キャッシュレスの家計簿のつけ方|QRコード決済・カード・電子マネーは使った日に1回だけ書き、チャージと引き落としは移動にする

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キャッシュレスの家計簿は、どの払い方でも、使った日に、店の名前が分かる記録から支出を1回だけ書きます。チャージ、カードの代金の引き落とし、後払いの請求書の支払いは、支出ではなく、お金の置き場所が変わった「移動」として書きます。

こう分けるのは、同じ買い物が、アプリの履歴、カードの明細、口座の明細に重なって出てくるからです。下の早見表で自分の払い方を探し、月に1回、明細と家計簿をそろえれば、手書きでも表計算でもアプリでも同じ形でつけられます。

払い方ごとの早見表

どの払い方も、支出を書く日は使った日です。払い方ごとに、支出を書く記録と、支出に入れない記録は次のとおりです。

払い方 書く記録 入れない分
クレジットカード カードの明細の利用の行 口座からの引き落とし
デビットカード 利用の通知か口座の明細 無し(使った日に引き落とし)
QR(残高払い) アプリの利用履歴 残高へのチャージ
QR(カード登録) アプリの利用履歴 カードの明細の同じ額の行・引き落とし
QR(口座から) アプリの利用履歴 口座の明細の同じ額の行
電子マネー(前払い) 利用履歴かレシート チャージ
電子マネー(後払い) 利用履歴かレシート カードの請求・引き落とし
後払い決済サービス 注文の記録かレシート 請求書で払った分

表の右の列は、書いた支出の代金が動いた記録です。家計簿には移動として書くか、残高を合わせるときに見るだけにします。払い方ごとの細かいところは、このあと順に書きます。

払い方が混ざると、同じ買い物が2か所に出る

キャッシュレスの払い方は、お金が出る時期で3つに分けると、どの記録から書くかを決めやすくなります。総務省統計局の家計調査の記入のしかたでも、現金以外で買ったものは、払い方ごとに分けて書きます。

払い方は、お金が出る時期で3つに分かれる

  • 前払い:先にチャージした残高から払う(プリペイド方式の電子マネー、QRコード決済の残高払いなど)
  • 即時払い:払ったときに口座から引き落とされる(デビットカード、口座から直接払うQRコード決済など)
  • 後払い:あとからまとめて払う(クレジットカード、ポストペイ方式の電子マネー、後払い決済サービスなど)

QRコード決済は、1つのアプリでも、払うときに選んだ方法で3つのどれにもなります。家計調査の記入のしかたも、QRコード等の決済は、支払った際に選択した支払方法の種類で書くとしています。

1回の買い物が、アプリ・カード・口座の記録に出る例

QRコード決済にクレジットカードを登録して、スーパーで3,000円払った例の図。QRコード決済のアプリの履歴に「スーパー 3,000円」が出て、これを食費として支出に書く。カードの明細には決済の会社の名前で3,000円が出るが、支出には書かず引き落とし予定額で見る。口座の明細にはカードの代金が出るが、移動として書く。金額は例

図は、QRコード決済にクレジットカードを登録して、スーパーで3,000円払った例です。同じ3,000円が、アプリの履歴、カードの明細、引き落としの月の口座の明細の3か所に出てきます。

支出として書くのは、店の名前が分かるアプリの履歴からの1回だけです。カードの明細と口座の明細は、書いた支出の代金が動いた記録として見ます。

払い方ごとの、書く日とお金が出る日

家計簿の支出は、どの払い方でも使った日に書きます。家計調査の記入のしかたも、家計簿は商品やサービスを購入した日に書くとしています。違うのは、口座や残高からお金が出る日です。

払い方ごとに、口座や残高からお金が出る日を並べた図。クレジットカードは締め日の後の引き落とし日。デビットカードは使った日に口座から。QRコード決済の残高払いと前払いの電子マネーはチャージした日。後払い決済サービスは請求書で払う日。家計簿に書くのは、どれも使った日

お金が出る日の記録は、支出ではなく、お金の置き場所が変わった移動として書きます。払い方ごとの見るところは、次のとおりです。

クレジットカード

使った日に、買ったものの項目で書きます。口座から代金が引き落とされる日は、使った日から離れます。引き落としは支出にもう一度書かず、締め日と支払日を見て引き落とし予定額の1行で追います。

毎回書くのが手間なら、引き落とし日の前に届く明細を見て、利用の行を使った日の日付でまとめて書くやり方もあります。どちらでも、引き落としの額を支出にもう一度足さなければ二重にはなりません。

日本クレジット協会は、利用明細を確かめ、支払日の前日までに口座に残高を用意するよう案内しています。分割払いやリボ払いのときの書き方は、クレジットカードのずれの記事にまとめています。カードをなくしたときに止める順番は、財布を落としたら何から止める?にあります。

デビットカード

デビットカードは、使った日に口座から引き落とされます。家計簿の支出の日と口座の明細の日がそろうので、口座の明細から書いても二重にはなりません。

ただし、口座の明細には店の名前しか出ないことがあります。何を買ったかを項目に分けるには、レシートか利用の通知で中身を確かめます。口座の明細から書くなら、同じ買い物をレシートからもう一度書かないようにします。

電子マネー

先にチャージするプリペイド方式なら、チャージは移動で、店で使ったときが支出です。チャージの書き方と残高の合わせ方は、電子マネーのチャージの記事にまとめています。

チャージせずに使って後日まとめて払うポストペイ方式は、クレジットカードと同じ後払いです。自分の電子マネーがどちらの方式かは、登録した方法で確かめます。

後払い決済サービス

国民生活センターは、後払い決済サービスを、クレジットカード等を用いず2カ月以内での後払いができるサービスとしています。通販で買った商品が手元に届いた後に、後払い決済サービスの会社から届く請求書で払う形です。

家計簿には、買った日に、買ったものの項目で支出を書きます。請求書で払った日は、書いた支出の代金なので移動として書きます。払う期限までは、カードの予定額と同じように、払う額と期限を控えておきます。

国民生活センターは、届いた後に払えるからといって安心せず、契約の条件を確かめるよう呼びかけています。支払いの期限や手数料は、申し込むときの条件で確かめます。

QRコード決済は、登録した支払い方法で書き方が決まる

QRコード決済で払った分は、どの支払い方法でも、使った日にアプリの利用履歴から支出を書きます。違うのは、移動として見る記録です。まずアプリを開き、登録している支払い方法を確かめます。

残高から払う

残高へのチャージは移動で、店で払ったときが支出です。電子マネーの前払いと同じ書き方になります。カードや口座から残高へチャージしている場合も、チャージの記録は移動として書きます。

クレジットカードを登録している

使った日にアプリの利用履歴から支出を書き、カードの請求は予定額で追います。カードの明細には、店の名前ではなく決済の会社の名前で同じ額が出ることがあるので、その行は支出に書きません。

口座から直接払う

デビットカードと同じ即時払いです。口座の明細にも同じ額が出ますが、支出を書くのは、店の名前が出るアプリの利用履歴からの1回です。口座の明細の行は、残高を合わせるときに見ます。

家計簿アプリに取り込めないとき

QRコード決済の中には、家計簿アプリとの連携に対応していないものがあります。その場合は、月に1回、アプリの利用履歴を開いて、使った日の日付で手で書き写します。利用履歴をいつまでさかのぼって見られるかは、使っているアプリの案内で確かめます。

書き写す手間を減らしたいなら、QRコード決済を食費だけに使うと決め、チャージした額を食費の支出として書くやり方もあります。この場合は、使ったときの額を合計に入れません。2通りの書き方の違いは、電子マネーのチャージの記事にまとめています。

どの記録から支出を書くかを、先に決める

払い方が混ざるときは、払い方ごとに「支出を書く記録」を1つだけ決めておきます。決め方の目安は、店の名前と金額と日付が分かる、いちばん買い物に近い記録です。

  • 支出を書く記録:QRコード決済や電子マネーのアプリの利用履歴、カードを直接使った分のカードの明細、デビットカードの利用の通知、レシート
  • 移動として見る記録:チャージの履歴、カードの代金の口座からの引き落とし、後払いの請求書で払った記録、口座から現金を引き出した記録

移動として見る記録は、残高を合わせるときに使います。お金の置き場所は、口座、カードの未払いの代金、電子マネーの残高、QRコード決済の残高と、払い方の数だけあります。置き場所ごとの合わせ方は、家計簿が合わないときの探し方にまとめています。

明細を月に1回そろえる手順

キャッシュレスの記録は、アプリやカードの明細にあとから残ります。毎日書かなくても、月に1回そろえれば書き漏れを拾えます。紙でも表計算でも、次の手順でできます。

ステップ1使っている払い方を、全部書き出す10分

財布とスマホを見ながら、使っている払い方を全部書き出します。払い方ごとに、次の3つを並べます。

  • 何につながっているか(QRコード決済に登録したカード、電子マネーのチャージ元の口座など)
  • 利用の履歴や明細を見る場所(アプリ、カード会社の会員ページ、通帳)
  • クレジットカードなら、締め日と支払日

QRコード決済にカードを登録しているように、払い方どうしがつながっているところに印を付けます。二重に書きやすいのは、この印の付いた組み合わせです。

ステップ2払い方ごとに、支出を書く記録を決める5分

書き出した払い方ごとに、支出を書く記録を1つ決め、それ以外を移動として見る記録にします。決めたことは、家計簿の最初のページや表の別のシートに書いておきます。

家族も払い方を使っているなら、家族の分も同じ表に書き出します。誰の払い方かが分かるように、名前か印を付けます。

ステップ3利用の履歴と家計簿を、1行ずつ照らし合わせる15分

月に1回、ステップ2で決めた記録を開き、家計簿に書いた行と1行ずつ照らし合わせます。家計簿に無い行があれば、使った日の日付で書き足します。

月に1回の照らし合わせの例の図。QRコード決済の履歴から、スーパー3,000円とドラッグストア1,200円は家計簿にあり、書き漏れのカフェ600円を使った日で書き足した。カードの明細では、書店2,000円は家計簿にあり、QRコード決済の会社の3,000円は支出に書かない。電子マネーのチャージ5,000円は移動。金額は例

図は、照らし合わせの例です。QRコード決済の履歴にだけ出ていたカフェの600円を書き足し、カードの明細に出るQRコード決済の会社の3,000円は、支出には書きません。

ステップ4移動の行をまとめて書く5分

チャージ、カードの代金の引き落とし、後払いの請求書で払った分を、移動として書きます。自動でチャージされる設定のときの書き方は、電子マネーのチャージの記事にまとめています。

移動の行には項目を付けず、どこからどこへ移ったかだけを書きます。支出の合計に入れなければ、同じお金を2回数えずに済みます。

ステップ5置き場所ごとに残高を合わせる5分

口座、電子マネー、QRコード決済の残高を見て、家計簿の残高と同じかを確かめます。カードは、締め日の後に確定した額が、引き落とし予定額の行と同じかを見ます。

合わないときは、合わない置き場所だけを探します。探し方は家計簿が合わないときの探し方と同じです。

手書き・表計算・アプリ、どれでつけるか

どの道具でも、支出の行と移動の行を分けておけば、キャッシュレスの家計簿はつけられます。道具ごとに、手間のかかる所が違います。

つけ方 手間 注意
手書きのノート 明細を書き写す 支出と移動の欄を分ける
表計算 明細を貼って直す 支出か移動かの列を作る
家計簿アプリ 取り込みの決めごと 同じ額の行が2つ入る
レシートを分けてためる 月末に足し上げる レシートの出ない払い方

手書きでも、支出を書く欄と、チャージやカードの代金などの移動を書く欄を分けておけば二重になりません。ノートの作り方は手書きの家計簿の記事にまとめています。

表計算なら、日付、店、項目、金額に加えて、「払い方」と「支出か移動か」の2つの列を作ります。支出の行だけを項目ごとに合計すれば、移動の行が混ざらずに集計できます。

払い方の列があると、月末に払い方ごとに並べ替えられます。並べ替えた表は、ステップ3の照らし合わせにそのまま使えます。列と集計の式の作り方は家計簿をエクセルで作る方法にまとめています。

家計簿のアプリと連携すると、明細を書き写す手間は減りますが、ステップ2の決めごとは要ります。口座とカードの両方を連携していると、カードの代金の引き落としが支出として入ることがあるからです。

QRコード決済にカードを登録している場合も、アプリの履歴とカードの明細の両方が取り込まれることがあります。月に1回、同じ額の行が2つないかを見て、移動にするか、片方を外します。

レシートを項目ごとに分けてためるやり方なら、毎日書き写す手間はかかりません。ただし、ネットの買い物や自動の引き落としなど、レシートが出ない払い方の分は、明細から拾って足します。

ポイントで払ったとき

ポイントで払った分は、家計簿での扱いを最初に決めて毎月そろえます。家計調査の記入のしかたでは、値引き前の代金を支出に書き、ポイントを使った分を収入に書きます。

ポイントが付いただけのときは、何も書きません。書き方の例は、電子マネーの記事のポイントの場面にまとめています。

家族カードや、家族で複数の払い方を使うとき

家族カードの利用分が本会員の明細にまとめて載る場合は、明細だけでは誰が使ったかが分かりにくくなります。ステップ1で家族の払い方も書き出しておくと、どの行が誰の分かを照らし合わせやすくなります。

夫婦で共通の支出と、それぞれの支出を分けるなら、家計簿の行に使った人の印を付けます。共有する支出の分け方は、夫婦で家計簿を共有するときの決め方にまとめています。

子どもの交通系ICカードにチャージして渡すときは、渡した額をどう扱うかを決めておきます。小遣いとして渡すなら、渡した日に小遣いとして書き、子どもが何に使ったかは家計簿には書きません。

使いすぎを防ぐ考え方

キャッシュレスでは、財布の中の現金が減る様子が見えません。使いすぎを防ぐには、使った額をあとから確かめられる形にしておきます。

払い方の数を減らし、役割を分ける

払い方を1つ増やすと、ステップ3で開く明細も1つ増えます。使っていない払い方や、同じ役割のものが重なっていないかを、ステップ1の一覧で見直します。

固定費はカードか口座の引き落とし、食費や日用品は残高の範囲で払う方法、と役割で分ける方法もあります。口座の役割の分け方は、口座の使い分けの記事にまとめています。

前払いは、月の予算の分だけチャージする

前払いの払い方は、チャージした額までしか使えません。月の初めに食費などの予算の分だけチャージすると、残高がそのまま残りの予算になります。

自動でチャージされる設定にしていると、残高がいつもある状態になり、使った額が見えにくくなることがあります。予算の分だけにしたいときは、設定を見直します。

後払いは、使った日に書いて予定額を見る

クレジットカードや後払いは、使った月と払う月が離れます。使った日に家計簿に書き、引き落とし予定額を月の途中でも見ておくと、払う月に口座の残高が足りなくなるのを防げます。

分割払いやリボ払い、後払い決済サービスは、手数料や支払いの条件を確かめてから使います。予算の立て方は家計簿の予算の立て方にまとめています。

迷いやすい場面

カードからQRコード決済にチャージして、残高で払った

カードからのチャージも移動で、支出はQRコード決済の残高で店に払ったときに書きます。書き方の細かいところは電子マネーのチャージの記事にまとめています。

返品やキャンセルで、お金が戻ってきた

戻ってきた分の書き方は、クレジットカードのずれの記事と同じです。キャッシュレスでは、どの置き場所に戻ったか(カード、残高、口座)も書いておくと、残高を合わせるときに迷いません。

口座から現金を引き出して、少しだけ現金も使っている

口座から現金を引き出すのは、口座から財布への移動です。現金で払った分は、レシートからその日の支出として書きます。現金も置き場所の1つとして、ステップ5で財布の中の残高と合わせます。

まとめ

  • 支出は、どの払い方でも使った日に、店の名前が分かる記録から1回だけ書く
  • チャージ、カードの代金の引き落とし、後払いの請求書の支払いは、支出ではなく移動
  • QRコード決済は、登録した支払い方法で前払い・即時払い・後払いのどれになるかが決まり、支出はアプリの利用履歴から書く
  • 使っている払い方を書き出し、払い方ごとに支出を書く記録を1つ決める
  • 手書き・表計算・アプリのどれでも、支出の行と移動の行を分ける
  • 月に1回、利用の履歴と家計簿を照らし合わせ、置き場所ごとに残高を合わせる

払い方ごとに「どの記録から書くか」を決めておけば、明細が何枚あっても支出は1回ずつにそろいます。月に1回の照らし合わせで、書き漏れも見つけられます。

この記事で参照した公的情報

  1. 家計調査 家計簿の記入のしかた(第24.2版)(家計簿は商品・サービスを購入した日に記入・現金以外による購入の欄・QRコードやバーコード等の決済は支払った際に選択した支払方法の種類で記入・デビットカードと口座から即時に引き落とされるチャージ・電子マネーのプリペイド方式とポストペイ方式・ポイントの使用分)
    窓口
    総務省統計局
    確認日
    確認先
    https://www.stat.go.jp/data/kakei/pdf/24form3.pdf
  2. 家計調査に関するQ&A(F-9 ポイントの扱い・F-10 電子マネーのチャージの扱い)
    窓口
    総務省統計局
    確認日
    確認先
    https://www.stat.go.jp/data/kakei/qa-1.html
  3. 増加し続ける後払い決済サービスが関連する消費者トラブル(後払い決済サービス=クレジットカード等を用いず、2カ月以内での後払いができるサービス・契約条件をよく確認)(2025年7月2日)
    窓口
    国民生活センター
    確認日
    確認先
    https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250702_1.html
  4. 利用明細の確認について(支払日の前日までに口座残高を用意する)
    窓口
    一般社団法人日本クレジット協会
    確認日
    確認先
    https://www.j-credit.or.jp/customer/attention/account_statement.html

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。特定の金融商品の推奨や、個別の投資判断に関する助言を行うものではありません。公的制度の要件・金額は変更される場合があり、自治体によって異なります。実際のご利用にあたっては、必ず公式の窓口でご確認ください。