温水洗浄便座の取り付け費用|業者の工事費は8,000〜1万5,000円ほど・本体は別。コンセントや止水栓の追加工事、自分で付ける場合、賃貸の注意

温水洗浄便座の取り付けを業者に頼むときの工事費は、8,000〜1万5,000円ほどが目安です。今ある便座を外して新しい便座を付け、水と電源をつなぐ作業の額で、本体の代金は別にかかります。
本体の値段は機能で違い、1万〜10万円ほどの幅があります。トイレにコンセントが無いときや、止水栓に分岐の金具を付けられないときは、追加の工事で額が上がります。賃貸の住まいなら、頼む前に大家か管理会社の承諾を取ります。
「ウォシュレット」は1つのメーカーの商品の名前で、一般の呼び名は温水洗浄便座です。自分の家の総額は総額の出し方で、自分で付けたい人は自分で付ける場合で確かめられます。
今のトイレに温水洗浄便座を付けたいのですが、工事にいくらかかるのかが分かりません。本体と一緒に店で頼むのと、工事だけ業者に頼むのとで、どちらがよいのかも迷います。
頼み方ごとの工事費
次の表は、業者に取り付けを頼むときの工事費の目安です。1行目は頼み先を問わない標準の工事の幅で、本体の代金は入っていません。家電量販店の額は、3つの店が示していた2022年12月時点の税込の額で、今ある温水洗浄便座を外す作業を含みます。通販の額は、1つの会社の税込の例です。
| 頼み方 | 工事費の目安 |
|---|---|
| 業者に頼む(全体) | 8,000〜1万5,000円ほど |
| 家電量販店で本体と一緒に | 9,900円 |
| 通販で本体と工事を一緒に | 9,800円の例 |
これらの額は、本体と工事を売る通販の会社や、工事の業者を仲介するサイトが示す目安です。同じ頼み方でも店や業者で額は違うので、表は見積もりが高すぎないかを見るために使います。
本体と工事をまとめて頼むのと、本体を自分で買って工事だけ頼むのとで、どちらが安いかは決まっていません。どちらが安いかを示す額は、それを売る側が出したものなので、同じ本体で両方の見積もりを並べて比べます。
標準の工事に入る作業
標準の工事費に入るのは、トイレにコンセントがあり、止水栓に付属の分岐の金具を付けられる場合の作業です。作業は1〜2時間ほどが目安です。
- 今ある便座を外す:外した便座を引き取るかは、業者で違う
- 新しい便座を付ける:便器の穴に台座を固定し、便座をはめる
- 水をつなぐ:止水栓に分岐の金具を付け、給水のホースを便座につなぐ
- 電源をつなぐ:電源プラグをコンセントに差し、コードをまとめる
- 動くかを確かめる:水漏れが無いか、洗浄や便座の暖房が動くかを見る
外した古い便座の処分を工事に含めない業者もあります。処分まで頼みたいときは、見積もりのときに額に入っているかを聞いておきます。
本体の値段は、機能で変わる
本体は、温水を使うときだけ温める瞬間式か、タンクにためて温めておく貯湯式かでも値段が違い、瞬間式のほうが高くなります。脱臭や自動でふたが開く機能が付くほど高くなります。
リモコンが便座の横に付いた型と、壁に付ける型があります。壁に付ける型は、壁にねじの穴を開けることがあり、リモコンを壁に付ける作業で1,000円ほど足されることがあります。
追加の工事がかかるとき
トイレの設備が標準の工事の条件に合わないときは、次のような追加の工事がかかります。表は、本体と工事を売る通販の会社が示す目安で、標準の工事費に足される額です。
| 追加の工事 | 額の目安 |
|---|---|
| コンセントを新しく付ける | 5,000〜2万円 |
| 分岐の金具・止水栓の加工 | 3,000〜1万円 |
| 壁ぎわに付ける・配線をのばす | 1万円ほど |
追加の工事が重なると、標準の工事費に2万円ほど足されることもあります。見積もりを頼むときは、トイレの写真や止水栓の形を伝えておくと、追加の工事が要るかを先に見てもらいやすくなります。
コンセントを付ける工事は、電気工事士の資格が要る
温水洗浄便座は電気で動くので、トイレの中にコンセントが要ります。電気工事士法では、壁にコンセントなどの配線器具を取り付ける作業は、電気工事士の資格を持つ人でなければできません。
トイレにコンセントが無いときは、電気の工事ができる業者に頼みます。コンセントの工事の額はコンセント増設の費用にあります。
止水栓の形と、給水のホースの長さ
便座に使う水は、トイレの止水栓とタンクの間に、本体に付属の分岐の金具をはさんで取ります。止水栓の形によっては付属の金具をはさめず、止水栓を替えるか、その形に合う金具を別に買うことになります。
止水栓から便座の給水口までの長さに対して、付属のホースが長すぎたり短すぎたりすることもあります。そのときは、長さの違うホースか延長のホースを別に用意します。
便器の大きさと、便器と一体の型
便器には、開いた部分の長さで標準と大型の大きさがあります。後から付ける温水洗浄便座は、基本的にどちらにも付けられる作りで、標準の便器に付けると少しはみ出すことがあります。
古い便器や、メーカーの違う便器では、しっかり固定できず、別売りの部品が要ることがあります。便器と便座が一体になった型は便座だけを付けられないことがあるので、本体を買う前に便器とタンクの型番を控えておきます。
総額は、本体と工事費に追加の工事と処分を足して決まる
取り付けに払うお金は、次のように分けると、見積もりの中身が分かります。工事費が安くても、追加の工事や処分の額で総額が変わります。
| 足すもの | 要るとき |
|---|---|
| 本体 | いつも |
| 標準の工事費 | 業者に頼むとき |
| 追加の工事 | コンセントや止水栓が合わない |
| 部品 | ホースや金具が合わない |
| 古い便座の処分 | 工事に入っていない |

図は、同じくらいの機能の本体で、頼み方を変えたときの比べ方の例です。金額は例なので、自分の見積もりの額に置き換えてください。この例では、本体が5,000円安くても、部品と処分の額が足されて、差は3,300円です。
本体をほかで買って工事だけ頼むときは、本体に不具合があったときに、どこに相談するかが分かれます。額の差のほかに、工事の保証の年数と、本体の保証をどこが受けるかも並べて決めます。
自分で付ける場合の費用と注意
自分で付ければ工事費はかからず、本体と、持っていなければ道具の代金で済みます。分岐の金具と給水のホースは、原則として本体に付属しています。道具をそろえても3,000円ほどが目安です。
- ドライバー:プラスとマイナス。止水栓がマイナスの溝の形なら、マイナスが要る
- モンキーレンチ:止水栓や分岐の金具を付けるのに使う
- 洗面器とぞうきん:ホースに残った水を受ける
作業の前には、止水栓か水道の元栓を閉めます。メーカーは取り付けの手順を取扱説明書やサイトで示しているので、本体の型番の手順に沿って付けます。慣れていないと、水をつなぐ作業に1〜3時間ほどかかることがあります。
水漏れのおそれと、自分でできない工事
ナットの締めすぎでパッキンを傷めると、水漏れの原因になります。床や階下に水が回ると、直す費用が工事費よりずっと高くなることがあります。業者に頼めば、1〜2年ほどの工事の保証を付けている業者もあります。
トイレにコンセントが無いときのコンセントの工事は、資格が無ければ自分ではできません。止水栓を替える工事も、業者に頼みます。水が漏れたときの直し方と費用は水漏れの修理費用にあります。
賃貸の住まいで付けるとき
賃貸の住まいのトイレは、大家の持ち物です。契約で、承諾なしに設備を変えることを禁じていることがあるので、付ける前に大家か管理会社に連絡し、承諾を取ります。承諾は、後で食い違わないように書面かメールで残しておきます。
承諾を取るときは、付ける本体の型番、リモコンを壁に付けるか、コンセントや止水栓の工事が要るかを伝えます。壁に穴を開ける作業は、退去のときに元に戻す費用につながることがあります。
外した便座は、捨てずにとっておく
外した元の便座は大家の物なので、勝手に捨てずに保管します。民法では、借りた人が後から取り付けた物は、外せない物などを除き、契約が終わったときに取り外す義務を負うとされています。退去のときに元の便座に戻せるよう、ボルトや部品も一緒にまとめておきます。
付けた便座を退去のときに置いていくかは、大家と話して決めます。置いていく約束にすれば、取り外しの費用はかかりません。決めた内容は、承諾と同じく書面かメールで残します。
備え付けの便座が壊れたときは、先に連絡する
部屋に備え付けの温水洗浄便座がわざと壊したのでなく故障したときは、大家か管理会社の負担で直したり替えたりしてもらえることがあります。自分で業者を呼ぶ前に、先に連絡します。
自分で付けた便座が壊れたときの修理代は、基本的に自分で払います。退去のときの費用の分け方は賃貸の退去費用にあります。
古い便座を外して出すとき
古い温水洗浄便座は、家電リサイクル法の対象(エアコン・テレビ・冷蔵庫と冷凍庫・洗濯機と衣類乾燥機)に入りません。自分で出すときは、住んでいる市区町村の分け方に従い、粗大ごみなどで出します。
業者に工事を頼むときは、古い便座の引き取りが工事費に入っているか、別に額がかかるかを見積もりで確かめます。粗大ごみの手数料のしくみは粗大ごみの料金にあります。
便器とタンクの型番、止水栓の写真、トイレのコンセントの有無をメモしてみてください。そのメモで2〜3か所の見積もりを取ると、追加の工事まで含めた総額で比べられます。
家計簿での書き方
温水洗浄便座は、何年か使う住まいの設備です。本体と工事を分けて住まいの項目に書いておくと、次に替えるときに用意する額が見えます。ノートでも表計算のファイルでも、書き方は次の2つです。
ステップ1本体・工事費・追加の工事を、行を分けて書く3分
「温水洗浄便座の本体」「取り付けの工事」「コンセントの工事」のように、何の代金か分かる名前で書きます。総務省の家計調査の分け方では、温水洗浄便座は住居の「設備器具」に入り、本体と分けられない工事費もここに入ります。
工事費を別に払ったときは、トイレなど水回りの工事費は「給排水関係工事費」の例に当たります。コンセントの工事のように、水回り以外の工事は「他の工事費」に入ります。行のメモには、型番と付けた年月を書いておきます。
ステップ2使う年数で割って、1年あたりの額にする2分
本体と工事費などの合計を、使う年数の見込みで割ると、1年あたりの額になります。図の家電量販店の例の45,800円を9年使うなら、1年あたり約5,100円です。金額と年数は例です。
便座を何年使えるかの目安と、替えどきの見分け方は温水洗浄便座の寿命にあります。毎月の電気代は温水洗浄便座の電気代で、便器ごと替える工事の額はトイレリフォームの費用で確かめられます。
本体と取り付けの工事、コンセントの工事を分けて住まいの項目に書き、型番と付けた年月もメモしました。次に替えるときに、いくら用意すればよいかが分かります。
よくある質問
Q家電量販店で買うと、取り付け費用はいくらですか
3つの家電量販店が示していた2022年12月時点の税込の額は9,900円で、今ある温水洗浄便座を外す作業を含みます。本体の代金は別で、コンセントや止水栓の追加の工事が要ると額が足されます。
Q工事だけを業者に頼むと、いくらですか
標準の工事なら、8,000〜1万5,000円ほどが目安です。古い便座の引き取りや、部品の代金が入っているかは業者で違うので、見積もりで中身を確かめます。
Q温水洗浄便座は自分で取り付けられますか
トイレにコンセントがあり、止水栓に付属の分岐の金具を付けられるなら、自分でも付けられます。道具は3,000円ほどでそろいます。締めすぎや付け方の誤りは水漏れの原因になるので、慣れていなければ業者に頼みます。
Qトイレにコンセントが無くても付けられますか
コンセントを新しく付ける工事をすれば付けられます。工事の額は5,000〜2万円が目安で、電気工事士の資格が要るので、自分ではできません。賃貸なら工事の前に承諾を取ります。
Q賃貸でも付けられますか
大家か管理会社の承諾があれば付けられます。外した元の便座は捨てずにとっておき、退去のときに元に戻すか、置いていくかを先に決めておきます。
Q取り付けにはどのくらい時間がかかりますか
業者に頼むと、標準の工事で1〜2時間ほどが目安です。自分で付けると、慣れていない人は水をつなぐ作業に1〜3時間ほどかかることがあります。
まとめ
- 業者に頼む取り付けの工事費は8,000〜1万5,000円ほどが目安で、本体の代金は別
- 家電量販店の工事費は、2022年12月時点で3つの店が9,900円(今ある便座を外す作業を含む)
- コンセントを新しく付ける工事は5,000〜2万円が目安で、電気工事士の資格が要る
- 止水栓に分岐の金具を付けられないときや、ホースの長さが合わないときは、部品や加工の額が足される
- 総額は「本体+工事費+追加の工事+部品+古い便座の処分」で、同じ本体で見積もりを並べて比べる
- 賃貸では先に承諾を取り、外した元の便座はとっておく
- 家計簿では住居の「設備器具」に入れ、型番と付けた年月をメモに残す
この記事で参照した公的情報
- 電気工事士法 第3条第2項(第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者でなければ、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業(一般用電気工作物等の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない)(2025-06-01 施行の版。未施行の改正は無い)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000139
- 電気工事士法施行規則 第2条第2項第1号イ(一般用電気工作物等の保安上支障がないと認められる作業は、前項第一号イからヌまで及びヲに掲げる作業以外の作業とする。前項第一号ホ=配線器具を造営材その他の物件に取り付け、若しくはこれを取り外し、又はこれに電線を接続する作業(露出型点滅器又は露出型コンセントを取り換える作業を除く。))(2023-12-28 施行の版。未施行の改正は無い)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/335M50000400097
- 民法 第621条(賃借人の原状回復義務)・第622条(第599条第1項及び第2項の準用=借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物がある場合において、契約が終了したときは、その附属させた物を収去する義務を負う)(2026-06-24 施行の版。2029-06-23 施行までの未施行の版も同じ文)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- 特定家庭用機器再商品化法施行令 第1条(特定家庭用機器=ユニット形エアコンディショナー・テレビジョン受信機・電気冷蔵庫及び電気冷凍庫・電気洗濯機及び衣類乾燥機。温水洗浄便座は入っていない)(2026-07-01 施行の版)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/410CO0000000378
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年)(410 設備器具=温水洗浄便座・分離できない工事費及び部品も含む/424 給排水関係工事費=台所、風呂場、洗面所、トイレ、水道、排水管などの水回り設備に関する工事費/427 他の工事費=420〜426の項目に分類されない工事費)
