アイロンの電気代は1回いくら?|1,300Wの例で出す毎日かける額・まとめがけの額と、コードレスの違い、取扱表示の温度で順番を決める節約

衣類のアイロンの電気代は、本体の消費電力と、電源を入れていた時間、電気1kWhの値段で決まります。アイロンは1,000Wを超える製品もある家電なので、同じ10分でも、消費電力の小さい家電よりずっと大きな額になります。
この記事では、目安の単価31円で、毎日かける場合と週に1回まとめてかける場合の額を例で出します。コードレスとコード付きの違い、衣類の取扱表示の温度を使ってかける順番を決める方法もまとめます。髪のヘアアイロンの額は、ヘアアイロンの電気代で別に計算しています。
毎朝シャツにアイロンをかけていますが、電気代がどのくらいかかっているのか分かりません。週末にまとめてかけたほうが安いのかも迷います。
アイロンの電気代を出す式
アイロンの電気代も、ほかの家電と同じく、使った電力量(kWh)と1kWhの値段の掛け算です。消費電力はW(ワット)で書かれているので、1,000で割ってkWにし、電源を入れていた時間を掛けると電力量になります。
- 1回の額:消費電力(W)を1,000で割り、電源を入れていた時間(分÷60)と1kWhの単価を掛ける
- 1か月の額:1回の額に、その月にかけた回数を掛ける
- 1年の額:1回の額に、1年にかける回数を掛ける
電気の値段は契約で家ごとに違うので、ここでは全国家庭電気製品公正取引協議会の目安の単価を使います。カタログに電気代を載せるときに使う値で、令和4年7月22日に改められてから、1kWhあたり31円(税込)です。
1分あたりにすると
目安の単価31円で、1,300Wのアイロンは1分約0.67円、1時間40.3円です。1,000Wなら1分約0.52円、1,500Wなら1分0.775円になります(消費電力は例)。
電源を入れていた時間で計算すると、実際より大きめの額になる
温度を調節する機能のあるアイロンは、決めた温度に届くと電気を止め、温度が下がるとまた電気を流します。表示の消費電力でずっと動くとみた計算は、電気が止まっている時間も数えているので、実際の額より大きめになることがあります。
ランプが消えているあいだは、電気を流さずに温度を保っている状態だともされます。この記事の額は、多めに見積もった目安として読んでください。
アイロンの消費電力を確かめる
アイロンの消費電力は、製品と種類で違います。小さい製品で600W程度、大きめの製品で1,500W程度、スチームアイロンで1,100Wから1,400W前後が目安とされます。
アイロンには、熱と押す力でシワを伸ばすドライアイロンと、タンクの水を蒸気にして当てるスチームアイロンがあり、両方に使える製品もあります。使っているアイロンのW数は、本体の底や持ち手の近くの表示か、取扱説明書の仕様の欄に載っています。
毎日かける額と、まとめてかける額の例
消費電力1,300Wのアイロンで、かける時間と回数を例として置き、目安の単価31円で計算しました。
- 毎朝シャツ1枚に10分:1回約6.72円、毎日で30日201.5円、1年約2,452円
- 週末にまとめて40分:1回約26.9円、月4回で約107円、1年52回で約1,397円

毎朝10分を7日続けると、1週間で70分です。まとめてかける例では、温まるのを待つ時間が1回で済み、最後の小物を余熱でかけられるとして、同じ枚数を40分で終える前提にしました(例)。
家の電気代のうち、どれくらいか
2025年の家計調査では、総世帯の電気代は1か月平均10,962円でした。毎朝10分の例の201.5円は、その約1.8%にあたります。家族のシャツやハンカチもかけると、かける時間の分だけ額が増えます。
週に1回まとめてかけると、なぜ安くなるか
アイロンは、電源を入れてから温まるまでに時間がかかり、電源を切ったあとも熱が残ります。毎日かけると、そのたびに温まるのを待つ時間がかかり、残った熱もかけ終えたあとに冷めていきます。
まとめてかければ、温まるのを待つのは1回だけで、電源を切ったあとの熱でハンカチのような小物を仕上げられます。電源を切ってから余熱でかけるのも、節約の方法の1つです。
待つ時間2分の差は1年でいくらか
温まるのを待つ時間を1回2分とすると、1,300Wで約1.34円です。毎日かけて1年365回待つと約490円、週に1回にして52回なら約70円になります(消費電力と時間は例)。
ただ、まとめてかける日はシャツが何日分もたまり、一度にかかる時間は長くなります。毎朝かけるか週末にまとめるかは、電気代の差と、シャツの枚数やかける手間と合わせて決められます。
コードレスとコード付きの違い
コードレスのアイロンは、使っているあいだに台へ戻して温め直し、台の上で電気を使います。電気代は、台の上で温め直している時間だけで計算できます。
1,300Wで20分かけるあいだに、台に戻して温め直す時間が合わせて5分なら、約3.36円です。同じ1,300Wのコード付きを20分つけたままにみた約13.4円と比べると、計算の上では4分の1ほどになります(消費電力と時間は例)。

比べるときに気を付けること
コード付きのアイロンも、温度を調節する機能で電気を止めている時間があるので、実際の差は図より小さくなることがあります。台に置いたまま温め続けるような使い方では、コードレスでも節電にならないことがあります。
買い替えで比べるときは、消費電力の数字と、自分がかける枚数や時間を並べて考えます。コードレスは温め直す回数が増えると、そのぶん台の上で電気を使う時間も延びます。
取扱表示の温度で、かける順番を決める
衣類の取扱表示では、アイロンの記号の中の点の数が底面温度の上限を表し、点が3つは210℃まで、2つは160℃まで、1つは120℃までです。点が多いほど、高い温度でかけられる衣類です。
令和6年8月の改正で、底面温度を120℃までとし、スチームを使えないことを表す記号が足されました。表示は取り扱い方の上限で、表示より高い温度でかけると衣類を傷めるおそれがあると、消費者庁と経済産業省のリーフレットは説明しています。
同じ改正で、点の数が表す温度はそれぞれ10℃上がりました。改正前の記号では、点3つは200℃、2つは150℃、1つは110℃が限度で、点1つはスチームを使えない意味でした。
令和7年8月19日までに古い表示を付けた衣類は、そのまま売ることが認められていました。手持ちの衣類には改正前の表示のものもあり、どちらの表示か分からないときは、衣類に縫い付けられた表示者に問い合わせられると、消費者庁は案内しています。
低い温度の衣類からかける
アイロンは温度が上がるまで時間がかかるので、電源を入れて間もない低い温度のうちに、点1つの衣類からかけ始めます。温度が上がるにつれて点2つ、点3つの衣類へ進むと、温まるのを待つ時間をかける時間に使えます。
最後に高い温度の衣類をかけ終えたら電源を切り、ハンカチなどの小物を余熱で仕上げます。かける前に衣類を取扱表示の点の数で分けておくと、温度に合わせて順に手に取れます。
洗って干すときにシワを残さない
シワが少なければ、アイロンをかける時間そのものが短くなります。シワを減らす方法は、次のとおりです。
- 洗濯が終わったら早めに干す:ぬれたまま置いておくと、繊維が崩れたまま乾いてシワが残ります。
- 干す前にシワを伸ばす:振って広げ、軽くたたいて形を整えてから干します。
- 脱水の時間を短くする:強いシワが付きにくくなるとされます。
シワになりにくいシャツを選ぶ方法もあります。毎朝10分の例で1年約2,452円の電気代と、シャツの値段の差を並べてみると、アイロンをかける時間をどこまで減らすかを考えられます。
自分の家の単価で出し直す
払っている1kWhの額は、請求額を、その月に使った電力量(kWh)で割ると分かります。基本料金や再生可能エネルギー発電促進賦課金も入った値なので、目安の31円とは違う額になることがあります。
平均の値で試すなら、家計調査(2025年)の二人以上の世帯の電気代の平均価格、1kWhあたり32.65円が使えます。この単価で計算し直すと、1,300Wで10分の例は1回約7.07円、毎日で30日約212円です。
ドライヤーも、アイロンと同じように1,000Wを超える家電で、温風1,200Wで8分使うと1回4.96円です(例)。髪を乾かす時間の額は、ドライヤーの電気代で計算しています。家の電気代を平均と比べる方法は、電気代の平均はいくら?にまとめています。
アイロンの電気代は、消費電力と、電源を入れていた時間で決まります。温度の低い衣類から順にかけて、最後は余熱で仕上げると、つけている時間を短くできます。
よくある質問
Qアイロンの電気代は1回いくらですか
目安の単価31円で計算すると、1,300Wで10分かける例で約6.72円です。消費電力と電源を入れていた時間で変わるので、自分のアイロンの消費電力で計算し直します。
Q毎日アイロンをかけると、1か月いくらですか
1,300Wで毎朝10分かける例なら、30日で201.5円、1年で約2,452円です。温度を調節する機能で電気が止まる時間もあるので、実際の額はこれより小さくなることがあります(消費電力と時間は例)。
Qまとめてかけたほうが安いですか
温まるのを待つ時間が1回で済み、余熱も使えるので、短い時間で終えられれば安くなります。毎朝10分を7日続ける70分より、週末に40分でまとめる例のほうが、1年で約1,055円少なくなります(例)。
Qコードレスアイロンは電気代が安いですか
台の上で温め直すときだけ電気を使うので、計算の上では安くなります。1,300Wで温め直しが合わせて5分なら約3.36円です。台に置いたまま温め続けると差は小さくなります(例)。
Qヘアアイロンとは、電気代がどのくらい違いますか
ヘアアイロンは髪をはさむ板やパイプだけを温める家電です。ヘアアイロンの消費電力を50Wとすると、1,300Wの衣類のアイロンの26分の1になります(例)。髪のヘアアイロンの額は、ヘアアイロンの電気代で計算しています。
まとめ
- 消費電力(W)を1,000で割り、電源を入れていた時間と1kWhの単価を掛けると1回の額になる
- この記事の31円は、全国家庭電気製品公正取引協議会がカタログに使う目安の単価
- 1,300Wで毎朝10分の例は、1回約6.72円、30日で201.5円、1年で約2,452円
- 週末に40分でまとめる例は、1年で約1,397円
- 取扱表示の点の数は底面温度の上限で、点1つは120℃まで、2つは160℃まで、3つは210℃まで
- 温度の低い衣類から順にかけ、最後は余熱で小物を仕上げると、つけている時間を短くできる
アイロンの消費電力と、かける時間と回数が分かれば、1か月の電気代を出せます。毎朝かけるか週末にまとめるかも、1年の額で比べて決められます。
この記事で参照した公的情報
- よくある質問 Q7 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか(電力取引報の全小売電気事業者の販売電力量・販売額の集計値などに基づき算出・現在の目安単価は令和4年7月22日に改定された31円/kWh(税込))
- 窓口
- 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
- 確認日
- 確認先
- https://www.eftc.or.jp/qa/
- 衣類の「取扱表示」(JIS L 0001 令和6年8月改正・リーフレット 第2版 2024年8月発行:アイロン仕上げの記号の中の点の数はアイロンの底面温度の上限=「・・・」210℃まで・「・・」160℃まで・「・」120℃まで・底面温度を120℃上限としスチームは使用できない記号を追加・表示は取扱い方の上限)
- 家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について(令和6年8月20日・別紙 JIS の主な改正内容:アイロン仕上げの記号の意味の変更=底面温度200℃→210℃・150℃→160℃・110℃(スチームなし)→120℃・経過措置=令和7年8月19日までに従前の表示を行った繊維製品はそのままの表示で販売できる・どちらの表示か不明な場合は表示者に問合せ)
- 新しい洗濯表示(家庭用品品質表示法・繊維製品品質表示規程の取扱い表示・衣類の取扱表示の早見表)
- 家計調査 家計収支編 2025年 総世帯 詳細結果表 第4表(用途分類・電気代1か月10,962円)
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409805
- 家計調査 家計収支編 2025年 二人以上の世帯 第4-1表(品目分類・電気代の平均価格1kWhあたり32.65円)
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409546
