テレビの電気代は1時間いくら?|年間消費電力量から出す1か月の額と、サイズ・つけっぱなし・待機電力の見方

支出の見直し ・ ・ 最終更新

テレビの電気代を決めるのは、テレビが1時間に使う電力量・見ている時間・電気1kWhの値段の3つです。テレビの場合は、カタログにある「年間消費電力量」を使うと、実際に見ているときに近い額を出せます。

この記事では、家電の値段の表示に使われる目安の単価31円で、1時間・1か月・1年の額を計算します。本体に書かれた消費電力(W)との違い、つけっぱなしと待機電力、節約の額、明細の単価で出し直す手順もまとめます。

家にいる間はテレビをつけている時間が長く、電気代にどのくらい響いているのかが分かりません。大きい画面に買い替えたら、いくら増えるのかも気になります。

テレビの電気代は、年間消費電力量から出す

テレビの電気代を出すのに使える値は、取扱説明書やカタログに2つ載っています。本体の「消費電力(W)」と、1年に使う電力量の見込みを示す「年間消費電力量(kWh/年)」です。

  • 1年の額:年間消費電力量(kWh)に、1kWhの値段を掛ける
  • 1時間の額:年間消費電力量を、見る前提の時間(1日5.1時間×365日=1,861.5時間)で割り、1kWhの値段を掛ける
  • 1か月の額:1時間の額に、1日に見る時間と日数を掛ける

電気の値段は家ごとに違うので、カタログでは共通の値を使います。全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価で、1kWhあたり31円(税込)です。令和4年7月22日の改定で、いまの値になりました。

年間消費電力量は、1日5.1時間見る前提の値

資源エネルギー庁の資料によると、2021年5月の告示の改正で、テレビの年間消費電力量は1日5.1時間見る前提で計算することになりました。改正の前は、放送をその場で見る時間だけの1日4.5時間で、録画を見る時間などを加えて改められました。

年間消費電力量には、見ている間の電力のほかに、電源を切ってリモコンを待っている間の電力も入っています。待機の分を含むぶん少し多めになりますが、5.1時間で割った値は、1時間見たときのおよその電力量として使えます。

本体の消費電力(W)で出すと、高めに出る

本体やカタログの「消費電力」は、テレビが最大限に電力を使ったときの値とされています。ふだんの明るさと音で見ているときは、この値より小さい電力で動いていることがあります。

たとえば、年間消費電力量が140kWhの55型の例では、1時間あたりの電力量は約0.075kWh(約75W分)です。同じテレビの本体の消費電力が160Wなら、160Wで出した1時間約4.96円は、年間消費電力量から出した額の2倍を超えます(数字は例)。

1時間・1か月・1年の電気代の例

年間消費電力量が140kWhの55型テレビを例に、目安の単価31円で計算します。1時間の額は、140kWhを1,861.5時間で割った約0.075kWhに31円を掛けた約2.3円です。

  • 1年(1日5.1時間見る前提):140kWh×31円で4,340円
  • 1日3時間・30日:約6.8kWhで約210円
  • 1日5.1時間・30日:約11.5kWhで約357円
  • 1日10時間・30日:約22.6kWhで約699円

テレビの電気代を、年間消費電力量140kWhの55型・目安の単価31円で計算した例の図。1時間約2.3円、1年4,340円。30日では、1日3時間なら約210円、1日5.1時間なら約357円、1日10時間なら約699円。年間消費電力量と時間は例

図は、同じ1台を見る時間だけ変えた例です。1日3時間と1日10時間では、30日の額に約3.3倍の差が出ます。同じテレビでも、つけている時間がそのまま額の差になります。

2025年の家計調査では、電気代の総世帯の平均は1か月10,962円でした。1日5.1時間の例の約357円は、その約3.3%にあたります。家計の電気代の中で大きい額ではありませんが、時間が長い家ほど積み上がります。

自分のテレビで出すときの計算

自分のテレビの年間消費電力量が分かれば、1日に見る時間を入れて30日分を出せます。年間消費電力量を1,861.5で割り、見る時間と30日と単価を掛けます。年間消費電力量は、取扱説明書の仕様の表やメーカーの製品の頁に載っています。

たとえば年間消費電力量が90kWhで、1日4時間見るなら、90÷1,861.5×4×30で約5.8kWh、31円を掛けて約180円です(数字は例)。コンセントとの間につないで電力量を測る機器を使えば、自分の見方で実際に使った量も分かります。

画面の大きさと種類で、電気代はどう変わるか

資源エネルギー庁の買い替えの案内では、テレビは画面が大きいほど消費電力量が大きくなるとしています。録画の機能などを持つ機種も、機能が多い分だけ消費電力量が大きくなるとして、部屋の広さと使い方に合わせて選ぶよう勧めています。

次の一覧は、大きさの違うテレビの年間消費電力量を例として置き、目安の単価31円を掛けたものです。実際の値は機種で大きく違うので、自分のテレビの表示で確かめます。

  • 32型(年間50kWhの例):1年1,550円・1時間約0.8円
  • 43型(年間90kWhの例):1年2,790円・1時間約1.5円
  • 55型(年間140kWhの例):1年4,340円・1時間約2.3円
  • 65型の有機EL(年間210kWhの例):1年6,510円・1時間約3.5円

テレビの大きさごとの1年の電気代を、年間消費電力量の例と目安の単価31円で計算した図。32型(年間50kWh)1,550円、43型(年間90kWh)2,790円、55型(年間140kWh)4,340円、65型の有機EL(年間210kWh)6,510円。年間消費電力量は例

図の例では、32型から65型に替えると、1日5.1時間見る前提の1年の額は約4.2倍になります。買い替えで大きい画面を選ぶときは、本体の値段のほかに、年間消費電力量×単価で出る1年の額の差も見ておけます。

液晶・有機EL・プラズマの違い

いま売られている薄型テレビは、液晶テレビと有機ELテレビです。同じ大きさなら、有機ELのほうが消費電力が大きいとされます。ただし機種ごとの差もあるので、種類の名前より年間消費電力量の値で比べます。

プラズマテレビは消費電力が大きい型で、いまは作られていません。資源エネルギー庁の資料でも、2021年5月の改正で、出荷が無いことを理由にプラズマテレビを基準の対象から外しています。古いプラズマテレビを使っているなら、年間消費電力量の差を買い替えの判断材料にできます。

消したつもりでも、電気を使っている場面

テレビは、リモコンで電源を切っても、リモコンの信号を待つためにわずかな電力を使います。これが待機時消費電力です。資源エネルギー庁は、最近のテレビは待機時消費電力が大きく減っていて、0.1W以下の機種も増えているとしています。家全体の待機電力の額は、待機電力の電気代にあります。

待機時消費電力が0.3Wのテレビを1年中つないだままにすると、約2.6kWhで約81円です。0.1Wなら約0.9kWhで約27円です(目安の単価31円・待機の値は例)。

資源エネルギー庁の省エネの案内は、次の場面を挙げています。

  • 消すときは主電源を切る。旅行などで長く家を空けるときは、プラグを抜く
  • ゲーム機の電源を切ると画面には何も映らないが、テレビの電源は入ったままのことがある。テレビの電源も切る
  • レコーダーの「高速起動モード」や「クイックスタート機能」を使っていると、待機時消費電力が大きくなる。時刻の表示を消す設定も省エネになる

ただし機種によっては、主電源を切ったりプラグを抜いたりしている間は、予約した録画が始まらず、番組表も新しくなりません。録画を使う家では、取扱説明書でどの機能が止まるかを確かめてから切ります。

つけっぱなしにすると、いくらか

年間消費電力量140kWhの55型の例で、24時間つけたままを30日続けると、約54.2kWhで約1,679円です(目安の単価31円)。1日5.1時間見る前提の30日の額の、4倍を超えます。

誰も画面を見ずに音だけ流している時間も、画面がついている間は電力を使い続けます。誰も見ていない時間が長いなら、次の節の自動で電源を切る機能が役に立ちます。

テレビの電気代を抑える使い方

資源エネルギー庁の省エネの案内では、50V型の液晶テレビで、見る時間を1日1時間減らすと1年約895円の節約になるとしています。画面の輝度(明るさ)を1割下げると、1年約581円の節約です(どちらも31円/kWhで換算)。

画面の明るさと映像モードを見直す

画面を明るくくっきり見せる「ダイナミックモード」などは、消費電力が大きくなります。資源エネルギー庁は、映像モードを選べる機種では、標準モードやリビングモードなどにするよう勧めています。

画面は静電気でほこりが付きやすく、汚れていると暗く見えるので、明るさを上げる前に画面を拭きます。モードの名前と設定のしかたはメーカーで違うので、取扱説明書で確かめます。

自動で電源を切る機能を使う

テレビには、使い方に合わせて電力を減らす機能があります。資源エネルギー庁は、次の3つを挙げています。

  • 明るさセンサー:部屋の明るさに合わせて、画面の明るさを自動で変える
  • 無信号電源オフ:信号が一定の時間来ないと、自動で電源を切る
  • 無操作電源オフ:一定の時間操作しないと、自動で電源を切る

つけたまま眠ってしまう、見ていないのに流している、という使い方なら、無操作電源オフを設定しておくと切り忘れた時間の電力を減らせます。何分で切れるかは機種ごとに選べることがあるので、設定の画面で確かめます。

古いテレビを手放すときは、リサイクル料金もかかる

テレビを買い替えるか手放すときは、家電リサイクル法の対象なので、リサイクル料金と収集運搬料金がかかります。テレビの大きさで料金の区分が分かれます。額と出し方は、家電リサイクル料金はいくら?にまとめています。買い替えの目安になる年数はテレビの寿命にあります。

自分の家の単価で、計算し直す

31円は、カタログの比べやすさのために決めた共通の値です。自分の家の額に近づけるには、電気の明細に書かれた請求額と使った量から、1kWhあたりの値段を出して置き換えます。

ステップ1テレビの年間消費電力量を書き写す3分

取扱説明書の仕様の表か、メーカーの頁で、年間消費電力量(kWh/年)を見ます。本体の背面のラベルにある消費電力(W)ではないので、取り違えないようにします。

ステップ2明細から1kWhの値段を出す3分

電気の検針票やウェブの明細で、1か月の請求額と使用量(kWh)を見て、請求額を使用量で割ります。出た値は、基本料金なども割り振った、家の電気1kWhの実際の値段です。明細の見方は、電気代の平均はいくら?にあります。

ステップ3見る時間に直して、1か月分を出す2分

年間消費電力量を1,861.5で割り、1日に見る時間と30日を掛けて、ステップ2の値段を掛けます。たとえば、明細の値段が35円の家で、140kWhの55型を1日3時間見るなら、約6.8kWhで約237円です(数字は例)。

家計簿では、テレビの電気代だけを分けて書く必要はありません。電気代の月の額が増えたときに、見る時間とテレビの台数のどこが変わったかを見直す手がかりにできます。

よくある質問

Qテレビの電気代は1時間いくらですか

年間消費電力量を1,861.5時間で割って単価を掛けると出せます。目安の単価31円で、年間140kWhの55型の例なら1時間約2.3円、年間50kWhの32型の例なら約0.8円です。

Q1か月だといくらかかりますか

見る時間で変わります。年間140kWhの55型の例では、30日で1日3時間なら約210円、1日5.1時間なら約357円、1日10時間なら約699円です(目安の単価31円)。

Q本体に書かれた消費電力で計算してもよいですか

計算はできますが、高めに出ます。本体の消費電力は最大限に電力を使ったときの値とされるので、ふだんの使い方に近い額を知りたいときは年間消費電力量を使います。

Q主電源を切ったり、コンセントを抜いたりすると節約になりますか

待機時消費電力の分だけ下がります。0.3Wの例で1年約81円、0.1Wなら約27円です。予約した録画や番組表の更新が止まる機種があるので、取扱説明書で確かめます。

Q大きいテレビに買い替えると、電気代はいくら増えますか

今のテレビと新しいテレビの年間消費電力量の差に、単価を掛けると1年の増え方が分かります。例として年間90kWhの43型から140kWhの55型にすると、50kWh×31円で1年1,550円の増加です。

Qつけっぱなしにすると、いくらかかりますか

年間140kWhの55型の例で、24時間つけたままを30日続けると約1,679円です(目安の単価31円)。見ていない時間が長いなら、無操作電源オフなどの機能を使います。

まとめ

  • テレビの1年の額は、年間消費電力量(kWh/年)×1kWhの値段で出す
  • 年間消費電力量は1日5.1時間見る前提の値(2021年5月の告示の改正で、それまでの4.5時間から変わった)
  • 1時間の額は、年間消費電力量÷1,861.5時間×単価。年間140kWhの55型の例で約2.3円(目安の単価31円)
  • 本体の消費電力(W)で出すと、ふだんの使い方より高めに出る
  • 待機時消費電力は0.3Wで1年約81円、0.1Wで約27円。主電源やゲーム機の後の切り忘れに気をつける
  • 資源エネルギー庁の試算では、見る時間を1日1時間減らすと1年約895円、輝度を1割下げると約581円の節約(50V型の液晶)
  • 家の実際の額は、明細の請求額÷使用量で出した値段を31円の代わりに使って出す

年間消費電力量と見る時間と明細の単価が分かれば、テレビの1か月の電気代を出せます。買い替えのときも、年間消費電力量の差で1年の額を比べられます。

この記事で参照した公的情報

  1. よくある質問 Q7 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか(電力取引報の全小売電気事業者の販売電力量・販売額の集計値などに基づき算出・現在の目安単価は令和4年7月22日に改定された31円/kWh(税込))
    窓口
    公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
    確認日
    確認先
    https://www.eftc.or.jp/qa/
  2. 省エネ法に基づくテレビ告示の改正概要について(2021年8月5日・消費者委員会 資料1-8。2021年5月の告示の改正で、年間消費電力量の計算に使う視聴時間をオンタイム視聴の1日4.5時間から、録画視聴などを加えた1日5.1時間に変更)
    窓口
    資源エネルギー庁
    確認日
    確認先
    https://www.cao.go.jp/consumer/iinkai/2021/349/doc/20210805_shiryou1_8.pdf
  3. 無理のない省エネ節約 エンターテイメント(テレビ:50V型の液晶テレビを見る時間を1日1時間減らすと年間約895円・画面の輝度を1割下げると年間約581円の節約・主電源・ゲーム機・映像モード・省エネモード/レコーダーの高速起動モード)
    窓口
    資源エネルギー庁(省エネポータルサイト)
    確認日
    確認先
    https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/entertainment/index.html
  4. 無理のない省エネ節約 省エネ効果の算出根拠(電気の金額換算係数31円/kWh=令和4年7月 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価)
    窓口
    資源エネルギー庁(省エネポータルサイト)
    確認日
    確認先
    https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/index.html
  5. 機器の買換で省エネ節約(テレビ:画面が大きいほど消費電力量が大きくなる・機能が多いほど消費電力量も大きくなる・待機時消費電力が0.1W以下の機種も増えている)
    窓口
    資源エネルギー庁(省エネポータルサイト)
    確認日
    確認先
    https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/choice/
  6. 家計調査 家計収支編 2025年 総世帯 詳細結果表 第4表(用途分類・電気代1か月10,962円)
    窓口
    総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
    確認日
    確認先
    https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409805

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。特定の金融商品の推奨や、個別の投資判断に関する助言を行うものではありません。公的制度の要件・金額は変更される場合があり、自治体によって異なります。実際のご利用にあたっては、必ず公式の窓口でご確認ください。