一周忌の費用はいくら?|お布施・会食・引き出物・会場の目安と、人数と場所で見る合計、香典を引いた持ち出し、家計簿での書き方

一周忌の費用は、僧侶へのお布施3万〜5万円とお車代・御膳料に、人数で増える会食と引き出物、会場や供花の費用を足した額です。会食は1人3,000円〜1万円、引き出物は1世帯2,000〜5,000円が目安とされ、呼ぶ人数が合計をいちばん大きく動かします。
合計は、家族だけなら5万〜13万円ほど、親族10人ほどなら8万〜23万円ほど、友人も招いて20人ほどなら13万〜35万円ほどが目安です。施主の家計から実際に出ていくのは、この合計から受け取る香典を引いた額です。
一周忌に招かれて参列する側の香典の額は香典の相場はいくら?に、お供えの品は法事のお供えの相場はいくら?にあります。ここから下は、一周忌を取り仕切る施主が払う費用の話です。
初めて一周忌を取り仕切る立場です。お布施のほかに会食や引き出物もあって、全部でいくら用意すればよいのか見当がつきません。
一周忌の費用は、お布施と人数で増える費用の合計
一周忌は、亡くなってから満1年の法要で、喪が明ける節目とされています。施主が払う費用は、お寺へのお礼と、来てくれた人へのもてなし、会場などの3つに分けると見通しが立ちます。
| 項目 | 目安 | 要らないとき |
|---|---|---|
| お布施 | 3万〜5万円 | なし |
| お車代 | 5,000円〜1万円 | お寺で行う・送迎する |
| 御膳料 | 5,000円〜1万円 | 僧侶が会食に出る |
| 会食 | 1人3,000円〜1万円 | 会食をしない |
| 引き出物 | 1世帯2,000〜5,000円 | 香典を辞退する |
| 会場費 | 1万〜5万円 | 自宅で行う |
| 供花・お供え | 1万〜2万円 | 用意しない |
お布施とお車代・御膳料は人数に関係なく決まる額で、会食と引き出物は呼ぶ人数に比例して増えます。卒塔婆を立てるときは1本3,000円〜1万円ほど、案内状を郵送するときは数千円ほどが加わります。
自分の場合の合計は、6つの行を足して出す
自分の一周忌にいくらかかるかは、次の6つの行に、見込みの額を入れて足すと出せます。会食と引き出物は、人数と世帯数を先に決めないと額が出ません。
- お寺へのお礼:お布施+お車代+御膳料
- 会食:1人あたりの料理の額×会食に出る人数(施主の家族も入れる)
- 飲み物:会食の料理とは別に請求されるときの額
- 引き出物:1つの額×渡す世帯の数(施主の家は入れない)
- 会場費:自宅とお寺の本堂なら0円、斎場やホテルなら見積もりの額
- 供花・お供え・卒塔婆・案内状:用意するものの額
人数は、案内を出す相手を書き出し、世帯ごとに何人来るかを数えて決めます。料理と引き出物は1人・1世帯の額で選ぶので、最後に人数を掛けるだけで合計が変わる様子をつかめます。
人数と場所で見る、合計の目安
場所でお車代や会場費が変わる分まで入れて、項目ごとの目安を人数と場所に当てはめて足した計算の例です。お布施3万〜5万円、会食1人3,000円〜1万円、引き出物1世帯2,000〜5,000円、供花・お供え1万〜2万円を全部の行に入れました。
| 規模と場所 | 人数・世帯 | 足した額 |
|---|---|---|
| 家族・お寺 | 4人・2世帯 | 5.4万〜12.5万円 |
| 近い親族・自宅 | 8人・4世帯 | 7.5万〜18.5万円 |
| 親族・お寺 | 12人・6世帯 | 8.6万〜22.5万円 |
| 友人も・斎場 | 25人・12世帯 | 15.2万〜44.5万円 |
お寺で行う行は、お車代と会場費を0円にし、御膳料は0円から1万円の幅で入れています。自宅の行はお車代を5,000円〜1万円で入れ、斎場やホテルの行には会場費1万〜5万円も入れました。飲み物代と卒塔婆・案内状は入れていません。
幅の下の端は、料理と引き出物をいちばん安い額にし、お布施を3万円にしたときです。上の端は、どれも目安のいちばん高い額にしたときで、料亭やホテルの料理を選ぶと、会食だけで上の端に近づきます。
お寺の本堂で行うときは、本堂を使わせてもらうお礼をお布施に含めて包む形もあります。別に会場の費用がかかるかは、法要をお願いするときにお寺に確かめます。
お寺へのお礼:お布施・お車代・御膳料
一周忌のお布施は3万〜5万円が目安とされ、四十九日と同じくらいです。お布施は読経へのお礼で、代金ではないので額の決まりはなく、お寺との付き合いや地域で変わります。10万円までを見込んでおく考え方もあります。
お布施とは別に、僧侶に自宅や斎場まで来てもらうときはお車代を、会食に僧侶が出ないときは御膳料を、それぞれ5,000円〜1万円ほど包みます。御膳料は2万円までを目安とする考え方もあり、どれもお布施とは別の封筒に入れます。
お寺で法要を行うときや、施主が送り迎えをするときは、お車代は要りません。僧侶が会食に出るときは御膳料は要らず、その代わりに僧侶の分も会食の人数に入れて数えます。
封筒の書き方や渡し方、三回忌以降のお布施の目安は法事のお布施の相場にまとめています。額に迷うときは、「一周忌のお布施は、どのくらいを考えておけばよいでしょうか」とお寺にたずねてもかまいません。
卒塔婆を立てるときは、本数分を用意する
お墓に卒塔婆を立てるときは、1本3,000円〜1万円ほどを、お布施とは別に用意します。卒塔婆の額はお寺が決めていることがあるので、法要を頼むときにあわせて聞いておきます。
会食(お斎)の費用
法要のあとの会食は「お斎(おとき)」と呼ばれ、費用は1人3,000円〜1万円が目安とされます。料理店やホテルで行うか、自宅に仕出し料理を頼むかで額が変わり、飲み物代は料理と別に請求されることがあります。
会食の人数には、施主の家族と、会食に出てもらう僧侶も入れます。法事用の料理を用意する料理店もあるので、予約するときに法事で使うことを伝えておきます。
会食をしないときは、折詰の弁当とお酒などを、引き出物と一緒に持ち帰ってもらう形があります。案内状には、食事を用意していないことを書いておくと、参列する人が香典の額を決めやすくなります。
引き出物の費用
引き出物は、来てくれた人へのお礼の品で、香典へのお返しの意味もあります。1世帯2,000〜5,000円が目安とされ、品物によっては1万円ほどまでを見込む考え方もあります。
引き出物の額は、1人ではなく1世帯あたりで見込みます。品物は、お茶やお菓子、海苔、洗剤のような使えばなくなるもの(消えもの)や、カタログギフトが選ばれます。
受け取る香典の3分の1から半額ほどを目安に、品物の額を決める考え方もあります。引き出物の額は、会食の費用とあわせて考えるとされます。葬儀のあとの香典返しの考え方は香典返しの相場にあります。
会場と、そのほかの費用
一周忌を行う場所は、自宅・お寺・斎場やホテルなどから選びます。自宅とお寺の本堂は会場費がかからないか少なく、斎場やホテルを借りると1万〜5万円ほどが目安とされます。
自宅で行うときは会場費はかかりませんが、僧侶に来てもらうのでお車代が要ります。祭壇に飾る供花やお供えの品は、合わせて1万〜2万円ほどが目安です。
案内状を往復はがきで送るときは、はがき代と印刷の費用で数千円ほどかかります。家族や近い親族だけなら、電話やメールで知らせる形もあります。
一周忌に納骨するときは、納骨の費用が加わる
四十九日に納骨をしていなかったり、お墓を新しく建てたりして、一周忌にあわせて納骨する家もあります。そのときは、納骨の法要のお布施(1万〜5万円)が加わり、石材店への作業の費用がかかることもあります。
お墓を建てる費用の目安はお墓の費用はいくら?に、お寺などに遺骨を預ける形の費用は永代供養の費用はいくら?にあります。一周忌の見積もりとは分けて、お墓の分を別に数えておきます。
納骨の日にかかるお布施・作業料・彫刻料を、払う相手ごとに分けて見積もることもできます。項目ごとの目安と許可証の準備は、納骨の費用はいくら?にあります。
一周忌より前の四十九日には、本位牌の代金や納骨の費用が重なることがあります。会食や引き物まで入れた四十九日の合計は、四十九日の費用にあります。
受け取る香典と、施主の持ち出し
一周忌に参列する人は、施主が辞退しない限り香典を持ってきます。施主の家計から実際に出ていくのは、合計の費用から受け取った香典を引いた額です。
参列する側の一周忌の香典は、親や兄弟姉妹なら1万〜5万円とされ、会食に出るときはその分を上乗せして包む形があります。関係ごとの目安は香典の相場はいくら?で確かめられます。

図は、施主の家を含めて8人・4世帯が自宅に集まり、仕出し料理を頼んだ一周忌の例です。合計は104,500円で、3世帯から受け取った香典60,000円を引くと、施主の持ち出しは44,500円になります。金額は例です。
香典を辞退するときは、合計の全額を施主が負担します。香典を受け取らないなら、香典へのお返しとしての引き出物は用意しない形もあります。
費用を抑えるには
一周忌の費用で大きいのは、人数に比例して増える会食と引き出物です。費用を抑えたいときは、次のところから見直します。
- 案内する範囲を絞る:家族や近い親族だけで行っても問題はないとされる
- 会場を自宅かお寺にする:斎場やホテルの会場費がかからない
- 会食を弁当の持ち帰りにする:料理店の飲み物代や会場の費用がかからない
- 同じ年の法要をまとめる:2人の年忌が重なるときは、まとめて行う「併修」がある。できるかはお寺に相談する
家族だけで行うときは、葬儀に来てくれた親族や知人に、家族だけで行うことを前もって伝えておきます。終わったあとに、無事に済んだことを伝える挨拶状を送ると、あとから行き違いが起きにくくなります。
誰が払うか、親族で分けるとき
一周忌の費用は、法事を主催する施主が負担するのが基本です。施主は、故人の配偶者や子が務める形があります。きょうだいなどで分けて負担する形もあるので、案内を出す前に話し合っておきます。
分けるときは、お布施は施主が出し、会食と引き出物を人数で割るなど、どの費用を誰が出すかを決めておくと、あとで食い違いが起きにくくなります。施主がまとめて払うときは、領収書をとっておき、あとで分ける額の根拠にします。
相続税と、受け取った香典の税金
相続税がかかる人は、葬式の費用を遺産から差し引けますが、一周忌の費用は差し引けません。国税庁のタックスアンサー No.4129 では、初七日など法事のためにかかった費用と、香典返しの費用は、葬式費用に入らないとしています。
一方で、葬式のときにお寺に渡した読経料などのお礼は、葬式費用に入ります。葬儀と一周忌の支払いが同じ請求書や同じ口座の記録に混ざっているときは、どれがどちらの費用かを分けておきます。
個人から受け取る香典には、社会通念上相当と認められる額なら贈与税はかかりません(No.4405)。お布施は領収書が出ないことがあるので、渡した日・お寺の名前・額をメモに残しておきます。
家計簿での書き方
一周忌の費用は、お布施は当日に渡し、会食や会場、引き出物は店ごとに払う日が違うことがあります。家計簿では、どの支払いにも「一周忌」などの同じ印を付けて書き、あとで合計を出せるようにします。
受け取った香典は、収入の行に分けて書いておきます。支払いの合計と香典の合計を並べると、図の例のように施主の持ち出しがいくらだったかが分かります。
三回忌の分は、一周忌の記録から見込む
三回忌は一周忌の1年後に来るので、一周忌で書いた行が、そのまま次の見積もりの下書きになります。三回忌は親族中心で人数が減ることがあるので、会食と引き出物の行だけ人数を直して見込みます。
見込んだ額を12か月で割った額を毎月取り分けておくと、法事の月に家計が崩れにくくなります。年に1回や数年に1回の支払いの拾い方は特別費は1年分の明細から拾うにまとめています。七回忌を家族だけで小さく行うときの見積もりは、七回忌の費用はいくら?にあります。
迷いやすい場面
一周忌の日取りと、予約を入れる時期
一周忌は命日に行うのが正式とされますが、命日の前の土曜日や日曜日に行う形もあります。命日より後にずらすのは避けるとされているので、日取りは命日の前で決めます。
案内状は、出欠を確かめるために1か月前までに届くように送るとされます。会食の人数が決まらないと料理と引き出物の数が決まらないので、お寺と会場の予約は、その前に済ませておきます。
神式で行うときは、一年祭
神式では、一周忌にあたるものを一年祭と呼びます。神職へのお礼はお布施とは呼ばないので、名目と額をお願いする神社に前もって確かめます。
会食・引き出物・会場の費用は、仏式と同じ6つの行で見積もれます。お寺へのお礼の行を、神社へのお礼に置き換えて足します。
よくある質問
Q一周忌の費用は、全部でいくらくらいですか
お布施3万〜5万円に、会食・引き出物・会場・供花の費用を足した額です。家族だけなら5万〜13万円ほど、親族10人ほどなら8万〜23万円ほど、友人も招いて20人ほどなら13万〜35万円ほどが目安で、場所によってもお車代や会場費が変わります。
Q一周忌のお布施は、いくら包めばよいですか
3万〜5万円が目安とされます。僧侶に自宅や斎場へ来てもらうときはお車代、会食に出ないときは御膳料を、それぞれ5,000円〜1万円ほど別に包みます。
Q一周忌を家族だけで行ってもよいですか
家族だけで行っても問題はないとされます。葬儀に来てくれた親族や知人には、家族だけで行うことを前もって伝え、終わったあとに挨拶状を送ります。
Q一周忌の費用は、相続税で差し引けますか
差し引けません。国税庁のタックスアンサー No.4129 では、初七日など法事のためにかかった費用は、遺産から差し引ける葬式費用に入らないとしています。
Q香典を受け取ったら、税金はかかりますか
個人から受け取る香典で、社会通念上相当と認められる額なら、贈与税はかかりません(国税庁 No.4405)。家計簿では、支払いと分けて収入の行に書いておきます。
まとめ
- 一周忌の費用は、お布施3万〜5万円とお車代・御膳料(各5,000円〜1万円)に、会食・引き出物・会場・供花の費用を足した額
- 会食は1人3,000円〜1万円、引き出物は1世帯2,000〜5,000円が目安で、呼ぶ人数が合計をいちばん大きく動かす
- 合計は、家族だけなら5万〜13万円ほど、親族10人ほどなら8万〜23万円ほど、友人も招いて20人ほどなら13万〜35万円ほどが目安
- 施主の持ち出しは、合計から受け取った香典を引いた額
- 一周忌の費用は、相続税の葬式費用に入らない(国税庁 No.4129)。香典には贈与税はかからない(No.4405)
- 家計簿では同じ印を付けて書き、一周忌の記録から三回忌の分を見込んで取り分ける
呼ぶ人数と場所を決めて、6つの行に額を入れたら、一周忌の合計が出せました。受け取る香典を引いた持ち出しも見込めたので、親族と分け方を相談できます。
この記事で参照した公的情報
- タックスアンサー No.4129 相続財産から控除できる葬式費用(葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用は葬式費用となる/香典返しのためにかかった費用・初七日など法事のためにかかった費用は葬式費用に含まれない/根拠法令等 相法13・相基通13-4・13-5)
- タックスアンサー No.4405 贈与税がかからない場合(個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの)
