Wi-Fiルーターの電気代はいくら?|24時間つけっぱなしの1か月・1年の額と、夜だけ切ったときの差、切る前に見ること

Wi-Fiルーターの電気代は、ルーターの消費電力と、電源が入っている時間、電気1kWhの値段で決まります。ルーターは一日中動かしておく機器なので、1台の電力は小さくても、時間を掛けると1年でまとまった額になります。
この記事では、家電のカタログに使われる目安の単価31円で、ルーターのW数ごとの額を例で計算します。夜だけ電源を切ったときに減る額と、切る前に考えたいこと、ルーターの安全のための更新、電源を切らずに抑える方法もまとめます。
Wi-Fiルーターは一日中つけたままです。電気代がどれくらいかかっていて、夜だけでも切ったほうがよいのかが分かりません。
Wi-Fiルーターの電気代を出す式
ルーターの電気代は、消費電力(W)を1,000で割ってkWにし、電源が入っている時間と、1kWhの値段を掛けて出します。24時間つけっぱなしなら、1日は24時間、1年は8,760時間です。
- 1日の電気代:消費電力(W)÷1,000×24時間×1kWhの値段
- 1年の電気代:消費電力(W)÷1,000×8,760時間×1kWhの値段
式に入れる値段は、全国家庭電気製品公正取引協議会が家電の表示のために定めている目安の単価で、1kWhあたり31円(税込)です。令和4年7月22日に改定された値で、契約している電力会社の値段とは違います。
消費電力は、どこに書いてあるか
ルーターの消費電力は、本体の裏のラベルや取扱説明書、メーカーの仕様の欄に書かれています。仕様の欄では「最大」の値として示している製品があり、この記事の例もその値で一日中動いたとして計算しています。
ワンルーム向けの小さなルーターは最大で約6〜8W、戸建て向けは最大で約15〜25Wが目安とされます。動いているときの消費電力は約6〜18Wという目安もあり、電波を遠くまで届ける型ほど、W数も大きくなります。
24時間つけっぱなしの1日・1か月・1年の額
消費電力が8W・12W・20Wのルーターを、24時間つけっぱなしにした場合の例です。目安の単価31円で計算し、1か月は1年の額を12で割っています。
- 8W:1日約5.95円、1か月約181円、1年70.08kWhで約2,172円
- 12W:1日約8.93円、1か月約272円、1年105.12kWhで約3,259円
- 20W:1日約14.88円、1か月約453円、1年175.2kWhで約5,431円

4Wの違いは、1年で35.04kWh、約1,086円の差になります。同じつけっぱなしでも、ルーターのW数で年の額が変わることが分かります。
家の電気代の中では、どれくらいか
2025年の家計調査では、電気代の平均は総世帯で1か月10,962円でした。12Wのルーターの1か月約272円は、その約2.5%にあたります。8Wなら約1.7%、20Wなら約4.1%です。
冷暖房や冷蔵庫のように大きな電力を使う家電と比べると、ルーター1台の分は小さめです。それでも一日も止めずに使うので、年に数千円の大きさになります。
最大の値で出した額は、上の目安
ルーターは、通信の量によって使う電力が上下します。通信が少ない時間は、最大の値より小さい電力で動いているので、最大の値で出した額は多めに見積もった額になります。
反対に、高性能な型や古い型のルーターを使い、負荷の高い通信を続けている家では、もう少し高くなる可能性があります。自分の家の額に近づけるには、下の手順で明細の単価に置き換えます。
夜だけ電源を切ると、いくら減るか
寝ている間の7時間だけ電源を切ると、ルーターが動く時間は1日17時間になり、24時間の約29%が減ります。目安の単価31円で、減る額は次のとおりです(W数と時間は例)。
- 8W:1日56Wh、1年20.44kWhで約634円の減り
- 12W:1日84Wh、1年30.66kWhで約950円の減り。30日では約78円
- 20W:1日140Wh、1年51.1kWhで約1,584円の減り

12Wのルーターで1か月にすると、減るのは100円に届かない大きさです。毎日の手間と、下の不便さを合わせて、続けるかどうかを決めます。
電源を切る前に考えたいこと
ルーターの電源を入れ直すと、すぐにはつながらず、使えるまで数分かかることがあります。朝の支度の時間にネットが使えないと困る家では、手間に見合うかを考えます。
防犯カメラやスマート家電のように、夜の間もネットにつないで動く機器があります。ルーターを切ると、その間はこうした機器がネットを使えず、働きの一部が止まることがあります。
ルーターやスマート家電は、夜の時間に自動で更新をすることがあり、電源を切っていると更新が進まないおそれがあります。抜き差しを繰り返すと、故障のおそれが高まるという注意もあります。
ルーターの安全のために続けたい更新
総務省は、自宅のWi-Fiを安全に使うための簡易マニュアルを出しています。ルーターのファームウェア(ルーターの中のソフトウェア)に弱いところが見つかると、メーカーから更新版が出るので、最新のものに更新するよう勧めています。
新しい機種では自動で更新できるものがあり、マニュアルは自動更新の設定を有効にしておくことを勧めています。電源を切る時間を作るなら、更新の設定と、更新がいつ行われるかを、ルーターの設定画面や取扱説明書で確かめておきます。
サポート期限が過ぎたルーター
ルーターには、メーカーのサポート期限が決められているものがあります。期限を過ぎると、問い合わせやファームウェアの更新に応じてもらえなくなり、新しい弱いところが見つかっても直されません。
マニュアルは、使っているルーターのサポート期限をメーカーのホームページなどで確かめ、期限が切れていれば買い替えを考えるよう書いています。電気代のための買い替えとは別に、期限も一緒に見ておきます。
電源を切らずに電気代を抑える方法
ルーターには、使わない時間の電力を下げる省エネの機能を持つ製品があります。電源を切るより手間がかからず、つないでいる機器の通信も止めずに済みます。
- 省電力のモード:登録した時間に、ルーターを電力の少ない状態にする
- 無線を止めるタイマー:通信の無い時間帯に、無線の機能の一部を止める
- ランプを消す設定:使わない表示のランプを消す
どの機能があるかは製品で違うので、設定画面か取扱説明書で確かめます。夜の間に動かしたい機器があるなら、止める時間帯をその機器に合わせて決めます。
家の広さに合う型を選ぶ
ワンルーム向けと戸建て向けのルーターは、電波を届ける範囲が違い、遠くまで届けるほど電力も大きくなります。部屋の数や使う場所に合う型を選ぶと、必要以上に大きなW数のルーターを動かさずに済みます。
電波が届かない部屋があるときは、中継器を足す方法があります。中継器も一日中動かす機器なので、その分の消費電力も足して考えます。
買い替えで電気代を下げるなら
古い型のルーターは、通信が遅いぶん、電力を使う時間が長くなることがあるとされます。省エネの機能が無い古い型を使っているなら、買い替えも1つの方法です。
ただし、12Wから8Wのルーターに替えて減るのは、上の例で1年約1,086円です。ルーターの代金を何年で取り戻せるかを比べ、サポート期限や通信の速さと合わせて決めます。
家計簿では、ルーターの電気代は電気代の中に入る
ルーターを動かす電気は、電力会社の請求の中に、ほかの家電の分と合わせて入っています。ネット回線やプロバイダの料金とは別の請求なので、家計簿でも通信の費用とは分けて、光熱費の電気代として見ます。
ネット回線やスマホの料金の分け方と平均は、通信費の家計簿の記事にまとめています。ルーターを借りている場合は、その月額は回線やプロバイダの請求に入ることがあるので、明細の項目名で確かめます。
使っていない家電がコンセントにつながっている間の電気は、待機電力の電気代にまとめています。ルーターは待機ではなく、動き続けている機器として数えます。パソコンの分はパソコンの電気代にあります。
自分のルーターの電気代を出す
例の額は、最大の消費電力と目安の単価で出したものです。自分のルーターと、自分の家の電気の値段に置き換えると、実際に近い額になります。
ステップ1ルーターの消費電力を見る3分
本体の裏のラベルか、取扱説明書、メーカーの仕様の欄で、消費電力(W)を見ます。「最大」と書かれていれば、その値で出した額は多めの見積もりです。中継器を使っているなら、その消費電力も足します。
ステップ2明細から1kWhの値段を出す3分
検針票か電力会社の会員ページで、ある月の請求額と使った電力量(kWh)を見て、請求額をkWhで割ります。基本料金や再エネ賦課金なども込みにした、自分の家の1kWhあたりの値段です。明細の見方は電気代の平均はいくら?にまとめています。
ステップ31年の時間を掛ける2分
ルーターのW数をkWに直し、1年の時間8,760時間を掛けて、ステップ2で出した値段を掛けます。たとえば12Wで、明細の単価が1kWhあたり36円の家なら、105.12kWh×36円で1年約3,784円です(W数と単価は例)。
夜に電源を切る時間を作るなら、8,760時間の代わりに、1日に動かす時間×365日を入れます。省エネの機能で電力を下げた時間がある場合は、その分だけ実際の額は小さくなります。
ルーターの電気代は、消費電力のW、動かす時間、1kWhの値段で出せます。電源を切るかどうかは、減る額と、更新や機器の動きとを合わせて決めます。
よくある質問
QWi-Fiルーターの電気代は、1か月いくらですか
消費電力12Wのルーターを24時間つけっぱなしにすると、目安の単価31円で1か月約272円、1年約3,259円です。8Wなら1か月約181円、20Wなら約453円になります(W数は例)。
Q夜だけ電源を切ると、どれくらい減りますか
12Wのルーターを毎晩7時間切ると、1年で約950円、30日で約78円の減りです。電源を入れ直してからつながるまでの時間や、夜も動かしたい機器があるかと合わせて決めます。
Qルーターはつけっぱなしでも大丈夫ですか
ルーターは一日中動かして使う機器で、夜の間もネットにつないで動く家電や防犯カメラがあります。総務省のマニュアルは、ファームウェアを最新のものに更新し、自動更新の設定を有効にしておくよう勧めています。
QルーターのラベルのW数で出した額は、実際の額と同じですか
ラベルや仕様の欄のW数が最大の値なら、出した額は多めの見積もりです。通信の少ない時間は、最大より小さい電力で動いています。明細の単価に置き換えると、自分の家の額に近づきます。
Q古いルーターは買い替えたほうがよいですか
電気代の差は、12Wから8Wに替えて1年約1,086円の例です。メーカーのサポート期限が過ぎていれば、総務省のマニュアルは買い替えを考えるよう書いているので、期限も合わせて確かめます。
まとめ
- ルーターの電気代は、消費電力(W)÷1,000×時間×1kWhの値段で出す
- 目安の単価31円(全国家庭電気製品公正取引協議会)で、12Wを24時間つけっぱなしにして1年約3,259円、1か月約272円(W数は例)
- 8Wなら1年約2,172円、20Wなら約5,431円。最大の値で出した額は多めの見積もり
- 毎晩7時間切ると、12Wで1年約950円の減り。起動の時間や夜も動く機器、更新と合わせて決める
- 総務省のマニュアルは、ファームウェアの更新と自動更新の設定、サポート期限の確認を勧めている
- 省電力のモードや無線を止めるタイマーで、電源を切らずに電力を下げられる製品がある
- 自分の家の額は、ルーターのWと、明細から出した1kWhの値段で計算する
ルーターの消費電力と明細の単価が分かれば、自分の家のルーターの電気代を出せます。電源を切るかどうかも、減る額と使い方を並べて決められます。
この記事で参照した公的情報
- よくある質問 Q7 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか(電力取引報の全小売電気事業者の販売電力量・販売額の集計値などに基づき算出・現在の目安単価は令和4年7月22日に改定された31円/kWh(税込))
- 窓口
- 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
- 確認日
- 確認先
- https://www.eftc.or.jp/qa/
- 自宅Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル(令和7年2月版・3-3 サポート期限内のWi-Fiルーターを利用しよう・3-4 ファームウェアを最新の状態にしよう)
- 窓口
- 総務省(無線LAN(Wi-Fi)の安全な利用(セキュリティ確保)について)
- 確認日
- 確認先
- https://www.soumu.go.jp/main_content/000989912.pdf
- 家計調査 家計収支編 2025年 総世帯 詳細結果表 第4表(用途分類・電気代1か月10,962円)
- 窓口
- 総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 確認日
- 確認先
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040409805
