初盆(新盆)の費用はいくら?|お布施3万〜5万円に、白提灯と盆棚の支度、会食とお返しを足した合計の例、宗派ごとのお布施、香典との差し引き、家計簿での書き方
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家族だけで自宅に僧侶を招き、会食をしない初盆(新盆)なら、用意するお金は6万〜11万円ほどです。親族を招いて10人で仕出しを囲むなら9.3万〜19.2万円ほど、お寺の合同法要に加わるなら2.5万〜7万円ほどで、どれも項目ごとの目安を足した計算の例です。
お寺へのお礼の中心になるお布施は3万〜5万円で、2年目からのお盆の5,000円〜2万円より高めです。これに白提灯や盆棚などの支度と、親族を招くなら会食とお返しが加わり、いただく香典で支払いの一部が戻ります。
招かれる側でお供えや香典の額を知りたいときは、新盆のお供えの相場はいくら?に目安があります。この先は、初盆を迎える家が払うお金を、お寺・支度・もてなしの順に分けて書きます。
白い提灯や盆棚もそろえるのか、親戚を呼んで食事まで出すのかが分かりません。初盆の出費がどこまでふくらむのかが心配です。
払う先で分けた、初盆の8つの項目と目安
初盆の支払いは、払う先で3つに分けると見通しが立ちます。お寺へのお礼、白提灯や盆棚などお盆の支度、招いた人への会食とお返しです。それぞれの目安と、額を決めるものを表にしました。
| 項目 | 目安 | 額の決め手 |
|---|---|---|
| お布施 | 3万〜5万円 | 宗派・お寺 |
| お車代 | 5,000円〜1万円 | 自宅で営むか |
| 御膳料 | 5,000円〜1万円 | 僧侶が会食に出ないとき |
| 提灯 | 1対5,000円〜1万円 | 大きさ・素材 |
| 盆棚などの飾り | 簡易なセットで1万円ほど | 飾り方 |
| お供え物 | 5,000円〜2万円 | 品の数 |
| 会食(1人あたり) | 3,000〜8,000円 | 呼ぶ人数・店 |
| お返しの品 | 1つ2,000〜3,000円 | 香典をいただく世帯の数 |
上の3行がお寺へのお礼、次の3行が支度、下の2行がもてなしの費用です。提灯と飾りの額は、盆提灯を売る店が示している目安で、品によって上下します。会食は、料亭やホテルを使うと1人1万円を超えることもあります。
初盆になるのは、四十九日が明けてから初めてのお盆
初盆とは、四十九日の忌明けのあとで、故人にとって最初に来るお盆を指します。亡くなってから四十九日が明ける前にお盆が来たときは、その年ではなく翌年のお盆が初盆になります。
お盆は、8月13日〜16日の地域と、東京などの7月13日〜16日の地域があります。お盆はお寺や僧侶が忙しい時期なので、僧侶に来てもらう日は2か月ほど前から相談しておきます。
初盆に用意する総額の例
上の表の目安を、営み方ごとに足すと次のようになります。どの行にも、提灯1対5,000円〜1万円・簡易な飾り1万円・お供え物5,000円〜2万円の支度の分(合わせて2万〜4万円)を入れています。
| 営み方 | 人数・世帯 | 合計の例 |
|---|---|---|
| 家族だけ・自宅・会食なし | 家族4人 | 6万〜11万円 |
| 親族も・自宅・仕出し | 10人・4世帯 | 9.3万〜19.2万円 |
| 家族だけ・お寺の合同法要 | 家族4人 | 2.5万〜7万円 |
家族だけの行は、お布施3万〜5万円にお車代と御膳料を5,000円〜1万円ずつ足しました。親族を招く行は、僧侶も会食に加わるので御膳料を入れず、会食10人分(施主の家族と僧侶を含む)と、施主の家を除いた4世帯へのお返しを足しています。
合同法要の行は、お布施を5,000円〜3万円で数えました。合同でも、ひとりで頼むときと同じ額を包むのがよいとする考え方もあり、その場合は5万〜9万円ほどになります。
見積もりは、お寺に聞く行と、人数で決まる行に分けて作る
自分の家の額を出すときは、まず表の8行を書き写します。お布施・お車代・御膳料はお寺に日程をお願いするときに確かめ、会食とお返しは呼ぶ人数と世帯の数を掛けて出します。
提灯や飾りは、すでに家にあるものを使うなら0円で書きます。白提灯は初盆のときだけ使うものなので、ほかの飾りを持っていても、初盆の年は白提灯の分を見込んでおきます。
初盆のお布施は、ふだんのお盆より高め
初盆のお布施は3万〜5万円が目安で、毎年のお盆の5,000円〜2万円より高く包みます。お布施に定まった額は無く、読経へのお礼として包むものです。故人を初めて迎えるお盆として、親族も招いて丁寧に営むことが、高めになる理由とされています。
宗派ごとの目安は次の表のとおりです。真言宗が高めなのは、追善供養をより重んじる宗派だからとされます。
| 宗派 | お布施の目安 |
|---|---|
| 真言宗 | 3万〜5万円 |
| 浄土真宗(歓喜会) | 3万円前後 |
| 浄土宗・日蓮宗 | 1万〜3万円 |
| 曹洞宗・天台宗・臨済宗 | 1万円ほど |
同じ宗派でも、地域やお寺との付き合いで額は変わります。決めかねるときは、同じお寺の檀家の親族に聞くか、日程をお願いするときに「初盆ではどのくらいお包みしていますか」とお寺にたずねてかまいません。
お車代と御膳料は、封筒を分けて用意する
お寺以外の場所に来てもらうときは、お布施とは別にお車代5,000円〜1万円を包みます。施主が送り迎えをするときや、タクシーを手配して代金を施主が払うときは要りません。遠くから来てもらうなら、かかる交通費に合わせます。
御膳料は、法要のあとの会食に僧侶が加わらないときや、会食を設けないときに渡すお金で、目安は5,000円〜1万円です。お盆は僧侶の予定が詰まる時期なので、会食に出られるかを先に聞いておくと、料理の数と御膳料の用意を決められます。
白提灯・盆棚・お供えの支度
初盆では、毎年のお盆の飾りに加えて、故人の霊が迷わずに帰る目印として白提灯を玄関や窓のそばに飾ります。白提灯は初盆の年だけに使うもので、お盆が終わったら送り火で燃やすか、お寺に供養を頼みます。
盆棚(精霊棚)は仏壇の前に置き、位牌やお供え、ナスとキュウリで作る精霊馬を並べる台です。盆棚や絵柄の入った盆提灯は、翌年からのお盆でも使えるので、初盆で買えば次の年からは買い足す分だけになります。
お供えは、菓子・果物・そうめんなど、日持ちがして肉や魚を使わないものを選びます。親族から届くお供えもあるので、施主が用意する分は、盆棚にのる量を目安にします。
親族を招くときの会食とお返し
法要のあとの会食は1人3,000〜8,000円ほどを目安にし、10人なら3万〜8万円ほどです。自宅で仕出しを頼むか、料亭に席を設けるかで額が変わるので、頼む店で1人あたりの額を確かめてから人数を掛けます。数えるのは招いた人だけでなく、施主の家族と、会食に加わる僧侶の分もです。
いただいた香典へのお返しは、当日に渡す品で1つ2,000〜3,000円ほどが目安です。いただいた額の3分の1〜半分を目安にする考え方もあり、多めに包んでくれた人には、あとから改めて品を送る形もあります。
品はお茶・海苔・そうめん・日持ちのする菓子など、使えばなくなるものが選ばれ、持ち帰りやすいカタログギフトにする形もあります。表書きは「初盆志」や「新盆志」とします。品の選び方と数の数え方は法事の引き物の相場にあります。
いただく香典で、どこまでまかなえるか
初盆に招かれた人は、香典や、盆提灯の代わりの「御提灯代」を持って来ます。香典の目安は、親族で1万〜2万円、友人や知人で5,000円〜1万円で、会食に出るときは5,000円〜1万円ほど多く包むとされます。
施主の家計から出ていくのは、支払いの合計から、いただいた香典を引いた分です。香典を辞退すると伝えたときは、支払いの全額が施主の負担になります。国税庁 No.4405 では、個人からの香典で社会通念上相当と認められるものは、贈与税がかからない財産に挙がっています。
初盆の費用は施主が中心になって払うことが多いものの、きょうだいなどで分け合う形もとれます。分けたときは、それぞれの家計簿に自分が出した分を書きます。

図は、施主の家と4つの世帯の計9人が自宅に集まり、僧侶も会食に加わった初盆の例です。支払いは132,000円、4世帯からの香典は70,000円で、差し引いた62,000円が施主の負担になります。金額は例です。
家族だけで営むとき・費用を抑えるとき
初盆を家族だけで営むことは、失礼にはあたらないとされます。僧侶を呼ばず、飾りも提灯とお供えだけにし、会食やお返しを省けば、支払いは支度の分だけになります。初盆の費用を抑えるときに見直せる所は、次のとおりです。
- 呼ぶのを家族だけにする:会食とお返しの分がなくなる
- お寺の合同法要に加わる:お車代が要らず、お布施の目安も下がる
- 飾りは簡易なセットにする:盆棚や盆提灯をそろえる額を抑えられる
- 会食は自宅で用意する:料亭や仕出しの額を減らせる
- お返しはまとめて注文する:同じ品を一度に頼んで費用を抑える
家族だけで営むときは、親族や故人と親しかった人に、家族だけで営むことを前もって知らせておきます。それでもお参りに来てくれる人に備えて、お茶や日持ちのする菓子などを少しだけ用意しておくと、その場で慌てずに済みます。
相続税の計算で、初盆の費用は引けるか
国税庁のタックスアンサー No.4129 によると、相続税の計算で遺産総額から引けるのは、相続人などが負担した葬式費用です。同じ頁は、葬式費用に含まれないものとして「香典返しのためにかかった費用」と「初七日など法事のためにかかった費用」を挙げています。
葬式に当たってお寺に渡した読経料などは葬式費用に入りますが、初盆のお布施や会食、お返しは法事の側の支払いです。葬儀のときの領収書と混ぜずに分けて残し、扱いに迷うときは税務署に聞きます。
家計簿での書き方
初盆の支払いは、お寺・仏具の店・料理の店・品物の店と払う先が分かれ、日もずれます。家計簿のメモ欄やタグに「初盆」と入れておけば、あとで1回分の合計を出せます。総務省の家計調査の分類では、ちょうちんや神仏具は「祭具・墓石」、法事費用は「葬儀関係費」の例に挙がっています。
いただいた香典は、支払いと相殺せずに、入ったお金として別の行に書いておきます。そうしておくと、支払いの合計といただいた額の両方が残り、施主の家がいくら負担したかを後から確かめられます。
翌年からのお盆と、一周忌の分を取り分ける
初盆のあとも、毎年のお盆にはお布施や盆花の支払いがあります。初盆の行に、翌年も使える飾りと、初盆だけの白提灯を分けて書いておくと、翌年のお盆の見積もりは、お布施と消えていくお供えの行だけで作れます。
例として、翌年のお盆に2万円を見込むなら、12か月で割って月1,700円ほどを別にしておけば、お盆の月に一度に払う負担が軽くなります。初盆の前後には一周忌も来るので、その見積もりは一周忌の費用はいくら?で確かめられます。
迷いやすい場面
初盆と一周忌の時期が近いとき
故人が夏の前後に亡くなっていると、初盆と一周忌が数か月の間に続くことがあります。命日がお盆の前後なら、初盆と一周忌をあわせて営む形もあるとされます。あわせられるかは宗派やお寺の考えで違うので、日程を相談するときにお寺に確かめます。
あわせて営めば、お車代や会食、お返しの用意が1回で済みます。その場合のお布施の額も、お寺に聞いて決めます。
浄土真宗の家では、歓喜会として営む
浄土真宗では、亡くなった人はすぐに仏になると考えるため、故人の霊を迎える初盆の行事はなく、歓喜会(かんぎえ)という法要として営みます。白提灯や精霊馬は、本来は用意しないとされます。
歓喜会のお布施は3万円前後が目安です。支度の行が減る分、合計は低くなりますが、地域によっては初盆と同じように親族を招くこともあるので、呼ぶ範囲は家族で決めます。
法要で何を着るか、喪服が無いとき
初盆の法要では、施主や遺族は準喪服か略喪服を着ます。案内に「平服で」と書いたときの平服も、普段着ではなく、黒や紺・グレーの地味なスーツやワンピースなどの略喪服を指します。
喪服を持っていないときは、買うか借りるかで費用が変わります。借りたときと買ったときの額の比べ方は喪服はレンタルと購入どっちが安い?で確かめられます。
よくある質問
Q初盆には、全部でいくら用意すればよいですか
項目の目安を足した計算の例では、家族だけで自宅に僧侶を招き会食をしないなら6万〜11万円ほど、親族を招いて10人で仕出しを頼むなら9.3万〜19.2万円ほどです。お寺へのお礼、白提灯や盆棚の支度、会食とお返しの合計です。
Q初盆のお布施は、宗派で変わりますか
目安は3万〜5万円で、宗派ごとには、真言宗3万〜5万円、浄土真宗の歓喜会3万円前後、浄土宗・日蓮宗1万〜3万円、曹洞宗・天台宗・臨済宗1万円ほどとされます。地域やお寺でも変わるので、迷うときはお寺にたずねます。
Qお寺の合同法要なら、お布施は少なくてよいですか
合同法要のお布施は5,000円〜3万円ほどとされます。合同でも、ひとりで頼むときと同じ額を包むのがよいとする考え方もあるので、お寺の案内に額が書かれていなければ、檀家の親族やお寺に確かめます。
Q白提灯は、翌年も使えますか
白提灯は初盆の年だけに使うものです。お盆が終わったら送り火で燃やすか、お寺に供養を頼みます。絵柄の入った盆提灯や盆棚は、翌年からのお盆でも使えます。
Q初盆の費用は、相続税の計算で差し引けますか
差し引けないものとして見込んでおきます。国税庁 No.4129 は、初七日など法事のためにかかった費用と、香典返しのためにかかった費用を、葬式費用に含まれないものとしています。迷うときは税務署に確かめます。
まとめ
- 初盆の費用は、お寺へのお礼(お布施3万〜5万円・お車代と御膳料は各5,000円〜1万円)、白提灯や盆棚の支度、会食とお返しの3つを足した額
- 計算の例では、家族だけ・自宅・会食なしで6万〜11万円ほど、親族を招いて10人・自宅・仕出しで9.3万〜19.2万円ほど、家族だけでお寺の合同法要に加わるなら2.5万〜7万円ほど
- お布施は毎年のお盆の5,000円〜2万円より高く、宗派やお寺で変わるので、迷うときはお寺にたずねる
- 白提灯は初盆の年だけ使い、盆棚や盆提灯は翌年からも使える
- 施主の負担は、支払いの合計からいただいた香典を引いた分。初盆のお布施や会食・お返しは、相続税の計算で遺産から引ける葬式費用に入らない(No.4129)
- 支払いに「初盆」の印を付けて記録し、翌年からのお盆と一周忌の分を取り分ける
家族だけにするか親族も招くかで、合計が何万円変わるのかが分かりました。お寺には、合同法要があるかどうかも聞いてから決めます。
この記事で参照した公的情報
- タックスアンサー No.4129 相続財産から控除できる葬式費用(葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用は葬式費用となる/香典返しのためにかかった費用と、初七日など法事のためにかかった費用は葬式費用に含まれない/令和8年4月1日現在法令等)
- タックスアンサー No.4405 贈与税がかからない場合(個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの/令和8年4月1日現在法令等)
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(祭具・墓石の例示に神棚・神仏具・経机・ちょうちん・数珠・位はい/葬儀関係費の例示に葬儀費用・法事費用)
