出産祝いの相場はいくら?|親・きょうだい・友人・職場ごとの額と、お返し・税金・家計簿での書き方

出産祝いの額には、法律や公的な決まりはありません。贈答の案内で示されている目安は、友人や職場の同僚なら3,000〜1万円、きょうだいや親戚なら1万〜3万円、親から子へは3万〜5万円の幅です。
この記事では、百貨店やギフトの会社など6つの案内に書かれた相手ごとの幅を並べます。贈る側の年代や二人目・双子のときの額、避ける金額と包み方、贈る時期、お返し(内祝い)の目安、税金の扱い、家計簿での書き方もまとめます。
友人ときょうだいの出産祝いが重なると、いくらずつ包めばよいのか分かりません。お返しをもらったときに、家計簿のどこに書くのかも迷います。
出産祝いの相場は、相手との関係で決まる
出産祝いの額は、贈る相手との関係で目安が分かれています。総務省の家計調査の分類では、お祝いの現金は香典やせん別と同じ「贈与金」にまとめられていて、出産祝いだけの額は出ていません。

図は、6つの案内に書かれた幅から、重なりの大きい範囲をまとめたものです。相手ごとに、案内によって違う幅もあわせて並べると、次のとおりです。
- 親から子(孫の誕生):3万〜5万円の範囲がいちばん重なる。1万〜3万円、3万〜10万円、息子夫婦へは10万円前後・娘夫婦へは10万〜15万円とする案内もある
- きょうだい:1万〜3万円。1万〜2万円、1万〜5万円とする案内もある
- 親戚(いとこ・おじ・おば・甥・姪):1万〜3万円か5,000円〜3万円。いとこを1万〜2万円とする案内もある
- 友人・知人:3,000円〜1万円。親友には1万円ほどとする案内もある
- 職場の同僚・部下:3,000〜5,000円
- 上司・先輩へ:5,000円〜1万円。部下から上司へは3,000〜5,000円とする案内もある
- 近所の人・顔見知り程度の知人:3,000円
- 連名で贈る:1人500〜3,000円の範囲が重なる。職場で集める場合は1人500〜1,000円、友人どうしは1人3,000〜5,000円とする案内もある
幅の中で額を決める3つの見方
同じ関係の相手でも、額は幅の中で決めます。案内で挙げられている決め方は、次の3つです。
- 自分がもらった額に合わせる:以前に相手から出産祝いをもらっていれば、その額が目安になる
- 周りとそろえる:親戚どうしや職場の人と相談し、額をそろえる
- お返しの負担を考える:額が大きいほど、相手が用意するお返しも大きくなる
親から子へのお祝いは、案内によって幅が大きく違います。相手の家とのつり合いを考え、両家で話し合って決める形も紹介されています。
贈る側の年代で変わる額
案内の中には、贈る側の年代ごとの目安を示すものもあります。20代は友人に3,000〜5,000円、30代は友人に5,000円〜1万円、きょうだいに1万〜2万円の幅が挙げられています。
学生や社会人になって間もない人は、1,000〜3,000円でもよいとする案内もあります。年代の目安を示す案内は、相場に合わせるより、無理のない額で贈ることを勧めています。
二人目・双子・夫婦で贈るとき
二人目や三人目のお祝いは、一人目と同じ額にする形が案内されています。上の子のときに額を書き留めておくと、同じ額で用意できます。
双子のときは、1人のときの1.5〜2倍が目安とされています。夫婦の連名で贈るときも、1人分の1.5〜2倍の幅が示されています。
結婚祝いと出産祝いを一度に贈る場合は、結婚祝いに出産祝いの額を上乗せし、別々に贈るより控えめでもよいとする案内があります。ご祝儀袋は、お祝いごとに分けます。
避ける金額と、現金の包み方
お祝いの額では、4(死)と9(苦)を連想させる4,000円・9,000円・4万円などを避けます。連名で集めた合計や、お札の枚数も同じように見ます。
2万円などの割り切れる額を避けるかどうかは、案内によって書き方が分かれています。結婚祝いほど気にしないとする案内と、避けるとする案内があるので、迷うときは1万円・3万円などの額にします。
ご祝儀袋とお札
現金で贈るときの包み方は、次のとおりです。
- 袋:紅白の蝶結びの水引の袋。何度あってもよいお祝いに使う結び方
- 表書き:水引の上に「御出産御祝」「祝御出産」など、下に贈る人の名前
- 中袋:表に金額を「金壱萬円」「金参萬円」のように旧字体の漢数字で、裏に住所と名前
- お札:新しいお札を用意し、肖像のある面を中袋の表に向け、向きをそろえて入れる
新しいお札は、銀行の窓口や両替機で用意します。1万円以下なら水引が印刷された袋、3万円以上なら格の高い袋を選ぶ、という袋の選び方も案内されています。
目上の人には、現金より品物
上司など目上の人に現金を贈ると、お金に困っていると思われていると受け取られることがあるとされています。目上の人へのお祝いは、額の目安に合わせた品物で贈る形が案内されています。
品物で贈るときも、額の目安は現金と同じです。商品券やカタログギフトも、額面を相手ごとの目安に合わせます。
現金を郵送するときは現金書留
遠くに住む相手に現金を送るときは、郵便局の窓口で現金書留にします。郵便法で、現金を郵便物として送るときは書留にしなければならないと決まっています。
現金書留の専用の封筒には、ご祝儀袋のまま入れられます。お祝いの言葉を書いたカードも一緒に入れておくと、誰からのお祝いかが伝わります。
贈る時期と渡し方
出産祝いを贈る時期は、生まれて7日目のお七夜から、生後1か月のお宮参りまでが目安とされています。お母さんと赤ちゃんが退院し、生活が落ち着いた生後2〜3週間の時期を勧める案内もあります。お宮参りのお祝い金の目安と、お宮参りの費用を誰が払うかはお宮参りの費用の記事にまとめています。
生まれる前に贈るのは、無事に生まれることを前提にしてしまうので避けます。自宅を訪ねて渡すときは、先に相手の都合を聞き、短い時間で帰ります。
1か月を過ぎてしまったときは、「誕生祝い」などの名目にして贈る形も紹介されています。里帰り出産の場合は、品物をどこに送るかを先に確かめます。出産の後に来る初節句のお祝いの額と、節句飾りを誰が贈るかは初節句のお祝いの相場の記事にまとめています。
お返し(内祝い)の目安
出産祝いをもらった側は、お返しとして「内祝い」を贈ります。内祝いの額は、いただいた額の半額から3分の1が目安とされています。
親族や親しい間柄からの額の大きいお祝いには3分の1、友人・知人からのお祝いには半額(半返し)という分け方も示されています。職場の連名のお祝いには、1人500〜1,000円の品を返す形があります。
贈る側から見ると、3万円を贈れば、相手は1万〜1万5,000円のお返しを用意することになります。額を目安の中に収めることは、相手のお返しの負担を抑えることにもなります。
出産祝いに税金はかかるか
個人から受け取る出産祝いは、国税庁の No.4405 の「祝物」に当たります。社会通念上相当と認められる額なら、贈与税はかかりません。
どこまでが社会通念上相当かの金額の線は、No.4405 には示されていません。お祝いの名目でも大きな額は、ふつうの贈与として扱われることがあります。
ふつうの贈与は、1月1日から12月31日までの1年間にもらった額を合計し、110万円の基礎控除を引いて計算します(No.4402)。合計が110万円以下なら、贈与税はかからず申告も要りません。
親から子への大きな額
親や祖父母から、出産の費用やベビー用品に充てるお金を受け取ることもあります。扶養義務者から生活費に充てるためにもらう財産のうち、通常必要と認められるもので、必要なつど直接使う分は、贈与税がかかりません(No.4405)。
受け取ったお金を預金に回したり、株式などの買い入れに充てたりした分は、贈与税がかかります。額が大きいときや判断に迷うときは、税務署に確かめます。贈与税のしくみは贈与税はいくらからかかる?にまとめています。
勤め先から出る出産祝い金
勤め先の規程で出る出産祝い金は、所得税では給与として扱うのが原則です。ただし、国税庁の所得税基本通達 28-5 は、受け取る人の地位などに照らして社会通念上相当な額なら、課税しなくて差し支えないとしています。
勤め先の祝い金が給与に含まれるかどうかは、給与明細か勤め先の担当の窓口で確かめます。健康保険から出る出産育児一時金は、祝い金とは別の給付で、出産育児一時金は50万円にまとめています。
家計簿での書き方
出産祝いは、贈る側と受け取る側で、家計簿の書き方が分かれます。総務省の家計調査の分類をもとに、行を決めておくと迷いません。

図は、金額の例です。受け取ったお祝いと、お返しの内祝いは差し引きせず、別の行に書きます。
贈った出産祝いは、交際費に入れる
贈った出産祝いは、現金でも品物でも交際費に書きます。家計調査は、交際費を「贈答用金品及び接待用支出」などとしていて、お祝いの現金(贈与金の例示に「祝儀」)も贈るために買った品物もここに入ります。
交際費の中で、お祝い・香典だけを「慶弔費」の行に分ける方法もあります。交際費に何を入れるかの線は家計簿の交際費はどこまで入れる?にまとめています。
受け取った出産祝いは、給与とは別の収入の行に書く
受け取った出産祝いの現金は、家計調査では「受贈金」に当たります。ほかの世帯から慣行により贈られた現金で、例示に「祝金」があり、毎月の給与とは別の「特別収入」に分けています。
家計簿でも、給与の行とは分けて「もらったお金」などの行にします。赤ちゃん名義の口座に入れる分は、入れた日に、親の家計簿では数えない口座へ移したものとして書きます。
内祝いは、交際費として出ていく
お返しの内祝いを買った分は、受け取った側の交際費に書きます。いただいたお祝いの合計と、内祝いの合計を並べると、出産の前後の交際費の動きが見えます。
出産の前後は、病院への支払いやベビー用品の買い物も重なります。出産にかかる費用の目安と準備の手順は出産費用の平均はいくら?にまとめています。
迷いやすい場面
以前に相手からもらった額が分からない
自分の出産のときにもらった額は、内祝いの記録か、家計簿の「もらったお金」の行で確かめます。どちらにも無いときは、今の関係に合う目安の幅から選びます。
これからもらうお祝いは、誰からいくらかを書き残しておきます。相手に子どもが生まれたときに、同じ額で用意できます。
職場で出産祝いを集めることになった
職場の連名は、1人500〜1,000円とする案内と、1,000〜3,000円とする案内があります。先に1人あたりの額と、何を贈るかを決めてから集めます。
集めたお金の合計は、4と9にならない額にそろえます。自分が出した分だけを、自分の家計簿の交際費に書きます。
「お返しは要らない」と言われた
「お返しは不要です」と添えて贈る形は、受け取る側の負担を減らす気づかいとして案内されています。一方で、受け取る側の気持ちを尊重することも大切だとされています。
内祝いを贈るかどうかにかかわらず、いただいた額は家計簿の「もらったお金」の行に残します。内祝いを贈ったときは、買った日に交際費として書きます。
よくある質問
Q友人への出産祝いはいくらですか
案内で示されている目安は、3,000円〜1万円です。親友には1万円ほどとする案内もあり、以前に相手からもらったことがあれば、その額に合わせます。
Q兄弟・姉妹への出産祝いはいくらですか
1万〜3万円の幅を示す案内がいちばん重なっていて、1万〜2万円、1万〜5万円とする案内もあります。年上のきょうだいは多めに包む形も紹介されていて、きょうだいどうしで額をそろえると差が出ません。
Q親から子への出産祝いはいくらですか
案内で示されている幅は、3万〜5万円の範囲がいちばん重なっています。1万〜3万円、3万〜10万円、10万円前後と案内によって幅が大きく違うので、相手の家とのつり合いで決めます。
Q出産祝いに贈与税はかかりますか
個人からの出産祝いで社会通念上相当と認められる額なら、国税庁の No.4405 の「祝物」に当たり、贈与税はかかりません。それを超える額を含め、1年間にもらった贈与の合計が110万円を超えるときは、申告が必要になることがあります。
Q内祝いはいくらくらい返しますか
いただいた額の半額から3分の1が目安とされています。親族からの額の大きいお祝いには3分の1、友人からのお祝いには半額とする分け方も示されています。
まとめ
- 出産祝いの額に公的な決まりはなく、目安は贈答の案内で示されている相手ごとの幅
- 友人・知人は3,000円〜1万円、職場の同僚・部下は3,000〜5,000円、きょうだいは1万〜3万円、親から子は3万〜5万円の幅がいちばん重なる
- 4と9の額を避け、紅白の蝶結びの袋に新しいお札を入れる。目上の人には品物で、郵送は現金書留
- お返しの内祝いは、いただいた額の半額から3分の1が目安
- 個人からの社会通念上相当な出産祝いに贈与税はかからない。勤め先の祝い金も、社会通念上相当なら課税しなくて差し支えないとされている
- 家計簿では、贈った分と内祝いは交際費、受け取った分は給与と別の収入の行に書き、差し引きしない
この記事で参照した公的情報
- タックスアンサー No.4405 贈与税がかからない場合(個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの・扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産)
- タックスアンサー No.4402 贈与税がかかる場合(暦年課税の基礎控除110万円・110万円以下なら申告は不要)
- 所得税基本通達 28-5(雇用契約等に基づいて支給される結婚、出産等の祝金品は給与等とする。ただし、その金額が支給を受ける者の地位等に照らし、社会通念上相当と認められるものについては、課税しなくて差し支えない)
- 郵便法 第17条(現金を郵便物として差し出すときは、書留の郵便物としなければならない)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000165
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(交際費=贈答用金品及び接待用支出・贈与金の例示に祝儀/特別収入の受贈金=一般社会の慣行により他の世帯及び団体などから自発的に贈られた現金・例示に祝金)