は項目を分けて同じ印を付ける
この記事で参照した公的情報
- 家計調査 家計収支編 2025年8月 二人以上の世帯 第4-1表(都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり支出金額=全国の切り花1,052円・祭具・墓石561円)
- 家計調査 家計収支編 2025年 二人以上の世帯 第6-1表(品目分類・1世帯当たり年間の品目別支出金額=切り花7,737円・祭具・墓石2,469円)
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(交際費=用途分類では世帯外の人のために使う贈答用に購入したものを交際費の各項目に分類/贈与金の例示に香典/受贈金の例示に香典/切り花=仏花・生花/祭具・墓石=神仏具・ちょうちん・線香・ろうそく/葬儀関係費=葬儀費用・法事費用)
- 郵便法 第17条(現金を郵便物として差し出すときは、書留(第45条第4項の規定によるものを除く)の郵便物としなければならない。今の版(2026-06-19 施行)と、2026-12-18 施行の未施行の版(令和8年法律第42号)が同じ文=2026-10-11 に e-Gov で確認)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000165
