仕送りの平均はいくら?|学生への月額を3つの調査で比べる。住まい・国公私立の違い、決め方と贈与税、親の家計簿での書き方

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子どもへの仕送りの平均は、日本政策金融公庫の調査で、自宅を離れて通う学生に年95.8万円、月額にして7.9万円です。日本学生支援機構の令和6年度の調査では、下宿やアパートなどに住む大学生が家庭から受けた支援は年1,240,900円で、1か月あたり約10万3,400円になります。

2つの額が違うのは、調べた相手と、額に含めるものが違うためです。この記事では、調査ごとの数え方の違い、住まいや国公立・私立での差、額の決め方、贈与税の扱い、仕送りをする親の家計簿での書き方をまとめます。

子どもが春から一人暮らしで大学に通います。仕送りを月いくらにすればよいのか、ほかの家庭はどのくらい送っているのかが分かりません。

仕送りの平均は、調査によって月7.9万〜10.3万円

仕送りの平均を示す調査には、公的な機関が行ったものと、大学の教職員の団体が行ったものがあります。それぞれ、調べた相手と、額に含めるものが違います。

仕送りの平均を3つの調査で比べた図。日本政策金融公庫の令和3年度の調査は、自宅外通学者への仕送りが年95.8万円で月額7.9万円(在学費用分を除く)。日本学生支援機構の令和6年度の調査は、下宿・アパートなどの大学生が家庭から受けた支援が年1,240,900円で月約10万3,400円(家庭が直接払った授業料なども含む)。東京私大教連の2023年度の調査は、首都圏の私立大学・短大の新入生への6月以降の仕送りが月89,300円

図の3つの額は、同じものを数えていません。授業料を含むか、家賃を親が直接払った分を含むかで、同じ家庭でも額が変わります。

日本政策金融公庫の調査:自宅外通学者に年95.8万円

日本政策金融公庫の令和3年度「教育費負担の実態調査結果」は、高校生以上の子どもがいる保護者4,700人に、2021年10月にインターネットで聞いた調査です。自宅外から通う子どもが1人いる世帯の、1年間の仕送りの見込み額を集計しています。

仕送りの平均は年95.8万円(月額7.9万円)で、前の年の調査の90.3万円から5.5万円増えました。この額は、授業料などの在学費用の分を除いた仕送りの額です。

日本学生支援機構の調査:下宿・アパートで年1,240,900円

日本学生支援機構の学生生活調査は、機構が2年に1度、全国の学生に聞いている調査です。令和6年度の調査は、令和6年11月から令和7年1月にかけて行われ、令和8年3月に結果が公表されました。

大学学部(昼間部)の学生が1年間に家庭から受けた支援は、平均で1,029,700円でした。住まいで分けると、自宅が883,600円、学寮が1,239,800円、下宿・アパート・その他が1,240,900円です。

この「家庭からの支援」には、家庭が本人に代わって直接払った額も入ります。親が大学に振り込んだ授業料や、大家に払った家賃も含むので、子どもの口座に送る仕送りだけの額より大きく出ます。

東京私大教連の調査:首都圏の私立大学の新入生に月89,300円

東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の「私立大学新入生の家計負担調査 2023年度」は、2023年4月に首都圏の私立大学・短期大学に入った新入生を対象にした調査です。6月以降の1か月の仕送りの平均は89,300円でした。

教材の購入などで出費がかさむ5月は、同じ調査で仕送りが10万円でした。入学したばかりの時期は、6月以降の額より出費がかさむことがあります。

住まいと国公立・私立で、仕送りの額は変わる

日本学生支援機構の調査では、住まいと学校の種類を分けた額も出ています。1か月あたりに直すと、下宿・アパートなどの学生が家庭から受けた支援は、国立が約7万9,700円、公立が約6万7,800円、私立が約12万円です。

この額には、家庭が払った授業料も含まれます。下宿・アパートなどの学生の授業料とその他の学校納付金は、私立が年1,206,900円、国立が年478,600円で、私立のほうが年728,300円高くなっています。

学寮に住む学生が家庭から受けた支援は、国立が年666,200円、公立が年690,300円、私立が年1,402,200円でした。学寮でも、私立の額は国立・公立の2倍を超えています。

自宅から通う学生にも、家庭からの支援がある

自宅から通う学生が家庭から受けた支援は、年883,600円(1か月あたり約7万3,600円)でした。家庭でとる食事代など、本人の分として分けにくい費用は除いて数えています。

自宅から通うか下宿するかで、親が払う額の中身が変わります。学費の見込みは大学の学費はいくら?にまとめています。

0円の家庭から、年200万円以上の家庭まで幅がある

日本政策金融公庫の調査では、自宅外通学者への年間の仕送りを額の幅ごとにも示しています。令和3年度は、仕送りなしが10.0%、0円を超え50万円未満が13.9%、50万円以上100万円未満が33.1%でした。

100万円以上150万円未満は28.7%、150万円以上200万円未満は11.7%、200万円以上は2.6%で、年100万円以上を送る世帯は合わせて43.0%でした。平均の額だけでなく、この幅も目安にできます。

首都圏では、家賃が仕送りの8割近くを占める

東京私大教連の2023年度の調査では、新入生の家賃の平均が69,700円でした。6月以降の仕送り89,300円の78%を家賃が占め、残りは月19,600円です。

この調査で仕送りの平均がもっとも高かったのは1994年度の124,900円で、そのときの家賃は57,200円でした。1994年度は家賃を払ったあとに67,700円が残る計算で、2023年度の19,600円とは48,100円の差があります。

学生の側から見た、1か月のお金の出入り

仕送りの額を考えるときは、学生が1か月にいくら使っているかも手がかりになります。日本学生支援機構の令和6年度の調査で、下宿・アパートなどに住む大学生の1年間の生活費は1,256,700円で、12で割ると約10万4,700円です。

そのうち住居・光熱費は年529,700円(1か月あたり約4万4,100円)、食費は年321,700円(約2万6,800円)でした。学費は別で、通学や教科書の費用も別に数えています。

仕送りのほかに、奨学金とアルバイトで収入を得ている

下宿・アパートなどの学生の1年間の収入は2,287,800円で、家庭からの支援のほかに、奨学金が508,500円、アルバイト収入が476,000円でした。1か月あたりでは、奨学金が約4万2,400円、アルバイトが約3万9,700円です。

大学学部(昼間部)全体で見ると、収入に占める家庭からの支援の割合は、令和4年度の55.8%から令和6年度は50.7%に下がりました。同じ期間に、アルバイト収入の割合は19.1%から25.0%に上がっています。

令和6年度の調査で、調査前の1年間にアルバイトをした大学学部(昼間部)の学生は86.4%でした。日本学生支援機構かそれ以外の奨学金を1つ以上受けている学生は、51.1%です。

学生の側での収入と支出の書き方は、大学生の生活費にまとめています。仕送り・アルバイト・奨学金を分けて書く形です。

仕送りの額の決め方

仕送りの額に決まりはありません。平均の額をそのまま当てはめるより、子どもの1か月の支出を見積もり、そこから奨学金とアルバイトで入る分を引いた額を、親が出せる範囲と照らして決めます。

  • 家賃と光熱費:部屋を決めたら、家賃・管理費と、電気・ガス・水道の見込みを書く
  • 食費と日用品:自炊か外食かで変わるので、子どもと話して見込みを置く
  • 通信費・交通費・教科書代:スマートフォンの料金を親が払うかどうかも決めておく
  • 入ってくるお金を引く:奨学金の月額と、アルバイトで無理なく得られる額を引く

足りない分が仕送りの候補になります。親の手取りと、ほかの子どもの教育費、親自身の生活費を並べて、出せる額と合っているかを確かめます。

家賃込みか、家賃を親が直接払うかを決める

家賃を仕送りに含めて子どもが払う形と、親が大家や管理会社に直接払い、仕送りは生活費だけにする形があります。どちらにするかで、仕送りの額が月数万円変わります。

家賃を親が直接払う形なら、子どもが家賃を使い込むおそれがありません。仕送りに含める形なら、子どもが家賃の支払いを含めてお金のやりくりを覚えられます。

入学の前後は、別の額を用意しておく

部屋の敷金・礼金や家具・家電の費用は、毎月の仕送りとは別にかかります。日本政策金融公庫の調査では、自宅外通学を始めるための費用は、入学者1人あたり平均38.7万円でした。

入学直後の数か月は、教科書や生活用品の費用も重なります。最初の月だけ仕送りを増やすか、別にまとめて渡すかを決めておくと、子どもがやりくりに困りにくくなります。

仕送りを抑えるには、住まいと奨学金を見直す

下宿・アパートなどの学生の住居・光熱費は年529,700円でしたが、学寮の学生は年369,200円でした。大学の学生寮に入れるかを、入学前に大学へ問い合わせる方法があります。

返さなくてよい給付型の奨学金は、世帯の所得などの条件に合えば受けられます。月額と条件は給付型奨学金の月額と条件にあります。アルバイトは、学業に差し支えない範囲で子どもと話し合って決めます。

子どもの側でも、自炊を増やすことや、使っていない動画配信などの定額のサービスを見直すことで、1か月の支出を抑えられます。どこを抑えるかは、子どもの家計簿を見ながら一緒に決めます。

仕送りと贈与税

親が子どもの生活費や学費のために送るお金には、通常必要と認められる範囲なら、贈与税はかかりません。国税庁の No.4405 は、夫婦や親子などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために受け取った財産を、贈与税のかからない財産に挙げています。

ただし、かからないのは、生活費や教育費として必要なつど直接充てるためのお金に限られます。仕送りの名目で受け取っても、子どもがそれを預金したり、株式などの購入に充てたりした分には、贈与税がかかることになります。

「通常必要と認められる」範囲がいくらまでかは、No.4405 に額では示されていません。送る額や使い道で迷うときは、税務署に確かめます。贈与税のしくみは贈与税はいくらから?にまとめています。

子どものアルバイトの収入と、親の扶養

子どものアルバイトの収入が増えると、親の税金の扶養控除などに関わることがあります。所得の線と控除の額は扶養控除の対象と金額にあります。

学生本人の税金を軽くする勤労学生控除の条件は勤労学生控除にまとめています。仕送りの額を決めるときに、アルバイトをどこまでするかも合わせて話しておきます。

親の家計簿での書き方

仕送りは毎月出ていくお金で、子どもが卒業するまで続きます。家計簿には「仕送り」の行を1つ作り、子どもの口座に送った額と、親が直接払った家賃や授業料を分けて書きます。

仕送りをする親の家計簿の例の図。毎月の分は、子の口座への仕送り60,000円と、親が直接払う家賃55,000円で、合計115,000円。1年分の見込みは、毎月の分の12か月で1,380,000円と、帰省の交通費(年2回)40,000円で、合計1,420,000円。金額は例

図は、家賃を親が直接払い、生活費の分を子どもの口座に送る家庭の例です。金額は例で、実際には送った日と額を書きます。就活の年に家族が出す額の平均は就活の費用の平均で並べています。

1年分と4年分の見込みを出しておく

図の例では、仕送りと家賃で1年に1,380,000円、帰省の交通費を足すと1,420,000円です。4年間続けると、5,680,000円になります。

授業料は別にかかるので、仕送りの見込みと学費の見込みを並べて、卒業までに出ていく額を出しておきます。教育費の貯め方は教育資金の貯め方にまとめています。

送った日と額を残しておく

仕送りは、毎月決まった日に振り込む形にすると、家計簿の行もそろいます。振込の記録には送った日と額が残るので、贈与税のことで確かめたいときにも使えます。

臨時に送ったお金は、何のために送ったか(教科書・帰省・病院など)を一緒に書いておきます。次の年の見込みを立てるときに、毎月の分と臨時の分を分けて見られます。

迷いやすい場面

子どもから、仕送りを増やしてほしいと言われた

何にいくら足りないのかを、子どもの1か月の支出で確かめてから決めます。家賃や光熱費の値上がりのように毎月続くものか、教科書や帰省のように一時のものかで、増やし方が変わります。

一時のものなら、毎月の額は変えずに、その分だけ別に送る方法があります。毎月続くものなら、親の家計で出せる額と照らしてから、増やす額と時期を話し合います。

社会人の子どもや、親への仕送りの平均を知りたい

この記事の平均は、大学などに通う子どもへの仕送りの額です。働いている子どもが親に送るお金は、税の扶養や健康保険の扶養にも関わり、別の話になります。

親への仕送りと扶養の条件は親を扶養に入れる条件にまとめています。税の扶養控除と健康保険の扶養は、条件が別々に決まっています。

兄弟姉妹が同時に下宿している

2人が同時に自宅外から通うと、仕送りと学費が2人分重なります。例として1人に年100万円ずつ送ると、2人で年200万円です。

1人ずつの見込みを家計簿に並べ、重なる年数を数えておきます。足りない年があるなら、奨学金や住まいの選び方を、上の子の入学の前から考えておきます。

よくある質問

Q家を離れて通う子への仕送りの平均は月いくらですか

日本政策金融公庫の令和3年度の調査では、自宅外通学者への仕送りは年95.8万円で、月額7.9万円です。日本学生支援機構の令和6年度の調査では、下宿・アパートなどの学生が家庭から受けた支援が年1,240,900円で、授業料なども含む額です。

Q月5万円や8万円の仕送りは少ないですか

日本政策金融公庫の調査の分布では、年50万円以上100万円未満(月約4.2万〜8.3万円)の世帯が33.1%でした。足りるかどうかは家賃や奨学金・アルバイトの額で変わるので、子どもの1か月の支出から確かめます。

Q仕送りには贈与税がかかりますか

生活費や学費に必要なつど充てるためのお金で、通常必要と認められる範囲なら、かかりません。子どもが使わずに預金した分や、投資に回した分にはかかることがあります。

Q仕送りの平均は、昔より減っていますか

東京私大教連の調査では、首都圏の私立大学の新入生への6月以降の仕送りは、1994年度の124,900円がもっとも高く、2023年度は89,300円でした。日本政策金融公庫の調査では、令和3年度の仕送りは前の年より5.5万円増えています。

まとめ

  • 仕送りの平均は、日本政策金融公庫の令和3年度の調査で自宅外通学者に年95.8万円(月額7.9万円)。授業料などの在学費用は除いた額
  • 日本学生支援機構の令和6年度の調査では、下宿・アパートなどの大学生が家庭から受けた支援は年1,240,900円。親が直接払った授業料や家賃も含む
  • 私立の額が高く出るのは、学費を含むため。住まいと学校の種類で額が変わる
  • 額は、子どもの1か月の支出から奨学金とアルバイトの分を引き、親が出せる範囲と照らして決める
  • 生活費や学費に必要なつど充てる仕送りに贈与税はかからない。預金や投資に回した分にはかかることがある(国税庁 No.4405)
  • 親の家計簿では、子の口座への仕送りと親が直接払った分を分けて書き、1年分と4年分の見込みを出しておく

この記事で参照した公的情報

  1. 令和6年度学生生活調査結果 集計表(1-1表 居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳〈大学学部・昼間部〉=家庭からの支援 平均1,029,700円・自宅883,600円・学寮1,239,800円・下宿、アパート、その他1,240,900円〈国立956,900円・公立813,500円・私立1,440,300円〉/2表 居住形態別・地域別学生生活費の内訳)
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2026/03/24/data24_2_2.xlsx
  2. 令和6年度学生生活調査結果(調査の概要・調査実施期間 令和6年11月1日〜令和7年1月31日・収入額に占める家庭からの支援の割合 令和4年度55.8%→令和6年度50.7%・居住形態別学生数の割合)
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/2024.html
  3. 令和6年度学生生活調査 収入・支出項目の説明(家庭から受けた支援=家庭から支援を受けた額および家庭が本人に代わって直接支払った額の合計)
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2026/03/24/gakusei_list.pdf
  4. 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」(2021年12月20日発表・自宅外通学者への年間の仕送り額=在学費用分を除く・平均95.8万円〈月額7.9万円〉・仕送りなし10.0%・100万円以上43.0%・自宅外通学を始めるための費用38.7万円・インターネット調査・有効回答4,700人)
    窓口
    日本政策金融公庫
    確認日
    確認先
    https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r03.pdf
  5. No.4405 贈与税がかからない場合(扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で通常必要と認められるもの・必要な都度直接充てるものに限る・令和8年4月1日現在法令等)
    窓口
    国税庁
    確認日
    確認先
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4405.htm

この記事を書いているのは

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この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。特定の金融商品の推奨や、個別の投資判断に関する助言を行うものではありません。公的制度の要件・金額は変更される場合があり、自治体によって異なります。実際のご利用にあたっては、必ず公式の窓口でご確認ください。