外壁の張り替えの費用はいくら?|30坪で120万〜220万円ほど。重ね張り・塗装との違い、見積書の内訳、確認申請と石綿の事前調査

支出の見直し ・

外壁の張り替えの費用は、延床30坪の家で120万〜220万円ほどが目安です。今の外壁の上に新しい外壁材を重ねるカバー工法(重ね張り)なら90万〜160万円ほどで、どちらもリフォーム工事を請け負う会社が示す足場と諸経費込みの額です。

今の外壁がモルタルだと、はがす手間がかかって額が上がります。公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)が載せる、外壁125㎡のモルタルを窯業系サイディングに替える見積事例は、2割の諸経費込みで総計約304万〜390万円で、処分費は入っていません。

傷みが表面の塗膜だけなら、張り替えずに塗装で済むこともあります。張り替えでも重ね張りでも工事の前に石綿(アスベスト)の事前調査があり、外壁を作る材をすべて替える範囲が過半になる工事では、2025年4月から木造2階建ての家でも確認申請が要ります。

張り替えと重ね張りと塗装のどれにすると、いくらかかるのかが分かりません。見積もりの額が妥当なのかにも迷います。

30坪の家の張り替えは、120万〜220万円ほど

リフォーム工事を請け負う会社が示す、サイディングの外壁の張り替えと重ね張りの総額の目安は次のとおりです。家の広さは延床の坪数で、足場代と諸経費を含み、雨どいやベランダなどの付帯の工事は別の額です。

広さ 張り替え 重ね張り
20坪 90万〜160万円 70万〜120万円
30坪 120万〜220万円 90万〜160万円
40坪 150万〜280万円 120万〜200万円
50坪 180万〜330万円 150万〜240万円
60坪 220万〜380万円 180万〜280万円

同じ会社は、2つの差を、古い外壁をはがす解体の費用と廃材の処分費で、30坪で20万〜40万円ほどとしています。工事を請け負う側の示す額なので、自分の家の額は見積書の数量で確かめます。

外壁の面積は、延床の面積の1.2〜1.4倍が目安

見積書は坪ではなく、外壁の面積(㎡)で書かれます。延床の面積(1坪を約3.3㎡)に1.2〜1.4を掛けると外壁の面積の見当がつき、凹凸の少ない総2階の家は1.2に、形の込み入った家は1.4に近くなるとされます。

住まいるダイヤルのモデル住宅は、延床107.86㎡に対して外壁125.0㎡で、約1.16倍でした。窓や玄関の大きさでも変わるので、見積書の面積が図面か実測にもとづくかを聞いておきます。

モルタルからの張り替えは、見積事例で約304万〜390万円

住まいるダイヤルの見積事例は、工事の積算の資料から引いた額で、地域による差を見込んで下限と上限の幅で示されています。外壁125.0㎡のモルタルの壁をはがし、窯業系サイディング(普及品の塗装品)に張り替える事例の内訳は次のとおりです。

区分 金額
足場とシート養生 32万5,130円〜42万4,582円
モルタルの撤去 27万2,410円〜36万9,387円
防水シート・胴縁・サイディング・シーリングなど 184万4,505円〜232万9,450円
軒天・破風板の塗装と洗浄 9万2,754円〜13万708円
諸経費(合計の20%) 50万6,960円〜65万825円
総計 304万1,760円〜390万4,953円

処分費と運搬搬入費は入っておらず、柱や下地の補修も別です。下地の傷みは壁をはがして初めて分かることがあるので、そのときの扱いを契約で決めておくよう、住まいるダイヤルは注意しています。

2つの額が100万円以上離れているわけ

事例の額は、目地を埋めるシーリング316mの約34万〜45万円、土台の水切り、軒天と破風板の塗装まで、行ごとに積み上げています。今の壁がモルタルで、はがす手間が1㎡2,000円を超えることも、額を押し上げています。

諸経費も、事例は合計の20%ですが、リフォームの会社の示す目安では工事費総額の5〜15%ほどです。2つは前提がそろっていないので、自分の見積もりはどちらか一方と行ごとに並べて見ます。

モルタルの壁は、はがす費用で額が上がる

業者を紹介して収入を得る見積もりサイトは、サイディングの張り替えを30坪(外壁100〜150㎡)で約150万〜270万円とし、モルタルからサイディングに替えると総額が250万円を超える例もあるとしています。モルタルは撤去の費用が高くなりやすいためです。

目安の額は、広さを延床で見るか外壁の面積で見るかや、足場と処分が入るかで変わります。どれか1つを正しい額とは見ず、自分の見積書の面積と行で比べます。

重ね張り(カバー工法)は、撤去の分が要らない

重ね張りは、今の外壁をはがさずに、胴縁(どうぶち)という細い下地の材を留めて、その上に新しい外壁材を張る工事です。はがす手間と廃材の処分がない分、張り替えより額を抑えやすく、工期も短くなります。

工期の目安は、30坪の家で張り替えが約3〜5週間、重ね張りが約2〜4週間とされます。外壁が二重になるので、断熱や音を遮る力が上がるとされる一方、建物は重くなり、壁が2〜3cmほど厚くなって窓まわりが少し奥まります。

張る材料によっては、重ね張りのほうが高くなる

住まいるダイヤルには、同じ家のモルタルの壁に金属サイディングを重ねる事例もあり、総計は約313万〜395万円です。はがす張り替えの事例より、約4万〜8万円高い額になっています。

重ね張りの事例には、モルタルの撤去の約27万〜37万円がありません。代わりに、金属サイディングの材料が窯業系より約25万〜28万円高く、張る手間やシーリングも増えています。

重ね張りには、建物を重くしないよう軽い金属系を使うのが一般的とされ、材料費の目安も窯業系より高めです。重ね張りと張り替えは、同じ外壁材で見積もりを取ると、はがす費用の差だけを比べられます。

重ね張りではなく、張り替えになる外壁

次のどれかに当たる外壁は、重ねるのではなく、はがして張り替えるのが候補になります。

  • 雨漏りがあり、防水シートや柱が傷んでいるおそれがある
  • 外壁材が大きく反ったり浮いたりしている
  • 壁の中の断熱材や下地を、一緒に直したい
  • 建物を重くしたくない、または重ねる下地が弱い

重ね張りは下地の傷みを確かめられないまま覆うので、壁の中が傷んでいれば、傷みを残すことになります。外壁の雨漏りの直し方と額は、雨漏り修理の費用にもあります。

塗装で済む外壁と、張り替えが要る外壁

張り替えの目安と同じ会社は、外壁全体の塗装を30坪の家で80万〜150万円ほどとしており、張り替えより低い額です。表面を触ると白い粉が付く、色があせた、細いひび割れがある、といった傷みが塗膜にとどまるなら、塗装で守り直せることがあります。

外壁材そのものが割れたり反ったりしていたり、雨漏りしていたりすれば、塗っても直りません。塗装で済むかどうかは、業者に下地まで見てもらい、塗装と張り替えの両方の見積もりで決めます。塗装の見積書の読み方は外壁塗装の費用にあります。

外壁材の種類と、1㎡の材料費

張り替える外壁材で、材料の額が変わります。リフォーム工事を請け負う会社が示す、サイディングの材料費の目安は次のとおりです。

外壁材 1㎡の材料費
窯業系サイディング 4,000〜8,000円
金属系サイディング 5,000〜9,000円
木質系サイディング 8,000〜13,000円
樹脂系サイディング 9,000〜14,000円

窯業系はセメントを主な原料にした板で、柄や色の種類が多く、表面の塗装で水を防ぐため、塗り替えと目地の手入れが要ります。金属系はガルバリウム鋼板などの軽い板で、重ね張りに向く一方、傷やへこみが付きやすいとされます。

外壁の面積と単価で、自分の家の額を出す

張り替えの見積もりは、外壁の㎡数と目地の長さに1つずつ単価を掛けた行の合計です。住まいるダイヤルの張り替えの事例で使われている単価は次のとおりです。

項目 単価
足場 868〜1,134円/架㎡
シート養生 419〜547円/架㎡
モルタルの撤去 2,179〜2,955円/㎡
透湿防水シート 518〜703円/㎡
胴縁 1,900〜2,576円/㎡
窯業系サイディング 5,690〜6,405円/㎡
サイディングを張る手間 3,109〜4,215円/㎡
シーリング 1,061〜1,439円/m

足場と養生の行の「架㎡」は、家を囲んで組む足場そのものの広さです。事例では外壁125㎡に対して足場が252.7架㎡あり、外壁のおよそ2倍で数えられていました。

  • 手順1:図面か見積書で、外壁の面積(㎡)と足場の面積(架㎡)を確かめる
  • 手順2:撤去・防水シート・胴縁・外壁材と張る手間の単価を足し、外壁の面積を掛ける
  • 手順3:目地と窓まわりのシーリングの長さ(m)に単価を掛け、足場と養生を足す
  • 手順4:小計に諸経費を足し、古い外壁の処分費と石綿の調査の行があるかを確かめる

外壁110㎡のサイディングを窯業系サイディングに張り替える見積書の例の図。足場22万円、養生9万9,000円、古い外壁の撤去と処分27万5,000円、透湿防水シート6万6,000円、胴縁22万円、窯業系サイディングと張る手間104万5,000円、シーリング30万円、諸経費22万2,500円で、合計244万7,500円になる例

図は、外壁110㎡のサイディングの家を、窯業系サイディングに張り替える見積書の例で、単価は置いた数字です。合計約245万円を外壁の面積で割ると、1㎡あたり約2万2,000円になります。

自分の見積書でも、合計を外壁の面積で割っておくと、ほかの会社の見積もりと比べやすくなります。1社だけ大きく違う行があれば、数量と単価のどちらが違うのかを聞きます。

「一式」の行と、はがしてから増える工事

「外壁工事一式」のような書き方では、撤去・防水シート・胴縁・シーリングが入っているかが分かりません。面積と単価、使う外壁材の種類とグレードまで書いてもらうと、別の会社の見積もりと並べられます。

壁をはがして柱や土台の傷みが見つかると、その補修が加わります。契約の前に、補修が要ったときの単価と、増えたときの知らせ方を聞いておくと、途中で額が変わっても何が増えたのかを追えます。

どこまではがすかで、確認申請が要るかが分かれる

建築基準法の改正で、2025年4月以降に着工する木造2階建ての家などの「大規模の修繕・模様替」は、工事の前に建築確認の手続きが要るようになりました。主要構造部の壁や柱などの1種類以上を、過半にわたって直す工事のことです。

国土交通省は、サイディングなどの外装材と胴縁、防水シートだけを替える改修や、今の外壁に新しい仕上げ材をかぶせる重ね張りは、これに当たらないとしています。外装材を替えることで外壁を作る材をすべて替えることになり、その面積が過半になる場合は当たります。

確認が要る工事は、建築士の設計と工事監理も要ることがあり、その分の費用と日数が加わります。当たるかは工事の中身で変わるので、確認の手続きが要るか、要るなら誰が行い費用がいくらかを、契約の前に業者に聞きます。

確認が要らない改修でも、重ねる工法では、断熱材を含めて決められた防火の性能が保たれるよう、国土交通省は注意を促しています。迷うときは、建築主事か指定確認検査機関に相談できます。

張り替えでも重ね張りでも、石綿(アスベスト)の事前調査がある

建物の解体だけでなく、改造や補修の工事でも、元請業者は石綿を含む建材があるかを工事の前に調べることが、大気汚染防止法で決まっています。張り替えでも重ね張りでも、調べた結果は書面で頼んだ人に説明され、頼んだ人は費用の負担などで調査に協力します。

石綿障害予防規則では、2006年9月1日以降に新築の工事に着手した家は、その日付を書類で確かめる方法で調べられます。それより前に建てた家は、外壁材も書類と目で見て調べ、分からなければ分析するか、石綿があるものとして扱います。

請負代金が消費税込みで100万円以上(調査そのものの費用は数えない)になる改修では、調べた結果を元請業者が都道府県などへ報告します。30坪の張り替えの目安の額(120万円から)は、この線を超えています。

石綿を含む外壁材は、外し方と処分の額が加わる

石綿を含む外壁材をはがすときは、湿らせるなどして粉が飛ばないようにする作業が、規則で決められています。ふつうの撤去と処分とは別に、除去と処分の額が加わるので、見積書で調査・除去・処分が分けて書かれているかを見ます。

はがさずに重ねる工事なら、はがす作業と処分の額はかかりません。どちらにするかは、調査の結果と、下地の傷みの有無を並べて決めます。調査と報告の流れは、家の解体費用にもあります。

外壁に断熱材を入れると、国の補助の対象になることがある

国の断熱の補助は、断熱材を入れる工事や窓の断熱の工事が対象です。外壁の張り替えに、外壁へ断熱材を入れる工事を組み合わせると、対象になることがあります。

国土交通省の「みらいエコ住宅2026事業」は、2016年(平成28年)までに建てた家が対象です。外に面した窓のある1部屋で、窓と壁などの断熱の工事を決められた組み合わせで行うことが条件で、事業に登録した業者と契約します。

交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで、工事の着手は遅くとも2026年12月31日までで、予算が尽きればその時点で締め切られます。契約より前に工事に入ると、対象から外れます。

環境省の「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」も、外壁の断熱材を補助の対象にしています。2つの事業の条件と額の比べ方は、断熱リフォームの費用にあります。

市区町村にも、住宅の改修に補助を出すところがあり、工事の前の申請が条件になっていることがあります。自分の住む市区町村に制度があるかは、住宅リフォーム推進協議会が開いている、自治体の住宅リフォームの支援制度を調べるサイトで絞り込めます。

火災保険が使えるのは、台風などで壊れた外壁

台風の風や飛んできた物で外壁が割れたときは、加入している火災保険から修理の費用が出ることがあります。日本損害保険協会は、古くなって自然に傷んだ分は支払いの対象にならないとしており、年数による張り替えは保険では直せません。

保険金の請求は、保険法により、請求できるときから3年たつと時効で消えます。「保険で外壁がただで新しくなる」と業者から誘われたら、契約の前に自分で保険会社か代理店に問い合わせます。請求できる損害と手順は火災保険で請求できるものは?にまとめています。

訪ねてきた業者とその場で契約したとき

「外壁が剥がれかけている」などと不安をあおり、その場で工事の契約を迫る点検商法があります。急に訪ねてきた業者に勧められても、写真と見積書をもらって、ほかの会社の見積もりと比べてから決めます。

家に来た業者とその場で結んだ契約は、特定商取引法の訪問販売にあたり、書面を受け取った日から数えて8日以内なら取り消せます(クーリング・オフ)。こちらから契約のために業者を家へ呼んだときは当たらないので、判断に困ったら消費者ホットライン188で相談できます。

業者を選ぶときに見ること

1件の請負代金が500万円に届かない工事は、建設業法の許可を持たない業者でも引き受けられます。住まいるダイヤルの張り替えの事例も500万円を下回るので、許可の有無だけで選ばず、何年・どこまでを保証するかを書面で示せるかを見ます。

比べる見積もりは、外壁材のグレードと面積をそろえて2社以上から取ります。行の意味が読めないときは、住まいるダイヤルが契約前の見積書を無料で見てくれますが、予約は登録から最短14日後以降なので、契約の日から逆算して申し込みます。

屋根の工事も近いうちなら、同じ時期に頼むと、足場を組むのが1回で済みます。屋根の工事の額は屋根の葺き替えの費用にあります。

家計簿での書き方

国の家計調査(総務省)は、家の設備の工事や修理の代金を「設備修繕・維持」に分けて数えています。家計簿にも「住まいの修繕・設備」の費目を設け、張り替えの額と年、外壁材の種類を書いておくと、次に外壁を直すときに見返せます。

外壁の張り替えを払ったときの家計簿の例の図。契約の月に着手金70万円、工事が終わった月に残り174万7,500円を住まいの修繕・設備の項目に書き、合計244万7,500円になる例

図は、上の見積書の例の約245万円を、契約の月と工事が終わった月に分けて払った例の数字です。お金が出た月にその額を書いておけば、通帳の残高と家計簿の数字がずれません。

何年か先に張り替える見込みなら、見積もりの額を工事までの月数で割って毎月取り分けます。約245万円を10年で用意するなら、1か月あたり約2万400円です。

手元の貯えで払いきれず、リフォームのローンを組むときは、工事の額とは別に、利息まで含めて返す総額を書き添えます。毎月の返済は、家賃や保険料と同じ固定の支払いの欄に入れておきます。

迷いやすい場面

張り替えと重ね張りの両方の見積もりが出た

2つの見積もりの外壁材がそろっているかを先に見ます。外壁材が違えば、材料の差がはがす費用の差より大きくなることがあり、住まいるダイヤルの事例でも、金属サイディングを重ねるほうが高く出ています。

そのうえで、下地の傷みがあるかを、写真や点検の結果で示してもらいます。差の額と、壁の中を確かめて直せるかどうか、建物の重さを並べて決めます。

塗装で済むと言われたが、張り替えも勧められた

同じ会社の目安では、30坪で塗装が80万〜150万円、張り替えが120万〜220万円です。外壁材の割れ・反り・浮きや雨漏りがあるかを、場所ごとの写真で示してもらい、それが無ければ塗装の見積もりも並べます。

塗装で済ませる場合も、目地のシーリングの打ち替えが加わるかを確かめます。次の張り替えまでの年数の見込みを聞いておくと、家計簿で取り分ける額も決められます。

古い家で、壁の中も傷んでいそう

張り替えで壁をはがすと、柱や土台、断熱材の状態を見て直せます。外装材だけでなく外壁を作る材をすべて替える範囲が過半になると、木造2階建ての家では確認申請が要るので、その費用と日数も見積もりに入れてもらいます。

耐震の補強や断熱の工事を一緒に考えるなら、壁をはがす今の工事でまとめると、別々に頼むより足場や撤去が重なりません。断熱の補助の条件は、契約より前に確かめます。

よくある質問

Q30坪の家の外壁を張り替えると、いくらかかりますか

リフォーム工事を請け負う会社の目安で、延床30坪の家なら120万〜220万円ほどです。住まいるダイヤルの見積事例(外壁125㎡)では、モルタルを窯業系サイディングに張り替えて、足場と諸経費込みで総計約304万〜390万円でした。

Q重ね張りにすると、張り替えよりいくら安くなりますか

同じ会社の目安では、30坪で重ね張りが90万〜160万円、張り替えが120万〜220万円です。住まいるダイヤルの事例では、金属サイディングを重ねるほうが約4万〜8万円高く、外壁材の違いで差が逆になることもあります。

Q外壁の張り替えに、確認申請は要りますか

サイディングなどの外装材と胴縁、防水シートだけを替える工事や、重ね張りなら要りません。外壁を作る材をすべて替えることになり、その面積が過半になると、2025年4月以降に着工する木造2階建ての家などでは要ります。

Q古い家の外壁をはがすとき、アスベストの調査は要りますか

要ります。外壁をはがす工事も重ねる工事も、着工の前に元請業者が石綿の有無を調べます。2006年9月1日より前に新築の工事が始まった家は、図面などの書類と現物を見て確かめ、分からなければ分析するか、石綿があるものとして扱います。

Q工事は何日くらいかかりますか

30坪の家で、張り替えは約3〜5週間、重ね張りは約2〜4週間が目安とされます。確認申請が要る工事では、その手続きの日数も加わります。

Q外壁の張り替えに火災保険は使えますか

台風などの自然災害で壊れた分は、契約の中身によって保険金が出ることがあります。年数がたって傷んだことが理由の張り替えは対象にならず、請求の権利は3年で時効になります。

まとめ

  • 外壁の張り替えの費用は、リフォームの会社の目安で延床30坪の家なら120万〜220万円ほど、重ね張りは90万〜160万円ほど
  • 住まいるダイヤルの見積事例(外壁125㎡・モルタルから窯業系サイディング)は、足場と諸経費込みで総計約304万〜390万円で、処分費は別
  • 重ね張りは撤去の分が要らないが、重ねる外壁材が高いと、張り替えより高くなることがある
  • 傷みが塗膜だけなら塗装も候補で、割れ・反り・雨漏りがあれば張り替えか重ね張りになる
  • 見積書は「一式」ではなく、面積と単価、シーリングの長さ、はがしてから補修が要ったときの単価まで出してもらう
  • 外装材と下地のシートだけの張り替えや重ね張りは確認申請が要らず、外壁を作る材をすべて替える範囲が過半になると、2025年4月以降の木造2階建ての家などは要る
  • 張り替えでも重ね張りでも石綿の事前調査があり、2006年9月1日より前に建て始めた家は外壁材そのものを調べる
  • 家計簿では、張り替えの額と年と外壁材を「住まいの修繕・設備」に書き、次に外壁を直すときまで毎月取り分ける

張り替えと重ね張りの額の違いと、見積書の行ごとの見方が分かりました。確認申請と石綿の調査を、契約の前に聞くことも分かりました。

この記事で参照した公的情報

  1. 見積事例(戸建)「外壁を窯業系サイディング張りにする」(モルタルの外壁を窯業系サイディングに張り替える工事・建築面積61.9㎡・外壁面積125.0㎡/外部足場252.7架㎡ 868〜1,134円・シート養生 419〜547円・仮設工事小計325,130〜424,582円・既存モルタル撤去125.0㎡ 2,179〜2,955円 272,410〜369,387円・透湿防水シート 518〜703円・胴縁張り 1,900〜2,576円・土台水切り31.5m 2,319〜3,145円・窯業系サイディング(塗装品 普及グレード)材料費131.0㎡ 5,690〜6,405円・上記サイディング張り手間125.0㎡ 3,109〜4,215円・シーリング316.0m 1,061〜1,439円・外壁工事小計1,844,505〜2,329,450円・外壁付帯工事(高圧洗浄・軒天・破風板)小計92,754〜130,708円・合計2,534,800〜3,254,127円・諸経費506,960〜650,825円・総計3,041,760〜3,904,953円/処分費・運搬搬入費は別途・下地補修工事は含まない・解体して初めて判明するような場合への対応方法を約定しておくことが重要・諸経費は工事費合計の20%・積算資料ポケット版を参考)
    窓口
    公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)
    確認日
    確認先
    https://www.chord.or.jp/reform/house09_05.html
  2. 見積事例(戸建)「外壁を金属サイディング張りにする(カバー工法)」(既存のモルタルの外壁の上に金属サイディングを張る工事・外壁面積125.0㎡・仮設工事小計325,130〜424,582円・金属系サイディング(高耐候塗装品)材料費131.0㎡ 7,615〜8,572円 997,603〜1,122,967円・上記サイディング張り手間 3,495〜4,739円 436,883〜592,414円・シーリング355.0m 376,604〜510,675円・外壁サイディング工事小計2,186,361〜2,734,924円・合計2,604,246〜3,290,214円・諸経費520,849〜658,043円・総計3,125,095〜3,948,256円/処分費・運搬搬入費は別途)
    窓口
    公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)
    確認日
    確認先
    https://www.chord.or.jp/reform/house09_06.html
  3. 見積事例(戸建)の案内とモデル住宅の概要(材料費や工事費の地域差などを考えて幅を持たせて表示・諸経費はめやすとして20%・モデル住宅は延床面積107.86㎡)
    窓口
    公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)
    確認日
    確認先
    https://www.chord.or.jp/reform/house.html
  4. リフォームの見積書に関する相談(リフォーム見積チェックサービス(無料)・契約前の見積書等を送ってもらい内容を確認・予約は登録時点から最短で14日後以降・電話で回答・電話相談 03-3556-5147 10時〜17時(土日・祝休日・年末年始を除く))
    窓口
    公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)
    確認日
    確認先
    https://www.chord.or.jp/reform/index.html
  5. 国土交通省からのお知らせ(2025年3月版)(二階建ての木造戸建等で行われる大規模なリフォームで2025年4月以降に工事に着手するものは事前に建築確認手続きが必要・大規模なリフォーム=主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根または階段)の一種以上について行う過半の改修等・屋根や壁の仕上げ材のみの改修等は該当しない・延べ面積が100㎡を超える建築物で大規模なリフォームを行う場合は建築士による設計・工事監理が必要・工事内容によっては該当する場合があるので建築主事または指定確認検査機関へ相談)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/common/001765901.pdf
  6. 建築物の改修における建築基準法のポイント説明会(令和8年9月更新)(外壁の改修で大規模の修繕・模様替に該当しない例=外壁の外装材のみの改修等(サイディング等・胴縁・防水シートの改修)・外壁の内側からの断熱改修等/既存の外壁に新しい仕上材をかぶせるような工法による改修等は該当しないものと取り扱って差支えない/外装材の改修等を行うことで外壁を構成する全ての材を改修することになる場合、その改修部分の総面積が過半であれば大規模の修繕又は大規模の模様替に該当・該当する例の図はRC造の壁・あくまでも例であり実情に応じて判断)
    窓口
    国土交通省 住宅局 建築指導課
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/content/002024419.pdf
  7. 屋根及び外壁の改修に係る設計・施工上の留意事項について(令和6年2月8日 国住指第356号・大規模の修繕及び大規模の模様替に該当しない屋根及び外壁の改修を行う際には確認申請は不要・確認申請を要さない改修であっても構造耐力上又は防火上安全であることが明らかでない場合には壁量計算や耐震診断による構造安全性の確認又は外装材等の防耐火性能の確保が必要・既存の外壁に新しい仕上げ材をかぶせるような工法では断熱材を含めて所定の防耐火性能が確保されるよう注意)
    窓口
    国土交通省 住宅局 建築指導課
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/common/001723279.pdf
  8. 大気汚染防止法 第18条の15(建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業を伴う建設工事=解体等工事の元請業者は、特定建築材料の使用の有無を設計図書その他の書面による調査と目視による調査などで調べ、発注者に書面を交付して説明・発注者は調査に要する費用を適正に負担するなどして協力・調査の結果を都道府県知事に報告)(2026-07-01施行の版が今の版で、未施行の版は無い)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000097
  9. 石綿障害予防規則 第3条(解体又は改修の作業を行うときは石綿等の使用の有無をあらかじめ調査・設計図書等の文書と目視で確認・平成18年9月1日以降に新築工事に着手した建築物は着工日を文書で確認する方法によれる・厚生労働大臣が定める知識を有する者に行わせる・明らかにならなければ分析調査か石綿等が使用されているとみなして措置)・第13条(石綿等の切断等や解体等の作業は湿潤な状態にするなど粉じんの発散を防止する措置)(2027-04-01施行の未施行の版も第3条は同じ文)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/417M60000100021
  10. 石綿事前調査結果の報告について(建築物等を解体し、改造し、または補修する作業を伴う建設工事の元請業者又は自主施工者は石綿含有建材の使用の有無について調査・建築物を改造し又は補修する作業を伴う建設工事で請負代金の合計額が100万円以上は報告・請負代金の合計額は材料費も含めた作業全体の額で、事前調査の費用は含まず、消費税を含む)
    窓口
    環境省
    確認日
    確認先
    https://www.env.go.jp/air/asbestos/post_87.html
  11. みらいエコ住宅2026事業 対象要件の詳細【リフォーム】(平成28年以前に新築された住宅・みらいエコ住宅事業者と工事請負契約・外皮に面する開口部を有する1つの居室(トリガールーム)で、あらかじめ定めた組み合わせ(開口部の断熱改修+躯体の断熱改修、義務基準は+特定エコ住宅設備の設置)で行う要件化工事・外皮に面する開口部の一部のみ断熱改修した居室はトリガールームにならない・工事着手の期間は2025年11月28日〜遅くとも2026年12月31日まで・交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで・交付申請は遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)・工事請負契約以前に工事に着手した場合は対象外)
    窓口
    国土交通省(みらいエコ住宅2026事業 事務局)
    確認日
    確認先
    https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/reform/
  12. みらいエコ住宅2026事業 躯体の断熱改修【リフォーム】(外壁、屋根・天井又は床の部位ごとに最低使用量以上の断熱材を使用する改修・断熱材基準量 外壁(戸建住宅)9.7㎥・断熱材の使用量に応じて補助額を設定)
    窓口
    国土交通省(みらいエコ住宅2026事業 事務局)
    確認日
    確認先
    https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/reform/point2.html
  13. 既存住宅の断熱リフォーム支援事業(補助対象となる製品=断熱材(天井・外壁・床)・窓・ガラス・塗料は補助対象にならない)
    窓口
    環境省(公益財団法人北海道環境財団 補助事業部)
    確認日
    確認先
    https://www.heco-hojo.jp/reform/index.html
  14. 地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
    窓口
    一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会
    確認日
    確認先
    https://www.j-reform.com/reform-support/
  15. 建設業法施行令 第1条の2(建設業の許可が要らない軽微な建設工事=工事一件の請負代金の額が500万円(建築一式工事は1,500万円)に満たない工事など)(2026-04-01施行の版が今の版で、未施行の版は無い)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/331CO0000000273
  16. 住宅の修理などに関するトラブルにご注意(自然災害による住宅の損害は多くの場合すまいの保険で補償されるが、自然の消耗もしくは劣化または性質によるさびなどによって生じた損害は支払いの対象とならない)
    窓口
    一般社団法人 日本損害保険協会
    確認日
    確認先
    https://www.sonpo.or.jp/news/caution/syuri.html
  17. 保険法 第95条第1項(保険給付を請求する権利は、行使することができる時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/420AC0000000056
  18. 特定商取引に関する法律 第9条(書面を受領した日から起算して8日)・第26条第6項第1号(その住居において契約の申込みをし又は締結することを請求した者に対して行う訪問販売は第4条から第10条までを適用しない)(2027年7月22日施行の未施行の版も同じ)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057
  19. 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(設備修繕・維持=住宅、庭などの設備やその修繕に関するもの・工事その他のサービス=住宅、庭に関する設備工事、修理のためのもの)
    窓口
    総務省統計局
    確認日
    確認先
    https://www.stat.go.jp/data/kakei/kou2025/zuhyou/kouh2025.xlsx
  20. サイディング工事の費用相場を坪数別に解説 張替えとカバー工法の違い(30坪の戸建てで張り替え120万〜220万円・カバー工法90万〜160万円・部分補修5万〜30万円・外壁塗装80万〜150万円/坪数別(足場代や諸経費などを含んだ総額の目安)20坪 カバー70万〜120万円・張り替え90万〜160万円、30坪 90万〜160万円・120万〜220万円、40坪 120万〜200万円・150万〜280万円、50坪 150万〜240万円・180万〜330万円、60坪 180万〜280万円・220万〜380万円/外壁面積=延床面積×係数1.2〜1.4/材料費の目安 窯業系4,000〜8,000円・金属系5,000〜9,000円・木質系8,000〜13,000円・樹脂系9,000〜14,000円(1㎡)/解体費用と廃材処分費で20万〜40万円程度の差/工期 張り替え約3〜5週間・カバー工法約2〜4週間/付帯工事は別途/諸経費は工事費総額の5〜15%程度)
    窓口
    リフォーム工事を請け負う会社の読み物(民間)
    確認日
    確認先
    https://crexgroup.com/ja/reform/?p=10914
  21. 外壁サイディング張り替えの費用相場は?(30坪(外壁面積約100〜150㎡)で約150万〜270万円・モルタルからサイディングでは250万円を超える例・重ね張りは撤去がないため20万円程度費用を抑えられる/2024年6月28日更新)
    窓口
    暮らしの仕事の業者を紹介する見積もりサイトの読み物(民間)
    確認日
    確認先
    https://meetsmore.com/services/outdoor-wall-remodel/media/193465
  22. 外壁の張り替え工事の費用相場(施工内容や面積、素材によって150〜500万・平均194万円(当社調べ・2026年2月までの集計)/2026年4月3日更新)
    窓口
    リフォーム会社の一括見積もりサイトの読み物(民間)
    確認日
    確認先
    https://rehome-navi.com/articles/606

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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