給付型奨学金とは|令和8年度の月額と授業料の減免、対象になる年収の目安と申し込みの時期

家計の見える化 ・ ・ 最終更新

国の給付型奨学金は、日本学生支援機構(JASSO)が毎月振り込む返さなくてよい奨学金です。大学などの授業料と入学金の減免と組み合わせた「高等教育の修学支援新制度」として、令和2年4月から始まりました。

対象になるかは、世帯の所得と資産、学ぶ意欲の3つで決まります。この記事では、令和8年度の月額と減免の上限、所得の区分の線と年収の目安、申し込みの時期、採用後に続く手続きを書きます。

子どもが大学に進む予定で、返さなくてよい奨学金があると聞きます。うちの年収で対象になるのか、いくらもらえるのかが分かりません。

給付型奨学金は、授業料の減免とセットの国の制度

日本学生支援機構の給付奨学金は、修学支援新制度の2つの支援のうちの1つです。もう1つの授業料・入学金の減免は、進学した大学などが行います。

支援を受けられるのは、国や自治体の確認を受けた大学・短期大学・高等専門学校(4・5年)・専門学校の学生です。対象の学校は文部科学省の「確認大学等の一覧」に載っているので、志望校が入っているかを先に確かめます。

文部科学省のリーフレットでは、要件を満たす人全員が支援を受けられるとしています。人数の枠を決めて選ぶ仕組みではないので、要件に当たるかを確かめることが先になります。

名前の似た制度とは、申込み先も額も違う

高校生が受け取る「高校生等奨学給付金」は、都道府県が教科書代などに充てるお金として出す別の制度です。申込み先は都道府県で、額も違います。詳しくは高校生等奨学給付金とはにまとめています。

日本学生支援機構には、卒業後に返す貸与型の第一種・第二種奨学金もあります。借りた人の平均の額と返す年数は、奨学金の平均借入額はいくら?で扱っています。

大学・自治体・財団の給付型奨学金もある

国の制度のほかに、大学が独自に設ける給付型奨学金や、都道府県・市区町村、財団などの給付型奨学金もあります。条件と額は団体ごとに違い、日本学生支援機構のサイトの「大学・地方公共団体等が行う奨学金制度」から探せます。

国の給付奨学金と一緒に受けられるかどうかも、団体ごとの募集要項で決まります。この記事では、ここから先は国の給付奨学金と減免について書きます。

令和6年度は35万人が受け取った

機構の「奨学金事業に関するデータ集」(令和8年1月)では、令和6年度に35万人の学生へ1,500億円の給付奨学金を支給しました。大学・短大・大学院・高専・専門学校の学生358万人のうち、給付を受けた学生は10.5%です。

この358万人には、修学支援新制度の対象にならない大学院の学生も入っています。対象の学校の学生だけで見た割合は、このデータ集には示されていません。

令和8年度の月額は、区分・学校・通い方で決まる

給付奨学金の月額は、世帯の所得で決まる区分(第1〜第4区分)と、国公立か私立か、自宅通学か自宅外通学かで決まります。採用された月から卒業まで、原則として毎月振り込まれます。

文部科学省のQ&Aでは、給付型奨学金の具体的な使い道は決まっていないとしています。学費の残りにも、家賃や食費などの生活費にも充てられます。

日本学生支援機構の給付奨学金の支給額(令和8年度・大学・短期大学・専門学校)の図。第1区分の月額は国公立の自宅通学29,200円・自宅外通学66,700円、私立の自宅通学38,300円・自宅外通学75,800円。第2区分は3分の2、第3区分は3分の1、第4区分(多子世帯に限る)は4分の1の額

大学・短大・専門学校の月額は、次のとおりです。

  • 第1区分:国公立は自宅から通うと29,200円、自宅外なら66,700円。私立は自宅38,300円、自宅外75,800円
  • 第2区分:国公立は自宅から通うと19,500円、自宅外なら44,500円。私立は自宅25,600円、自宅外50,600円
  • 第3区分:国公立は自宅から通うと9,800円、自宅外なら22,300円。私立は自宅12,800円、自宅外25,300円
  • 第4区分(多子世帯に限る):国公立は自宅から通うと7,300円、自宅外なら16,700円。私立は自宅9,600円、自宅外19,000円

生活保護を受けている生計維持者と暮らす人と、児童養護施設などから通う人は、第1区分の自宅通学が国公立33,300円、私立42,500円です。高等専門学校(4年生以上)の第1区分は、国公立の自宅通学17,500円・自宅外通学34,200円、私立26,700円・43,300円です。

自宅外の月額は、届け出て認められてから

給付奨学金は、申し込みで自宅外を選んでいても、はじめは自宅通学の月額で採用されます。賃貸借契約書などを学校に出し、審査が済むと、自宅外と認められた月にさかのぼって差額が振り込まれます。

自宅外と認められるのは、生計維持者と別に住んで家賃を払っていて、実家から学校までが片道60キロメートル以上か120分以上、通学費が月1万円以上など(どれも目安)に当たる場合です。この要件に当たらない一人暮らしは、自宅外として扱われません。

授業料と入学金の減免の上限

減免は、授業料と入学金のうち、国が決めた上限額までが減額・免除されます。第1区分の上限は、文部科学省の資料1(昼間制)で次のとおりです。

  • 大学:国公立は1年の授業料535,800円まで、入学金282,000円まで。私立は授業料700,000円まで、入学金260,000円まで
  • 短期大学:国公立は1年の授業料390,000円まで、入学金169,200円まで。私立は授業料620,000円まで、入学金250,000円まで
  • 高等専門学校(4・5年):国公立は1年の授業料234,600円まで、入学金84,600円まで。私立は授業料700,000円まで、入学金130,000円まで
  • 専門学校:国公立は1年の授業料166,800円まで、入学金70,000円まで。私立は授業料590,000円まで、入学金160,000円まで

第2区分は上限の3分の2、第3区分は3分の1です。施設設備費や実習費は減免の対象になりません。

入学金の減免は、実際に進学した1校の入学金だけが対象です。すべり止めの学校に払った入学金は戻りません。

年額にすると、この例では108万円になる

第2区分の世帯の学生が、国公立大学に自宅外から通う場合で計算した例です。給付奨学金は月44,500円の12か月で534,000円、授業料の減免は535,800円の3分の2で357,200円、入学金の減免は282,000円の3分の2で188,000円です。

給付奨学金と減免を合わせた額の例(第2区分・国公立大学・自宅外通学)の図。給付奨学金は1年534,000円、授業料の減免は1年357,200円、入学金の減免は入学の年だけ188,000円。1年目は合わせて1,079,200円、2年目からは891,200円。金額は例

この例では、1年目は合わせて1,079,200円、2年目からは毎年891,200円です。4年間では3,752,800円になり、どれも返す必要はありません。

対象になる世帯の所得の区分

区分は、学生本人と生計維持者(原則は父母の2人)の「支給額算定基準額」を足した額で決まります。支給額算定基準額は、市町村民税の課税標準額に6%をかけ、調整控除額と調整額を引いた額です(100円未満は切り捨て)。

  • 第1区分:合計が100円未満(市町村民税の所得割が非課税)
  • 第2区分:100円以上25,600円未満
  • 第3区分:25,600円以上51,300円未満
  • 第4区分:51,300円以上154,500円未満(多子世帯か、私立の理工農系の学科に限る)

政令指定都市に市民税を納めている人は、調整控除額と調整額に4分の3をかけて計算します。課税標準額は課税証明書に必ず書かれているとは限らず、機構の案内ではマイナポータルで調べられるとしています。

ふるさと納税や住宅ローン控除は、区分の計算に入らない

ふるさと納税の寄附金控除や住宅ローン控除などの税額控除は、支給額算定基準額に影響しません。これらで所得割が0円になっていても、基準額は0円にならない場合があります。

住民税の通知書のどの欄に課税標準額や税額控除が出るかは、住民税の通知書の見方で確かめられます。通知書の課税標準の区画にある額が、計算のもとになります。

年収の目安は、家族の数と働き方で変わる

機構は、2027年度に進学する人の予約採用で、給与で働く世帯の年収の目安を出しています。本人・給与で働く親・収入の無い親・中学生の4人世帯では、第1区分は271万円、第2区分は303万円、第3区分は378万円、第4区分は635万円までです。

本人と給与で働く親の2人世帯では、それぞれ207万円・298万円・373万円・630万円です。どちらも目安で、障害のある人がいるかや保険料の払い方で、上回っても対象になる場合や、下回っても対象にならない場合があります。

令和8年度の在学採用(二次)の目安は、高校生のきょうだいがいる4人世帯で、第1区分295万円から第4区分698万円までと出ています。本人と給与で働く母の2人世帯では、第1区分229万円から第4区分649万円までです。

家族の組み合わせで目安が変わるので、機構の「進学資金シミュレーター」で自分の世帯を当てはめます。年収はあくまで目安で、判定は住民税の情報で行われます。

親の一方と死別した場合や、離婚などで親の一方と別の生計になっている場合は、生計維持者が1人になります。離婚しただけでは1人にならない場合もあるので、機構の「生計維持者に係るQ&A」で確かめます。

第4区分は、多子世帯か私立の理工農系だけ

第4区分の線に当たっても、多子世帯に属していないと支援は受けられません。ただし、私立の理工農系の学科に在籍する人は、給付奨学金は0円で、授業料の文系との差額に着目した額の減免を受けられます。

多子世帯の第4区分は、給付奨学金と減免の両方を受けられます。給付の月額は、第1区分の4分の1です。

資産は、本人と生計維持者で5,000万円未満

資産の基準は、申込日の時点で本人と生計維持者の資産を足した額が5,000万円未満であることです。現金と預貯金、株式や投資信託(時価)、退職金、満期や解約で現金にした保険が入ります。

土地や建物、解約前の学資保険や貯蓄型の生命保険は入りません。住宅ローンなどの借金と差し引くことはできません。

多子世帯は、所得に関係なく授業料と入学金が減免される

令和7年度から、扶養する子どもが3人以上の多子世帯の学生は、所得制限なく授業料と入学金の減免を受けられます。上限は第1区分と同じで、私立大学なら授業料年70万円・入学金26万円(万円未満は四捨五入)です。

数えるのは、父母などの生計維持者が住民税の扶養親族にしている子どもです。申し込む学生本人も、その中に入っている必要があります。収入が第4区分を超える世帯や、資産が5,000万円以上3億円未満の世帯は、減免だけを受け、給付奨学金は0円になります。

令和8年度の住民税を使う判定からは、年収123万円を超え160万円以下の学生世代(19〜22歳と18歳の早生まれ)のきょうだいも子どもに数えます。本人以外のきょうだいを数えるには、別に書類を出す必要があります。

学ぶ意欲と成績の基準

高校で申し込む予約採用では、高校1年から申込みまでの全科目の評定平均が5段階で3.5以上か、進学先で学ぶ意欲があることを面談やレポートで確かめられれば対象になります。評定平均が3.5に届かなくても、意欲の確認で申し込めます。

大学などに入ってから申し込む在学採用では、1年生は高校の評定平均3.5以上か入試の成績が上位2分の1、または学修計画書で意欲が確かめられることが基準です。2年生以上は、GPAが学部の上位2分の1か、標準の単位数を取っていて意欲があることです。

卒業から2年以内に申し込む

予約採用に申し込めるのは、2027年3月に高校を初めて卒業する予定の人と、初めて卒業した年度の末日から申込みまで2年以内の人です。過去に給付奨学金を受けたことがある人は、もう一度は申し込めません。

高等学校卒業程度認定試験に合格した人には、受験資格を得た年度から5年以内などの別の要件があります。在学している高校がある人は、その高校を通じて申し込みます。

外国籍の人は、永住者や日本人の配偶者などの在留資格がある人などに限られます。申し込むときは、住民票の写しや在留カードの写しを出します。

申し込みの時期と流れ

申し込みには、高校3年で申し込む予約採用、進学してから申し込む在学採用、家計が急に変わったときの家計急変採用の3つがあります。どれも、在学している学校を通じて申し込みます。学費の納付期限に間に合わないときの相談の順番は学費が払えないときにまとめています。

予約採用:高校3年の4月下旬から

文部科学省のリーフレットでは、2027年4月から支援を受ける人の予定は次のとおりです。申込みの期間は高校ごとに違います。

  • 2026年4月〜:高校から書類を受け取り、インターネット(スカラネット)で申し込み、本人と生計維持者のマイナンバーを出す。「奨学金確認書兼地方税同意書」を機構に郵送する
  • 10月頃〜:機構から判定の結果が高校を通じて届く。採用候補者には「採用候補者決定通知」が出る
  • 2027年4月:入学した学校で「進学届」を出す。授業料と入学金の減免は、進学先の学校に別に申請する

機構の案内では、進学届を出した後、4月から6月のいずれかの月に最初の給付奨学金が振り込まれます。学校や年度によって時期が違うことがあります。給付は入学してから始まるので、入学前に払うお金には充てられません。

減免は、進学先の学校に別に申し込む

給付奨学金と授業料等の減免は、別々の仕組みなので、それぞれ申し込みます。入学金の減免は、入学から3か月以内に申請したものだけが対象です。

入学前に入学金を払った場合は、減免が決まった後に、減免にあたる額が学校から返されます。払う期限を待ってもらえるかは、進学先の学校に相談します。

在学採用:春と秋の年2回

大学などに入った後は、春と秋の年2回、在学している学校の窓口で申し込めます。機構の案内では、春に申し込んで採用された人には、6月か7月に4月分からまとめて振り込まれます。

高校の申込期限に間に合わなかった人や、予約採用で採用されなかった人も、在学採用で申し込めます。前の申し込みより収入が減ったり、扶養控除が増えたりして、対象になることがあります。

2026年度の入学者で、進学の前1年以内に本人が仕事を辞めた人には、世帯の年収が減ることを見込む特例があります。使えるかどうかと申請の方法は、在学している学校に問い合わせます。

家計急変採用:いつでも申し込める

生計維持者の死亡・事故・病気など、予想できない理由で家計が急に変わったときは、年間を通じて申し込めます。急変した生計維持者は、出した収入の証明書から見込んだ1年の所得で判定されます。

家計急変で採用された後は、3か月ごとに収入を確かめて区分を見直します。見直しで振込みが止まったり、額が変わったりすることがあります。

採用された後に続く手続き

給付奨学金は原則毎月11日に振り込まれ、毎年4月の在籍報告、10月の区分の見直し、学年末の成績の確認があります。在籍報告をしないと、支給が止まり、支給される月数が減ることがあります。

10月の見直しでは、在籍報告で出した生計維持者と本人の住民税の情報と資産をもとに、10月からの1年間の区分が決まります。2026年10月の見直しには、2025年1月から12月の所得にもとづく2026年度の住民税が使われます。

成績が足りないと、警告・停止・廃止がある

修得した単位数が標準の7割以下、GPAが下位4分の1、出席率が8割以下などに当たると「警告」です。警告でも支給は続きますが、続けて警告になると「廃止」(打ち切り)になります。

卒業の延期が決まった、単位数が標準の6割以下、出席率が6割以下などに当たると廃止です。成績がとても悪く、やむを得ない理由がない場合は、支給済みの給付奨学金を返すよう求められます。

病気や災害など、やむを得ない理由で成績が下がった場合は、廃止や警告にならないことがあります。理由があるときは、診断書などを用意して、早めに学校の奨学金の窓口に相談します。

退学や3か月以上の停学では、返すことになる

懲戒処分による退学・除籍・無期停学・3か月以上の停学では、認定が取り消されます。処分を受けた学年の初めにさかのぼって、支給済みの給付奨学金を返すよう求められます。

第一種奨学金と併せると、第一種の月額が減る

給付奨学金と利子の付かない第一種奨学金を併せて使うと、第一種の貸与月額が調整されます。リーフレットでは、振込額が0円になる場合もあると書かれています。

利子の付く第二種奨学金には、この調整はありません。足りない分を借りるときは、調整後の月額で計算します。

家計簿での書き方

給付奨学金は返さなくてよい収入、減免は払わなくてよくなった学費として分けて書きます。紙でも表計算でも、同じ手順で出せます。

ステップ14年間の学費と生活費を書き出す20分

1年目から4年目まで、学校に払うお金(入学金・授業料・施設設備費など)と、暮らしのお金(家賃・食費など)を年ごとに並べます。学費の目安と払う月は、大学の学費の平均で確かめられます。

ステップ2減免の後の学費を出す10分

区分に合わせて、授業料と入学金から減免の額を引きます。施設設備費と実習費は減免されないので、そのまま残します。

ステップ3給付の月額を、毎月の収入の行に書く5分

給付奨学金は、本人の口座に入る毎月の収入として、別の行に書きます。貸与の奨学金を借りるなら、返すお金なので、給付とは行を分けます。

予約採用の最初の振込みは、進学届を出した時期によって4月から6月のどれかの月になります。入る月を決めつけず、振り込まれたら書き直します。学生本人がつける家計簿の行の分け方は、大学生の生活費で扱っています。

ステップ4入学前に払うお金を、別に用意する10分

入学金と前期の授業料は、給付が始まる前と減免が決まる前に払うことがあります。入学前の月に、払う額と払う日を書いておきます。

足りないときは、保護者が借りる国の教育ローンや、学校の支払い猶予を確かめます。減免で返ってくる額は、返ってきた月に収入として書きます。

ステップ510月の見直しのたびに書き直す5分

毎年10月に区分が変わると、10月分からの月額が変わります。機構から見直しの結果が出たら、10月からの月額と減免の額を書き直します。

迷いやすい場面

住民税は非課税なのに、第1区分にならない

ふるさと納税や住宅ローン控除で所得割が0円になっている場合は、支給額算定基準額が0円にならないことがあります。区分は、税額控除を引く前の額で決まります。

課税標準額に6%をかけ、調整控除額と調整額を引いた額で、自分の世帯がどこに当たるかを確かめます。迷うときは、機構の進学資金シミュレーターに当てはめます。

アルバイトの収入が増えた

区分は、生計維持者だけでなく学生本人の支給額算定基準額も足して決まります。本人の住民税がかかるほど働くと、翌年10月の見直しで、支援の少ない区分に変わることがあります。

働く月は、家計簿に給与の行を作って1年の合計を見ておきます。住民税がかかる年収の線は、住民税はいくら?で確かめられます。

きょうだいが就職して、多子世帯でなくなる

多子世帯は、生計維持者が扶養している子どもが3人以上いる間だけです。上の子が就職して扶養から外れ、3人に届かなくなると、所得制限なしの減免は終わります。

所得が第1〜第3区分に当たる世帯なら、その区分の支援に変わります。区分の見直しは毎年10月なので、きょうだいが就職する年は、次の見直しで学費が増える見込みを家計簿の年間の表に入れておきます。

高校での申し込みに間に合わなかった

予約採用に申し込めなかった人も、進学先の大学などで在学採用に申し込めます。文部科学省は、1年生の4月分から支援を受けるには、進学時の決められた期限内に手続きをする必要があるとしています。

入学金の減免は入学から3か月以内の申請だけが対象なので、春の申し込みに間に合わせます。秋に申し込むと、入学金は減免されません。

大学院に進む

修学支援新制度の対象は、大学・短大・高専(4・5年)・専門学校です。大学院は対象になっていません。

大学院では、日本学生支援機構の貸与型奨学金や、大学・財団の奨学金を探します。学部の間に受けた給付奨学金は、卒業すれば返す必要はありません。

よくある質問

Q給付型奨学金はいくらもらえますか

日本学生支援機構の給付奨学金は、第1区分の大学生で、国公立の自宅通学が月29,200円、私立の自宅外通学が月75,800円です。第2区分はその3分の2、第3区分は3分の1、多子世帯の第4区分は4分の1です。

これとは別に、授業料と入学金が減免されます。第1区分の私立大学なら、上限は授業料年700,000円・入学金260,000円です。

Q年収いくらまでなら対象になりますか

機構の目安では、本人・給与で働く親・収入の無い親・中学生の4人世帯で、第1区分は年収271万円、第3区分は378万円、第4区分は635万円までです。これは2027年度に進学する人の予約採用の目安です。

区分は年収ではなく、住民税の課税標準額から計算する支給額算定基準額で決まります。家族の数や控除で変わるので、進学資金シミュレーターで確かめます。

Q成績が悪いと申し込めませんか

予約採用では、評定平均が3.5以上でなくても、学ぶ意欲を面談やレポートで確かめられれば申し込めます。採用された後は、学年末ごとに単位数とGPAなどが確かめられます。

Q給付型奨学金は返さなくてよいのですか

返す必要はありません。ただし、懲戒処分で退学や3か月以上の停学になった場合や、成績がとても悪く廃止になった場合は、支給済みの分を返すよう求められることがあります。

Q貸与型の奨学金と一緒に使えますか

使えます。第一種奨学金と併せて使うと第一種の月額が減り、0円になることもあります。第二種奨学金は調整されません。

Q子どもが3人いれば、年収に関係なく無料になりますか

扶養する子どもが3人以上の多子世帯は、所得制限なく授業料と入学金が上限まで減免されます。私立大学なら授業料年70万円・入学金26万円までです。

給付奨学金の月額は所得の区分で決まり、収入が第4区分を超える世帯は0円です。上限を超える授業料と、施設設備費などは払います。

まとめ

  • 国の給付型奨学金は、日本学生支援機構の給付奨学金と、大学などの授業料・入学金の減免を組み合わせた修学支援新制度
  • 令和8年度の月額は、第1区分の大学生で国公立の自宅通学29,200円から私立の自宅外通学75,800円まで。第2区分は3分の2、第3区分は3分の1
  • 減免の上限は、私立大学で授業料年700,000円・入学金260,000円。施設設備費と実習費は対象外
  • 区分は年収ではなく支給額算定基準額で決まり、4人世帯の目安は第1区分271万円・第4区分635万円まで。資産は5,000万円未満
  • 多子世帯は所得制限なく授業料と入学金が減免される
  • 予約採用は高校3年の4月下旬から、在学採用は春と秋。入学金の減免は入学から3か月以内の申請だけ
  • 採用後も、10月の区分の見直しと学年末の成績の確認がある

区分と月額が分かり、減免の後に払う学費を出せました。入学前に払う入学金は、別に用意しておきます。

この記事で参照した公的情報

  1. 給付奨学金(返済不要)・高等教育の修学支援新制度(給付型奨学金の支給は日本学生支援機構、授業料・入学金の免除・減額は確認大学等が行う・2026年度の申込みのリーフレット)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/index.html
  2. 給付奨学金の支給額(大学・短期大学・専修学校(専門課程)と高等専門学校(第4学年以上)の第1〜第4区分の月額・生活保護世帯と児童養護施設等から通学する人の月額・通信教育課程の年額・第一種奨学金と併せて使う場合の調整)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kingaku.html
  3. 進学前(予約採用)の給付奨学金の家計基準(2027年度進学予定者・支給額算定基準額の計算式と区分の線・収入・所得の上限額の目安・資産基準5,000万円未満)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kakei/yoyaku.html
  4. 進学後(在学採用)の給付奨学金の家計基準(令和8年度在学採用(二次)からの収入・所得の上限額の目安・資産基準)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kakei/zaigaku.html
  5. 令和6年度からの第4区分(多子世帯に属する場合・私立学校の理工農系の学科等に在籍している場合・どちらにも当たらない場合は支援なし)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kakei/daiyonkubun.html
  6. 令和7年度からの多子世帯支援(「子ども」の数え方・特定親族の学生世代の加算・授業料等減免の上限・資産5,000万円以上3億円未満は給付0円)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kakei/r7tashikakudai/index.html
  7. 進学前(予約採用)・進学後(在学採用)の給付奨学金の学力基準
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/gakuryoku/yoyaku.html
  8. 進学前(予約採用)の給付奨学金の申込資格(高等学校等を初めて卒業した年度の末日から2年以内・外国籍の人の在留資格)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/shikaku/yoyaku.html
  9. 自宅外通学の取扱いについて(自宅外通学の定義と要件・採用時は自宅通学の扱い・書類の審査後に遡って自宅外月額)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/zitakugai.html
  10. 被災・家計急変時の給付奨学金(年間を通じて随時申し込める・採用後は3か月ごとに収入を確認)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kakei_kyuhen/index.html
  11. 給付奨学金 支給中の全体の流れ(振込日は原則毎月11日・4月の在籍報告・10月の支援区分の見直し・学年末の適格認定)・採用通知・振込開始(予約採用は進学届の提出後4月から6月のいずれかの月に初回)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/saiyochu/kyufu/flow.html
  12. 適格認定(学業等)(廃止・停止・警告の基準・懲戒処分による返還)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/saiyochu/kyufu/tekikaku_gakuryoku.html
  13. 2026年10月の支援区分見直し(2026年度適格認定(家計)・特定親族等の取扱い)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/saiyochu/kyufu/tekikaku_kakei/shienkubun.html
  14. 奨学金事業に関するデータ集(令和8年1月)(令和6年度は35万人に1,500億円の給付奨学金・高等教育機関の学生358万人のうち給付は10.5%)
    窓口
    日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/oyakudachi/shogakukin_data/__icsFiles/afieldfile/2026/01/09/01_datashu_1.pdf
  15. 高等教育の修学支援新制度(令和7年度からの多子世帯の授業料・入学金の減免・リーフレット(令和8年度版))
    窓口
    文部科学省
    確認日
    確認先
    https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/index.htm
  16. 高等教育の修学支援新制度について(2027年度に進学を予定している方向けリーフレット・年収の目安と主なスケジュール)
    窓口
    文部科学省
    確認日
    確認先
    https://www.mext.go.jp/content/20260206-mxt_gakushi01-100001062-1-1koukou.pdf
  17. (資料1)授業料等減免額(上限)・給付型奨学金の支給額(昼間制・夜間制・通信課程)
    窓口
    文部科学省
    確認日
    確認先
    https://www.mext.go.jp/content/20250425-mxt_gakushi01_100001055_03.pdf
  18. 申請手続きガイド・Q&A(予約採用と在学採用・入学金の減免は入学から3か月以内の申請・減免は授業料と入学金だけ・入学金は実際に進学した1校だけ・不採用でも在学採用で申し込める)
    窓口
    文部科学省
    確認日
    確認先
    https://www.mext.go.jp/kyufu/guide/index.html
  19. 独立行政法人日本学生支援機構法施行令 第8条の2(学資支給金の額)・大学等における修学の支援に関する法律施行令 第2条(授業料等減免の額)(どちらも2026年10月1日施行の版・未施行の改正なし)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/416CO0000000002

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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