推し活の費用の平均は月いくら?|調査では月1万6,605円。分野ごとの差、使い道、年の予算の立て方と家計簿での分け方

総務省の家計調査の項目には「推し活」が無く、目安になるのは民間の調査です。R&Cの2023年の「推し活にかけるお金」調査では、推し活をしている人が使うお金は月平均1万6,605円でした。12か月分にすると19万9,260円です。
この記事では、その調査の中身と分野ごとの差、平均と答えが集まる額の違いから見ていきます。そのうえで、何にお金を使っているか、月ごとに額がぶれる理由、年の予算の立て方、家計簿での分け方を順にまとめます。
推し活にいくら使っているのか、自分でもよく分かりません。ほかの人と比べて使いすぎなのかどうかも気になります。
推し活の費用の平均は月1万6,605円(2023年の調査)
この調査は、総合保険代理店のR&C株式会社が2023年4月末から5月初めに行ったものです。20〜50代の男女8,000人に推し活をしているかを先に聞き、いま推し活をしている人か、5年以内にしていた人1,000人に本調査をしています。

推し活に使っているお金がおおよそ月にいくらかを聞き、答えの平均を出すと1万6,605円でした。1人が自分の推し活に使う額の平均で、家族の分を合わせた額ではありません。
分野ごとの平均:舞台の俳優は月3万1,375円
この調査は、推している分野を13に分けて平均を出しています。高かった分野と、いちばん低かった分野は次のとおりです。
- 俳優(舞台):3万1,375円
- 声優:1万6,686円
- YouTuber・インフルエンサー:1万5,306円
- アニメ:1万5,080円
- マンガ:1万5,037円
- スポーツ選手(13分野でいちばん低い):1万1,268円
2位から下は1万円台で、舞台の俳優だけが3万円台と離れています。舞台はチケット代が1回1万円を超えることもあり、テレビで見られるスポーツとは、お金を使う場面が違うと考えられます。
平均の額と、答えが集まる額は違う
同じ調査で、月に使う額を金額の幅ごとに見ると、どの分野でも1〜5,000円の人がいちばん多く、0円と答えた人もいました。平均の1万6,605円は、大きな額を使う人がいると上がる数字です。
ほかの人と比べるなら、平均だけでなく、1〜5,000円の幅に答えが集まっていることも並べて見ます。自分の額が平均より少なくても多くても、それだけで使いすぎかどうかは決まりません。
推し活をしている人の割合
本調査の前の8,000人への質問では、推し活をしている人は20代で31%、30代で21%、40代で12%、50代で8%でした。推し活をしている人の男女の比は、おおよそ男性3割・女性7割です。
予算の範囲で使う人が4割
推し活のお金を予算の中に収めているかを聞いた問いでは、答えは次のように分かれました。予算の範囲内と、あまり使わずに楽しみたい人を合わせると67%で、「お金は惜しまない」は7%でした。
- 予算の範囲内で楽しんでいる:40%
- あまりお金を使わずに楽しみたい:27%
- ある程度の予算を決めているが、超えることもある:26%
- 特に予算は設けず、推しのためならお金は惜しまない:7%
費用のやりくりの工夫を自由に書いてもらった問いには、推し活のための貯金や節約、クレジットカードなどでポイントを貯めて推し活に使う、という答えがありました。予算の立て方は、この記事の後半で順に見ます。
何にお金を使っているか
推し活で何にお金を使っているかを聞いた問いでは、使い道の1位は「グッズ類」で、507人が選びました。一方、いちばん出費を惜しまないものの1位は「チケット代・イベント費用(ライブ配信を含む)」で、313人でした。
使い道の1位は形に残るグッズですが、その時にしか見られないライブやイベントには、お金を惜しまないということです。分野ごとに見ても、ほとんどの分野で「チケット代・イベント費用」が惜しまないものの1位でした。
推し活でお金がかかるもの
推し活の費用を項目に分けた試算の例は、次のとおりです。推す相手や回数で大きく変わるので、幅で見ます。
- ファンクラブの会費:年3,600円〜6,000円前後の例
- コンサートのチケット:1回7,000円〜2万2,000円の例
- 舞台のチケット:1回1万円前後の例
- 遠征の交通費と宿泊費:年5,000円〜3万円の例。10万円までとした例もある
- グッズ:年3万〜5万円の例
- ゲームの課金:年5万〜7万円の例
推しの種類ごとの年の合計は、年約9万円から約20万円までの試算の例があります。CDや雑誌を何枚・何冊も買う、舞台に何度も通うといった応援の仕方では、さらに額が上がります。
月ごとに額がぶれる理由
推し活の費用は、毎月同じ額にはなりません。ライブや舞台がある月、CDや本が出る月、遠征がある月に大きく出て、何もない月は会費や配信の分だけ、ということがあります。
そのため、月の平均だけを見ても、自分の家計に合うかは分かりません。1年の予定を並べて年の合計を出し、12で割って月あたりの額にすると、平均の1万6,605円と並べて見られます。
年の費用の出し方(例)

図は、1年の予定を自分で置いた例です。ファンクラブの年会費5,500円、ライブ2回のチケット(1回9,800円)、配信の視聴2回(1回3,500円)、遠征1回の交通と宿3万2,000円、グッズ2万6,000円、CD・本・雑誌1万4,000円としています。
合計は年10万4,100円で、12で割ると月あたり8,675円です。ライブと遠征が重なる月は3万円を超え、予定のない月は出る額が少なくなります。予定が増えたら、その行の額を足して出し直します。
推し活の予算の立て方
推し活に使える額は、手取りや暮らし方で人ごとに違います。手取りから先に外す分を引いて、残りから決めます。
ステップ1毎月・毎年決まって出る分を書き出す10分
ファンクラブの会費、配信や動画のサービスの月額料金など、決まって出る分を先に書き出します。年払いの会費は、払う月と額をメモしておきます。
ステップ21年の予定を並べて、年の合計を出す15分
分かっているライブ、舞台、発売日、遠征を月ごとに並べ、チケット代、交通費と宿泊費、グッズの見込みを書きます。まだ決まっていない予定は、前の年に使った額を目安に置きます。
ステップ3月の積み立て額を決める10分
年の合計を12で割った額を、毎月取り分けます。家計全体の予算の中で、生活費と貯金を先に確保し、残りの範囲で推し活の額を決める形にすると、ほかの支出を削らずに済みます。
家計全体の予算の配り方は、家計簿の予算の立て方にまとめています。年払いの会費のような、毎月ではない支出の拾い方は、特別費は思い出さずに明細から拾うが参考になります。
足りなくなったとき
予定より使った月は、翌月以降のグッズや遠征の見込みを減らして、年の合計に収めます。カードの分割払いやリボ払い、借入で足りない分を埋めると、手数料や利息の分だけ支払いが増えます。
クレジットカードで払ったチケット代やグッズ代は、使った月と引き落としの月がずれます。家計簿では使った日で記録し、引き落としの月とは分けて見ます。くわしくは家計簿のクレジットカード払いがずれる理由にあります。
推し疲れと出費
同じ調査で、推し活に疲れを感じるかを聞いた問いでは、「まったく感じない」が57%、「ときどき感じる」が33%、「感じることが多い」が10%でした。合わせると43%が、程度の差はあっても疲れを感じています。
疲れを感じる人に理由を聞くと、1位は「出費がきつい」で、2位は「ほかの人と比べてストレスを感じる」でした。続けて楽しむために、使う額を年の予算で決めておくことが、出費の負担を見えるようにする手がかりになります。
家計簿での分け方
総務省の家計調査は、推し活という項目を持っていません。推し活の支出は、何に払ったかによって、次の項目に分かれます。
- コンサート・舞台・ライブハウスの入場料:映画・演劇等入場料
- 野球やサッカーなどの観戦:スポーツ観覧料
- ファンクラブの会費:諸会費
- CD・DVD・ブルーレイ:音楽・映像収録済メディア
- 音楽や動画の配信の月額料金・ダウンロード・電子書籍:他の教養娯楽サービス
- 雑誌・本:雑誌、書籍
- 遠征の交通費と宿泊費:鉄道運賃などの交通、宿泊料
- 推し活の仲間とのカフェ:喫茶代
国の統計の入場料は、1世帯あたり年8,383円
2025年の家計調査(二人以上の世帯)では、映画・演劇等入場料は1世帯あたり年8,383円でした。推し活をしていない世帯も含めた平均で、映画や落語の入場料も入った額です。
推し活の調査の月1万6,605円は、推し活をしている人1人の額です。どちらも平均ですが、数える人も中身も違うので、同じ物差しで比べられる数字ではありません。
書き方の例
自分の家計簿では、家計調査と同じ項目に分けても、「推し活」という1つの行にまとめても構いません。分けて書くなら、メモに「推し活」と付けておくと、年の合計を後で拾えます。
1つの行にまとめるなら、チケット、遠征、グッズ、会費の4つくらいに中を分けておくと、どこで予算を超えたかが見えます。項目の決め方は家計簿の項目の決め方にあります。
よくある質問
Q推し活の費用の平均は月いくらですか
R&Cの2023年の調査では、推し活をしている20〜50代の1,000人の月平均は1万6,605円でした。分野ごとでは、舞台の俳優が3万1,375円で、ほかの分野は1万円台です。
Q推し活の費用は年間でいくらになりますか
月平均の1万6,605円を12か月分にすると19万9,260円です。推しの種類ごとの試算では、年約9万円から約20万円までの例があります。
Q推し活に月いくらまで使っていいですか
使える額は手取りや暮らし方で違うので、ほかの人の平均では決まりません。手取りから生活費と貯金を先に引き、残りの範囲で、1年の予定から出した額を月に割って決めます。
Q推し活の費用は家計簿の何費にしますか
家計調査では、コンサートの入場料は映画・演劇等入場料、ファンクラブ会費は諸会費、CDやDVDは音楽・映像収録済メディアと、払ったものごとに分かれます。自分の家計簿では「推し活」の1行にまとめても構いません。
まとめ
- R&Cの2023年の調査では、推し活に使うお金は月平均1万6,605円で、12か月分にすると19万9,260円
- 分野ごとでは舞台の俳優が月3万1,375円で、ほかは1万円台。どの分野も1〜5,000円の人がいちばん多い
- 予算の範囲内で楽しんでいる人が40%で、お金は惜しまない人は7%
- 使い道の1位はグッズ類、いちばん惜しまないものの1位はチケット代・イベント費用
- 月ごとの額はぶれるので、1年の予定から年の合計を出し、12で割って月の積み立て額にする
- 家計調査には推し活の項目はなく、入場料・会費・CDなど払ったものごとに分かれる。家計簿では「推し活」の1行にまとめてもよい
この記事で参照した公的情報
- 推し活に使うお金は月平均16,605円!1,000人の推し活事情を調査(2023年5月31日公開。事前調査=20〜50代の各世代2,000人ずつ計8,000人・本調査=推し活をしている20〜50代の男女1,000人。月平均16,605円・年間平均199,260円・分野別1位 俳優(舞台系)31,375円・2位 声優16,686円・3位 YouTuber・インフルエンサー15,306円・全分野で1〜5,000円の人が最多・予算の範囲内40%・あまりお金を使わずに楽しみたい27%・ある程度の予算を決めているが超えることもある26%・お金は惜しまない7%・推し疲れ まったく感じない57%・感じることが多い10%・ときどき感じる33%。調査委託先 アイブリッジ株式会社。現在の同じ URL は別の記事に差し替わっているため、2023年6月1日のウェブ魚拓(Internet Archive)で中身を確かめた)
- 窓口
- R&C株式会社 R&Cマガジン(民間の調査)
- 確認日
- 確認先
- https://web.archive.org/web/20230601023313/https://www.randcins.jp/fin/special/supporting-my-fave/
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(882 映画・演劇等入場料=映画・演劇・コンサート・落語などの入場料、ライブハウス/883 スポーツ観覧料/888 諸会費=ファンクラブ会費/845 音楽・映像収録済メディア=CD・DVDソフト・ブルーレイディスクソフト/889 他の教養娯楽サービスのその他=ダウンロード代・コンテンツ月額利用料・電子書籍/851 雑誌・854 書籍/860 宿泊料/730 鉄道運賃/397 喫茶代)
- 家計調査 家計収支編 2025年 二人以上の世帯 第6-1表(時系列)1世帯当たり年間の品目別支出金額(映画・演劇等入場料=2025年8,383円・2024年7,059円)
