定期券の払い戻しはいくら戻る?|計算の式と、損をしにくいタイミング・手数料・通勤手当の扱い

使い始めた定期券を途中で払い戻すと、戻る額は、発売額から使った月数分の定期運賃と手数料を引いた残りです。使った期間は払い戻しを申し出た日までで数え、1か月に満たない端数は1か月として数える会社があります。
その数え方では、月の区切りを1日越えるだけで、引かれる額が1か月分増えます。損をしにくいのは、区切りの日を越える前に申し出ることです。残りの有効期間が1か月を切ると、戻る額が無くなることがあります。
使う前なら手数料だけを引いて払い戻され、使い始めて7日以内は日数で計算する会社があります。日数で数える交通局もあるので、自分の定期券の式は、買った会社の案内か駅の窓口で確かめます。
引っ越しで定期券が要らなくなりそうです。いくら戻るのか、いつ払い戻せば損をしないのかが分かりません。
戻る額は、発売額から使った月数分と手数料を引いた残り
近畿日本鉄道の案内では、払い戻し手数料は220円で、払い戻しは1か月単位です。1か月未満の経過月数は1か月とし、払い戻しを申し出た日も使った日に数えます。札幌市交通局の案内では手数料は500円で、会社や交通局で額が違います。
6か月定期券の早見(例)
次の表は、1か月単位で数える会社の式に、自分で置いた例の運賃を当てはめたものです。例の運賃は、1か月定期12,400円・3か月定期35,340円・6か月定期66,960円、手数料220円とします。
| 使った月数 | 差し引く額 | 戻る額 |
|---|---|---|
| 使う前 | 手数料だけ | 66,740円 |
| 1か月 | 1か月定期+手数料 | 54,340円 |
| 2か月 | 1か月定期×2+手数料 | 41,940円 |
| 3か月 | 3か月定期+手数料 | 31,400円 |
| 4か月 | 3か月定期+1か月定期+手数料 | 19,000円 |
| 5か月 | 3か月定期+1か月定期×2+手数料 | 6,600円 |
金額は例です。3か月使ったときは、1か月定期の3倍ではなく3か月定期の運賃を差し引くと近畿日本鉄道の案内にあり、差し引く額の組み合わせはこの表の形です。6か月目に入って残りが1か月を切ると、払い戻しを受けられないことがあります。
月の区切りを1日越えると、1か月分多く引かれる
例として、4月1日から使い始めた6か月定期券を払い戻すとします。4月30日に申し出れば使った月数は1か月で、上の例では54,340円が戻ります。5月1日に申し出ると1か月と1日になり、2か月として数えるので41,940円です。
区切りを1日越えただけで、1か月定期の12,400円分の差が出ます。行く前に窓口で、その日に申し出たときの額を聞いておくと確かです。
使い始めて7日以内と、使う前の計算
近畿日本鉄道の案内では、有効期間の開始日を含めて7日以内なら、月単位の計算とは別に、券面の区間を普通運賃で1日1往復したものとして差し引きます。例として片道390円の区間なら、3日目に申し出ると780円×3日と手数料で2,560円を引き、64,400円が戻ります。
使い始める前の定期券は、定期運賃から手数料だけを引いて払い戻されます。1か月定期券は、通用開始から8日以上たつと、使っていなくても払い戻せないと近畿日本鉄道の案内にあります。1か月定期券を払い戻すなら、開始日から7日以内に申し出ます。
日数で数える交通局もある
札幌市交通局の案内では、払戻金額は、開始日から払い戻しを請求した日までを1日2回、片道料金で乗ったものとして換算した額と、手数料500円を定期料金から引いた額です。月単位で切り上げる式とは違い、1日ごとに引かれる額が増えます。
同じ案内では、3か月定期券は、経過した月数分の1か月定期料金と、端数の日数分の片道料金×2回(1か月定期料金を限度)を引きます。地下鉄とバスを乗り継ぐ定期券の払い戻しは、電話で問い合わせるように案内されています。
損をしにくい払い戻しのタイミング
払い戻すかどうかと、いつ申し出るかは、次の順に考えると決めやすくなります。どの段も、開始日と、区切りの日に申し出たときの額が分かれば考えられます。
- いつから定期券が要らなくなるかを決め、その日が月の区切りのどこにあたるかを、開始日から数える
- 区切りの日の前に申し出られるなら、その日までに窓口へ行く
- 区切りを越えたあとまで乗る用事があるなら、その分を普通運賃やICカードで払う額と、1か月分多く引かれる額とを比べる
- 残りが1か月を切っているなら、戻る額がないことがあるので、有効期間の終わりまで使えるかを考える
払い戻しは申し出た日で計算するので、使わなくなった日がずっと前でも、窓口へ行く日が遅れると戻る額は減ります。乗らなくなる日が決まったら、早めに窓口へ行く日を決めます。
以前の新型コロナの特例は、今の払い戻しとは違う
2020年の新型コロナウイルスの緊急事態宣言のときには、使っていない期間までさかのぼって、申し出たものとみなして払い戻す特例を設けた鉄道会社がありました。それは当時の特例で、今の近畿日本鉄道や札幌市交通局の案内では、申し出た日までを使った期間として数えます。
区間を変えるときは、計算が別になることがある
引っ越しや転勤で区間だけを変えるときは、今の定期券を払い戻し、新しい区間の定期券を買う形になることがあります。区間を変えることは、窓口で先に伝えます。
近畿日本鉄道の案内では、区間を変えるときの払い戻しは、10日を1旬とした旬数で計算します。申し出た日によっては、払い戻す額がないこともあるとされています。
払い戻しの手続きと、戻るお金の受け取り方
払い戻しは、定期券を扱う駅の窓口などで手続きします。近畿日本鉄道の案内では、窓口に来た人の本人確認ができる公的な証明書が要り、来る人は使っている本人でなくてもよいとされています。
同じ案内では、ICカードの定期券の払い戻しは、使っている本人であることが確かめられる証明書が要り、代理の人が手続きするときは、所定の委任状と代理の人の証明書が要ります。スマートフォンのモバイル定期券は、アプリから払い戻せることがあるので、アプリの案内で手順と計算を確かめます。
クレジットカードで買ったときは、カードに返金される
クレジットカードで買った定期券は、近畿日本鉄道の案内では、決済したカードを持って、カードの名義の本人が手続きします。返金は窓口の現金ではなく、カード会社を通じて、カードの登録口座に戻ります。
返金がいつになるかはカード会社ごとに違い、カード会社に問い合わせるように案内されています。代理の人では手続きできないので、本人が窓口へ行ける日を先に決めておきます。
通勤手当で買った定期券は、勤め先の規程を確かめる
勤め先から通勤手当として定期代を受け取っていて、退職や引っ越し、在宅勤務への切り替えで定期券を払い戻すときは、戻ったお金を返すかどうかと精算のしかたは、勤め先の就業規則や給与の規程で決まります。払い戻す前に、人事や総務の担当に聞きます。
精算では、払い戻しの計算書や領収書、利用した区間と日付が分かる書類を求められることがあります。払い戻しのときに受け取った書類はなくさずに取っておきます。通勤手当が所得税のかからない範囲は、通勤手当の非課税限度額にまとめました。
家計簿では、交通費の支出から戻った分を差し引く
定期券を買ったときに交通費として書いていたなら、払い戻しで戻った額は、同じ交通費の行から差し引く形で書くと、その月の交通費が実際にかかった額になります。手数料は戻らない分として交通費に残ります。
クレジットカードの返金は、払い戻した日と口座やカードの明細に出る日がずれます。払い戻した日に戻る額を書いておき、返金が明細に出たら照らし合わせます。引っ越しにかかるお金の全体は、引っ越しの手続きとお金にまとめました。
まとめ
- 使い始めた定期券の払い戻しは、発売額から使った月数分の定期運賃と手数料を引いた残り
- 1か月単位で数える会社では、申し出た日も使った日に入り、1か月未満の端数は1か月とする
- 月の区切りを越える前に申し出ると、1か月分多く戻る。残りが1か月を切ると戻らないことがある
- 使う前は手数料だけ、7日以内は普通運賃の1日1往復で計算する会社がある。日数で数える交通局もある
- 本人確認の証明書を持って窓口へ。クレジットカードで買ったときは、名義の本人がカードを持って行き、カードの口座に返金される
- 通勤手当で買った定期券は、戻ったお金の扱いを勤め先の規程で確かめる
この記事で参照した公的情報
- 定期券払い戻しのご案内(払い戻し手数料220円・定期券は1か月単位での払い戻し・1か月未満の経過月数は1か月として計算・払い戻しのお申出日は経過日数として取り扱う・経過月数ごとの払い戻し額の表・有効期間の開始日を含め7日以内は普通運賃で1日1往復したものとして計算・1か月定期券は通用開始後8日以上経過すると払い戻しができない・本人確認の公的証明書等・代理人は委任状・クレジットカードは決済したカードとカード名義の本人の手続きで登録口座に返金)
- 窓口
- 近畿日本鉄道
- 確認日
- 確認先
- https://www.kintetsu.co.jp/gyoumu/teiki/teiki_etc.html
- 定期券の払戻金額について(通用期間の開始日から払戻請求のあった日までの期間につき、1日2回指定区間を通常片道料金で乗車したものとして換算した額と手数料を定期料金から差し引く・手数料500円・3か月定期券は1か月定期料金×経過した月数と、片道料金×2回×端数の経過日数(1か月定期料金を限度)を差し引く・2025年4月7日更新)
