猫を飼う費用はいくら?|1か月約1万円・一生で約180万円(2025年の調査)と、迎える年に払うお金

猫を飼う費用は、業界団体の調査で、1か月・1年・一生の3つの目安を出せます。ペットフード協会の令和7年(2025年)の調査では、猫を1頭飼っている人の支出は1か月平均9,998円で、一生分は1,796,075円でした。
この額は、病院にかかった回数や、迎えたときにお金を払ったかどうかで大きく変わります。ここでは、毎月の額と年齢による違い、迎える年だけにかかるお金、犬と違うところ、家計で備える手順を順に見ていきます。
猫を迎えたいのですが、毎月いくら用意すればよいのか分かりません。年を取ってからの病院代がどれくらいになるのかも心配です。
猫を飼う費用は、1か月約1万円(2025年の調査)
この調査は、ペットフード協会が毎年、20〜79歳の人にインターネットで行っています。2025年分は10月10日〜14日に聞いたもので、1か月の額は、医療・サービス・商品のどれかにお金を使った人の平均です。
猫を1頭だけ飼っている人の支出は、1か月平均9,998円、1年で119,972円でした。2頭以上飼っている人は1か月14,741円で、頭数が増えると額も上がります。
同じ調査の1頭飼いの1か月の額は、2021年が8,460円、2025年が9,998円でした。間には2022年の7,286円のように下がった年もあります。フードや病院の値段は年によって動くので、何年の調査の額かを確かめてから使います。
年齢によって、1か月の額は変わる
1頭だけ飼っている人の1か月の額を、猫の年齢で分けると次のとおりです。0歳は回答が23人と少なく、協会も参考の値として扱っています。
- 0歳(幼年期):1か月8,265円、1年99,183円
- 1〜6歳(成年期):1か月10,640円、1年127,680円
- 7歳以上(高齢期):1か月9,659円、1年115,903円
- 16歳以上:1か月12,032円、1年144,380円
7歳以上をまとめると額は下がりますが、16歳以上では1〜6歳を上回ります。次の項目ごとの額を見ると、16歳以上で大きく増えているのは医療費です。
何にいくら使っているか
同じ調査で、項目ごとに、その項目にお金を使った人だけの1年の額を見ると、次のとおりでした。
- 獣医にかかる医療費:50,658円
- 主食のキャットフード:40,156円
- 猫の保険:28,527円
- 猫砂などの雑貨:19,847円
- おやつ用のキャットフード:19,740円
- おもちゃ・衣類:12,195円
それぞれ使った人だけの平均なので、足しても1頭の1年の額にはなりません。たとえば保険の額は、保険に入っている人だけの平均です。

医療費は、年齢で差が大きい項目です。1〜6歳の34,227円に対して、16歳以上は114,857円と3倍を超えました。16歳以上は回答が35人なので幅をもって見ますが、一生分を考えるときは、後半の年の病院代を厚めに見積もります。
一生でかかる額は、約180万円
ペットフード協会は、年齢ごとの平均の支出を、平均寿命の年まで足し上げて「生涯必要経費」を出しています。2025年の猫全体の額は1,796,075円で、平均寿命は16.00歳でした。
同じ方法で出した額は、2023年が1,498,728円、2024年が1,606,097円です。2年で約30万円上がっており、調べた年の支出と平均寿命で計算し直すので、毎年の調査で額が動きます。
外に出ることがある猫と、外に出ない猫に分けた額も出ています。2025年は、外に出る猫が平均寿命15.12歳で1,859,254円、外に出ない猫が16.23歳で1,829,829円でした。

保険の契約者の調査では、1年約20万円
アニコム損害保険が自社のペット保険の契約者に聞いた調査では、2025年1月〜12月に猫1頭へ使った額は195,427円でした。前の年の109.5%で、治療費は47,130円でした。
ペットフード協会の1年の額(119,972円)より大きいのは、聞いた相手と数えた項目が違うためです。保険に入っている飼い主の額で、保険料なども含むので、2つの額をそのまま比べることはできません。
迎えるときに、一度だけかかるお金
迎えた年には、毎月の支出に加えて、その年だけ払うお金が出ます。猫の代金、用品、ワクチンや手術、マイクロチップの手続きです。
猫は、お金を払わずに迎えた人が6割を超える
ペットフード協会の調査(2025年)では、猫を飼っている人のうち、お金を払わずに迎えた人が64.9%でした。お金を払った人の平均の代金は13.5万円です。
1年以内に飼い始めた人に限ると、お金を払わずに迎えた人は42.5%で、払った人の平均は17.5万円でした。この区分は回答が40人と少ないので、目安の1つとして見ます。
保護猫を迎えるとき
自治体の動物愛護センターや保護団体から、保護された猫を譲り受ける方法もあります。猫の代金はかからなくても、譲渡のときに、ワクチンなどの医療費や手数料を払うことがあります。
譲渡の条件として、家族全員が同意していること、最期まで飼えること、住まいで飼えることなどを求められることがあります。条件と費用は、譲渡元ごとに違うので、それぞれの案内で確かめます。
用品をそろえる
迎える前には、トイレと猫砂、食器、爪とぎ、キャリーバッグ、寝床などをそろえます。子猫の安全や、災害のときの避難に備えて、ケージを用意することもあります。
値段は、大きさや素材で幅があります。猫砂やフードのように使い続ける物は、迎えた月だけでなく、毎月の額にも入れておきます。
ワクチンと不妊・去勢の手術
日本獣医師会の調査(令和3年)では、動物病院の料金の中央値は、猫の混合ワクチンが1回4,000円(猫白血病ウイルスのワクチンを含むものは6,250円)でした。健康診断(1日ドック)の中央値は16,250円でした。年齢ごとに受ける検査と合計の例は、猫の健康診断の費用にあります。
不妊・去勢の手術は、麻酔料を除いた料金の中央値が、去勢で12,500円、避妊(卵巣子宮切除)で22,500円でした。ワクチンの種類や回数、手術を受けるかどうかは、かかりつけの動物病院と相談して決めます。
手術の額は、麻酔や術前の検査、入院を足すと手術料より大きくなります。足した額の例と助成の申し込み方は、猫の避妊手術の費用はいくら?にあります。
ワクチンは、猫白血病を含むかと、受ける間隔で1年の額が変わります。種類ごとの1回の額と、子猫の最初の年の額は、猫のワクチンの費用にあります。
犬と違い、登録と狂犬病の予防注射の義務は無い
犬の飼い主には、狂犬病予防法で、市区町村への登録と毎年の予防注射が決められています。猫は、この法律の一部の規定だけが当てはまり、登録と予防注射の規定は当てはまりません。
そのため猫には、犬の登録手数料や注射済票の手数料にあたる、毎年決まった公的な支払いがありません。犬を飼うときの登録や注射の費用は、犬を飼う費用の記事にまとめています。
マイクロチップの登録と手数料
動物愛護管理法では、猫を売る側(ペットショップやブリーダーなどの販売業者)に、マイクロチップを付けて登録する義務があります。登録された猫を譲り受けた人は、取得した日から30日を経過する日までに、自分の名前で変更登録を受けます。
マイクロチップの変更登録にかかる手数料は施行令で決まっていて、オンラインなら400円、紙の書面なら1,400円です。販売業者以外の飼い主は、マイクロチップを付けるよう努めることになっており、付けるかどうかは動物病院で相談します。
毎年かかるお金と、ときどきかかるお金
毎月のフードや猫砂のほかに、年に一度払うお金と、病気やけがのときにだけ出るお金があります。家計では、この2つを毎月の分と分けて考えます。
病院代は、全額が家計から出る
人の医療と違い、猫の診察や治療の代金を一部だけ払えばよくなる公的な保険はありません。料金はそれぞれの動物病院が決めており、日本獣医師会の調査では、初診料の中央値が1,500円、再診料が750円でした。
民間のペット保険に入ると、治療費のうち契約で決めた割合が保険金で戻ります。何が補償されるかと保険料は商品で違うため、1年分の保険料と、自分で毎月積み立てられる額を比べてから決めます。年齢ごとの診療費と、保険で戻る額から考えるときは、ペット保険は必要?で確かめられます。
光熱費やペットホテル
猫は暑さや寒さに弱く、留守の間も冷暖房を使うと、その分の電気代が増えます。旅行や帰省で家を空けるときは、ペットホテルやシッターに頼む費用もかかります。火葬や納骨にかかるお金はペットの火葬の費用にまとめています。預け先ごとの料金は、ペットホテルの料金で確かめられます。
賃貸の住まいでは、ペットを飼える物件か、退去のときに傷や臭いの費用を誰が払うかを、契約書で確かめます。退去のときの考え方は、退去費用の記事にまとめています。
室内で飼うか、外にも出すか
環境省の基準では、猫の飼い主は、病気の感染や事故を防ぐために、屋内で飼うよう努めることになっています。屋内だけで飼わない場合は、去勢や不妊の手術などで、繁殖を防ぐ措置をとることになっています。
ペットフード協会の調査(2025年)の平均寿命は、外に出ない猫が16.23歳、外に出ることがある猫が15.12歳でした。室内だけで飼うなら、そのぶん長い年数の費用を見込んでおきます。
費用を抑えるときに見るところ
費用を減らしたいときは、1か月の合計より、フード・猫砂・おもちゃなどの項目を1つずつ見直します。フードや猫砂は、大袋で買ったり定期の配送を使ったりすると、1つあたりの値段が下がることがあります。
おもちゃや爪とぎは、段ボールなどで手作りする方法もあります。小さな部品を飲み込んだり、角でけがをしたりしないよう、作り方には気をつけます。
市区町村によっては、猫の不妊・去勢の手術の費用を助成していることがあります。有無と条件は自治体ごとに違うので、住んでいる市区町村の案内で確かめます。
健康診断やワクチンは、病気を防いだり早く見つけたりするための支出です。減らす前に、受ける間隔を動物病院と相談します。
家計で備える手順
環境省の基準では、飼い主は、猫がその命を終えるまで適切に飼うよう努めることになっています。家計簿で、調査の平均を自分の家の予定に直しておくと、払い続けられるかを先に確かめられます。
手順は3つで、紙のノートでも表計算でも書けます。調べた額は、あとで実際の支払いと比べられるように残しておきます。
ステップ1迎える年の一度だけのお金を書く10分
猫の代金か譲渡の費用、用品、ワクチン、手術、マイクロチップの手続きを、払う月ごとに書きます。金額は、譲渡元や動物病院で確かめた額にします。
ステップ2毎月の額を決める5分
フード・おやつ・猫砂など、毎月出ていく額を決めます。調査の1か月平均9,998円には医療費なども入っているので、自分の家の額を書いたら、平均と並べて差を見ます。
ステップ3病院代の予備を、年齢に合わせて見直す5分
毎月の分とは別に、病院代の「予備」の行を作ります。16歳以上の医療費は1〜6歳の3倍を超えているので、7歳を過ぎたら予備の額を年に1回見直します。積み立て方の例は、通院などの急な出費の置き方に書いています。
よくある質問
Q猫を飼うと、月にいくらかかりますか
ペットフード協会の調査(2025年)では、猫を1頭だけ飼っている人の1か月の平均は9,998円でした。2頭以上飼っている人は14,741円です。
Q一人暮らしでも、猫を飼えますか
費用の面では、毎月の額と、病院代の予備を払い続けられるかで考えます。留守の間の冷暖房の電気代や、家を空けるときの預け先の費用も、先に見込んでおきます。
Q保護猫を迎えれば、費用は安くなりますか
代金の代わりに、譲渡の費用として医療費や手数料を払う形になることがあります。迎えた後のフード・猫砂・病院代は、ペットショップから迎えた猫と変わりません。
Q年を取った猫は、費用が増えますか
同じ調査で、獣医にかかる医療費は、1〜6歳の34,227円に対して16歳以上は114,857円でした。1か月の額も、16歳以上は12,032円と、1〜6歳の10,640円を上回っています。
Q猫にも、毎年の登録や注射の費用がかかりますか
狂犬病予防法の登録と予防注射の決まりは犬が対象で、猫にはありません。混合ワクチンは法律の義務ではなく、受けるかどうかや間隔は動物病院と相談します。
Q猫もペット保険に入るべきですか
入るかどうかは、この記事では勧めません。1年分の保険料、自分で予備に積み立てられる額、年齢ごとの医療費の平均の3つを並べると、比べて決めやすくなります。
まとめ
- 猫1頭の1か月の平均は9,998円、1年で119,972円(ペットフード協会 令和7年調査)
- 一生分は1,796,075円(生涯必要経費・平均寿命16.00歳)。2023年から2年で約30万円上がった
- 獣医にかかる医療費は、16歳以上で114,857円と、1〜6歳の3倍を超える
- 猫はお金を払わずに迎えた人が64.9%。払った人の平均は13.5万円
- 猫には犬のような登録と狂犬病の予防注射の義務は無い。販売業者から迎えたら、30日を経過する日までにマイクロチップの変更登録をする
- 毎月の分と、年齢に合わせて厚くする病院代の予備を分けて、家計簿で取り分ける
毎月の額と病院代の予備を分けて書けば、迎える前に、払い続けられるかを確かめられます。年を取ってからの病院代も、予定に入れておけます。
この記事で参照した公的情報
- 令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査(飼育者調査=インターネット調査・全国の20〜79歳・2025年10月10日〜14日)猫 飼育・給餌実態と支出=1か月あたり支出総額(猫1頭飼育者2025年9,998円・2021年8,460円・複数頭飼育者14,741円)・生涯必要経費(2025年=平均寿命16.00歳・1,796,075円、外に出る15.12歳・1,859,254円、外に出ない16.23歳・1,829,829円、2024年15.92歳・1,606,097円、2023年15.79歳・1,498,728円)・年齢別必要経費(1頭飼育者・1か月平均9,998円・年間平均119,972円、0歳8,265円、1〜6歳10,640円、7歳以上9,659円、16歳以上12,032円)・年齢別支出内訳(獣医にかかる医療費50,658円・1〜6歳34,227円・16歳以上114,857円ほか)
- 窓口
- 一般社団法人ペットフード協会(民間の調査)
- 確認日
- 確認先
- https://petfood.or.jp/pdf/data/2025/7.pdf
- 令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査 生体価格とペット飼育阻害要因詳細(猫の生体入手価格=2025年の平均13.5万円・有償で入手した人で算出・無償入手64.9%、1年以内飼育開始者17.5万円・無償入手42.5%)
- 窓口
- 一般社団法人ペットフード協会(民間の調査)
- 確認日
- 確認先
- https://petfood.or.jp/pdf/data/2025/14.pdf
- 2025最新版 ペットにかける年間支出調査(ペット保険の契約者・2025年1月1日〜12月31日の1年間にペット1頭へ支出した費用・インターネット調査・有効回答5,494件。猫195,427円・前年比109.5%・治療費47,130円)
- 窓口
- アニコム損害保険株式会社(民間の調査・2026年3月11日公表)
- 確認日
- 確認先
- https://www.anicom-sompo.co.jp/news-release/2025/20260311/
- 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査(令和3年8月2日〜10月25日・小動物診療施設の回答1,096件・令和5年9月公表)の中央値=初診料1,500円・再診料750円・健康診断料(1日ドック)16,250円・猫混合ワクチン(FeLVを含まないもの)4,000円・(FeLVを含むもの)6,250円・猫去勢12,500円・猫避妊(卵巣子宮切除)22,500円(不妊手術は麻酔料を除く)
- 窓口
- 公益社団法人日本獣医師会
- 確認日
- 確認先
- https://jvma-vet.jp/clinic/ryokin_pdf/r5.pdf
- 狂犬病予防法 第2条(適用範囲=犬。猫は第7条から第9条まで・第11条・第12条・第14条などに限って適用=第4条の登録・第5条の予防注射は犬だけ)(2016年4月1日施行の版・e-Gov の版一覧で未施行の改正なし)
- 窓口
- e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000247
- 動物の愛護及び管理に関する法律 第39条の2(犬猫等販売業者のマイクロチップの装着・それ以外の所有者は装着に努める)・第39条の6(取得した日から30日を経過する日までに変更登録)(2026年6月5日施行の版と2027年1月4日施行の未施行の版で同じ文)
- 窓口
- e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/348AC1000000105
- 動物の愛護及び管理に関する法律施行令 第5条(犬及び猫の登録等の手数料=登録・変更登録は1,400円、電子情報処理組織を使う場合は400円)(2024年4月1日施行の版・未施行の改正なし)
- 窓口
- e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/350CO0000000107
- 犬と猫のマイクロチップ情報登録(販売される犬や猫へのマイクロチップの装着・登録が義務・購入や譲り受け・住所の変更・死亡のときの手続)
- 窓口
- 環境省
- 確認日
- 確認先
- https://reg.mc.env.go.jp/
- 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(平成14年環境省告示第37号・最終改正令和4年環境省告示第54号)第1の1(終生飼養)・第5(猫の屋内飼養に努める・屋内飼養によらない場合は去勢手術・不妊手術等の繁殖制限の措置を講じる)
