修繕積立金の相場はいくら?|国のガイドラインの㎡あたりの目安と、平均月1万3,054円(令和5年度)の見方

支出の見直し ・ ・ 最終更新

マンションの修繕積立金は、外壁や屋上、エレベーターといった共用部分を直す費用を、住戸の持ち主がそろって毎月積み立てるお金です。額はマンションごとに管理組合が決めるので、相場を見るときは国が示す目安と、実際の平均の両方を使います。

この記事では、国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)の目安と、令和5年度マンション総合調査の平均を原文で確かめます。値上がりのしくみ、払えないときの流れ、家計簿での書き方もまとめます。

管理費と修繕積立金を合わせた額が高いのか安いのか、比べるものが分かりません。買った後にどこまで上がるのかも心配です。

修繕積立金は、共用部分の修繕のために管理組合へ積み立てるお金

国土交通省のガイドラインは、修繕積立金を、将来予想される修繕工事の費用を長期間にわたり計画的に積み立てていくものと説明しています。共用部分の修繕は周期が長く、工事のときに一度に集めると、持ち主の負担が大きくなるためです。

払う先は、持ち主(区分所有者)でつくる管理組合です。部屋を人に貸していても、払うのは住んでいる人ではなく持ち主です。

ガイドラインは、修繕積立金には、持ち主がそれぞれ行う専有部分のリフォームの費用は原則として含まれないとしています。部屋の中の給湯器やキッチンの交換は、自分で別に備えるお金です。

管理費とは、使い道が分かれている

マンション標準管理規約は、持ち主が管理組合に納める「管理費等」を、管理費と修繕積立金の2つに分けています。額は、共用部分の持ち分(専有面積の割合)に応じて決める形です。

管理費は、管理員の人件費、共用設備の保守や運転、清掃、管理会社への委託費など、通常の管理に使います。修繕積立金は、一定年数ごとの計画的な修繕や、事故などで必要になった修繕といった、特別の管理に限って取り崩せるお金です。

標準管理規約は国が示すひな形なので、実際の使い道は自分のマンションの管理規約で確かめます。引き落としが1本にまとまっていても、内訳は管理組合の予算書や請求の明細で分かれています。

管理費の平均は、令和5年度マンション総合調査で月1万1,503円(使用料の充当を含むと1万7,103円)です。戸数・階数ごとの違いは、マンションの管理費の相場にまとめています。

国のガイドラインの目安は、専有面積1㎡あたりの月額

ガイドラインは、修繕積立金の額の目安を、専有面積1㎡あたりの月額で示しています。建物の地上の階数と、建物全体の延床面積(建築延床面積)で、5つの区分に分かれます。

マンションの修繕積立金に関するガイドライン(令和6年6月改定)の目安の図。専有面積1㎡あたりの月額で、20階未満・延床5,000㎡未満は235〜430円(平均335円)、5,000㎡以上1万㎡未満は170〜320円(平均252円)、1万㎡以上2万㎡未満は200〜330円(平均271円)、2万㎡以上は190〜325円(平均255円)、20階以上は240〜410円(平均338円)。機械式駐車場の分は含まない

この額は、実際に作られた長期修繕計画366事例を集め、計画期間全体で必要な修繕工事費を、その期間で積み立てる場合の単価にしたものです。幅は、事例の上下6分の1ずつを除いた、真ん中の3分の2が入る範囲です。

20階以上を分けているのは、外壁などを直すときに特殊な足場が要り、共用部分の割合も高く、工事費が増える傾向があるためです。20階未満では、延床面積が大きいほど工事の単価が下がる傾向があるとして、面積で区分しています。

ガイドラインは、修繕積立金の額がこの幅に収まっていないからといって、直ちに不適切だと判断されるわけではないとしています。幅から外れているときは、長期修繕計画の中身と、額の決め方を確かめる手がかりにします。

自分の部屋の額に直す

目安の単価に自分の部屋の専有面積を掛けると、1か月あたりの額の見当がつきます。延床面積は、販売の資料や管理組合の資料、建物の登記で確かめられます。

例として、地上7階建て・延床6,000㎡のマンションで、専有面積62㎡の部屋なら、平均252円×62㎡で月1万5,624円です。幅で見ると、170円×62㎡の月1万540円から、320円×62㎡の月1万9,840円までになります。

機械式駐車場があるときは、1台あたりの額を足す

ガイドラインの目安は、機械式駐車場の分を除いた額です。機械式駐車場は修繕工事に多額の費用がかかるので、次の1台あたりの月額に台数を掛け、マンションの総専有床面積で割った額を、㎡あたりの単価に足します。

  • 2段(ピット1段)昇降式:6,450円
  • 3段(ピット2段)昇降式:5,840円
  • 3段(ピット1段)昇降横行式:7,210円
  • 4段(ピット2段)昇降横行式:6,235円
  • エレベーター方式・垂直循環方式:4,645円
  • その他:5,235円

ガイドラインの計算の例では、3段(ピット2段)昇降式が30台、総専有床面積4,900㎡のマンションで、5,840円×30台÷4,900㎡で約36円になります。この例では、目安の平均は252円に36円を足した288円、幅は206〜356円です。

駐車場の使用料で機械式駐車場の修繕工事費をまかなう会計にしているマンションは、この加算をしなくてよいとされています。駐車場の使用料は空きが出ると大きく変わるので、使用料から修繕積立金に回す額を、集めている額より多く見込まないよう、ガイドラインは注意を促しています。

長期修繕計画から、自分のマンションの単価を出す

ガイドラインの目安と比べる自分のマンションの単価は、次の式で出します。どの数字も、長期修繕計画に書かれています。

  • A:計画期間の初めにある修繕積立金の残高
  • B:計画期間全体で集める修繕積立金の総額
  • C:計画期間全体で、駐車場などの使用料から繰り入れる額の総額
  • X:マンションの総専有床面積(㎡)
  • Y:長期修繕計画の計画期間(か月)

(A+B+C)をXで割り、さらにYで割った額が、計画期間全体での1㎡あたりの月額です。ガイドラインの例では、地上10階・延床7,000㎡・総専有床面積4,900㎡・計画期間30年のマンションで、約241円となり、目安の幅に収まっています。

実際に払われている額は、平均で月1万3,054円(令和5年度)

国土交通省のマンション総合調査(令和5年度)では、1戸あたりの修繕積立金の平均は月1万3,054円でした。駐車場の使用料などから回している分を含めた総額では、月1万3,378円です。

前の回の平成30年度の調査では、それぞれ1万1,243円と1万2,268円でした。この調査は5年に一度行われ、令和5年度は令和5年10月から令和6年1月に、全国の管理組合1,589の回答を集めています。

回答の分布では、1万円を超えて1万5,000円以下の帯に30.4%が入っています。この帯の割合が、ほかの帯より高くなっています。

調査票は、一般社団法人マンション管理業協会の会員の各社と、公益財団法人マンション管理センターの名簿を通じて管理組合に配られています。自分で管理している管理組合は約10%です。

階数・戸数・完成した年で見た平均

同じ調査のデータ編では、1㎡あたりに直した修繕積立金の平均は全体で約182円です。単棟型のマンションを階数で分けた平均は、次のとおりです。

  • 3階建以下:1㎡あたり約213円、1戸あたり1万3,890円
  • 4〜5階建:約193円、1万3,357円
  • 6〜10階建:約187円、1万3,361円
  • 11〜19階建:約169円、1万2,423円
  • 20階建以上:約177円、1万4,025円

総戸数で分けると、20戸以下は1戸あたり1万5,569円、21〜30戸は1万4,207円で、31〜50戸の1万3,201円より高くなっています。戸数が少ないと、戸数で割れない工事の費用を少ない戸数で分けることになるためです。

完成した年で分けると、令和2年以降に完成したマンションは1戸あたり9,666円、1㎡あたり約124円でした。平成12年から16年に完成したマンションは1戸あたり1万5,102円です。

地域で分けた1戸あたりの平均は、北海道が1万5,921円、東北が1万3,657円、関東が1万3,737円です。北陸・中部は1万1,834円、近畿は1万2,809円、中国・四国は1万2,565円、九州・沖縄は1万2,523円でした。

首都圏の中古マンションの成約データ

公益財団法人 東日本不動産流通機構が2026年5月に公表した集計では、2025年度に成約した首都圏の中古マンションの修繕積立金は、1戸あたり月1万3,910円、1㎡あたり217円でした。管理費は月1万3,895円で、合わせると月2万7,805円です。

築年数で分けた修繕積立金は、築10年以内が月1万474円、築11〜20年が1万5,716円、築21〜30年が1万6,588円、築30年超が1万2,835円でした。売りに出て成約した物件の数字なので、首都圏の中古を買うときの比べる相手として使えます。

ガイドラインの目安より平均が低く見える理由

ガイドラインの目安は、長期修繕計画の計画期間全体を通した平均の単価です。マンション総合調査の額は、調べた時点で集めている今の額です。

最初は低く集めて段階的に上げていくマンションでは、今の額は計画期間全体の平均より低くなります。新しく完成したマンションほど今の額が低いのは、このためです。今の額だけでなく、計画期間全体で見た単価で比べます。

積立の方式で、これからの値上がりの幅が変わる

ガイドラインは、修繕積立金の集め方を2つに分けています。計画期間中ずっと同じ額を集める均等積立方式と、最初の額を抑えて段階的に値上げしていく段階増額積立方式です。

マンション総合調査(令和5年度)では、均等積立方式が40.5%、段階増額積立方式が47.1%でした。平成27年以降に完成したマンションに限ると、段階増額積立方式が81.2%です。

ガイドラインは、将来の負担の増加を前提にする方式は、値上げのときに持ち主の合意がまとまらず、修繕積立金が足りなくなる事例が出ていると書いています。そのうえで、安定して積み立てる観点からは均等積立方式が望ましいとしています。

ガイドラインのイメージでは、築後30年間に1戸あたり522万円の修繕工事費がかかります。均等積立方式なら、30年間ずっと月1万4,500円です。

同じイメージの段階増額積立方式の例では、買うときに修繕積立基金を36万円集めます。初年度の月6,000円から5年ごとに3,000円ずつ上げ、26〜30年目に月2万1,000円になります。

令和6年6月の改定で示された、引上げの幅の考え方

令和6年6月の改定で、段階増額積立方式の引上げの考え方が加わりました。均等積立方式にした場合の月額を基準額として、計画の最初の額は基準額の0.6倍以上、最後の額は1.1倍以内とする考え方です。

例として、基準額が1㎡あたり月250円のマンションなら、最初の額は150円以上、最後の額は275円以内になります。専有面積62㎡の部屋に直すと、最初は月9,300円以上、最後は月1万7,050円以内です。

この考え方は、早めに引上げを終えて均等積立方式に近づけることが目的です。ガイドラインは、工事費の高騰などで長期修繕計画を見直し、今の額を大きく引き上げることまで制限するものではないとしています。

修繕積立基金と一時金

買うときに、修繕積立基金として、まとまった額を一度に払う方式もあります。ガイドラインは、修繕のときに一時金を集めたり、管理組合が金融機関から借りたりすることを前提にした積立方式もあると書いています。

基金や一時金は、毎月の額とは別に出ていくお金です。新築を買うときは、月の額と合わせて基金の額も確かめ、一時金を前提にしていないかを長期修繕計画で見ます。

修繕積立金が上がる理由

ガイドラインは、どの積立方式でも、5年程度ごとに長期修繕計画を見直し、それに基づいて修繕積立金を設定し直すことが必要だとしています。マンションの傷み方や工事費の高騰などで、実際の修繕の周期や費用が変わるためです。

マンション総合調査(令和5年度)では、長期修繕計画を5年ごとを目安に見直している管理組合が63.2%でした。計画に比べて実際の積立額が不足しているマンションは36.6%で、そのうち20%を超えて不足しているのは11.7%です。

ガイドラインは、修繕工事費が変わる要因として、次のようなものを挙げています。

  • 建物の形と規模:階段状の複雑な形や超高層は足場の費用が高くなり、規模が大きいほど工事の単価は下がる
  • 設備と共用施設:エレベーターや機械式駐車場、内廊下の空調、ラウンジなどが多いほど高くなる
  • 立地:海の近くの塩害や寒い地域では、傷み方と直す中身が変わる
  • 労務費:とび工・防水工・塗装工の賃金には地域の差があり、担い手の不足で変わることがある
  • 後から加える工事:耐震改修やバリアフリーの改修、新しい設備の追加

買う前・住んでいる間に確かめるところ

ガイドラインは、新築を買う人に対して、示された修繕積立金が均等積立方式か、将来の値上げを前提にした方式かを確かめるよう求めています。値上げが前提なら、住宅ローンの返済も含めた自分の資金計画で無理がないかを考えておきます。

確かめるものと、見るところは次のとおりです。

  • 長期修繕計画:計画期間、値上げの時期と額、一時金や借入れを前提にしていないか
  • 計画期間全体の単価:(A+B+C)÷X÷Yで出し、ガイドラインの目安の幅と比べる
  • 修繕積立金の残高:今の時点で計画どおりに貯まっているか
  • 滞納:管理費や修繕積立金を払っていない住戸がどのくらいあるか
  • 総会の資料:値上げや工事の話し合いがどう進んでいるか
  • 管理費の額:修繕積立金と合わせた月の額が、家計で続けられるか

標準管理規約では、持ち主や利害関係人が理由を付けた書面で求めれば、長期修繕計画書などを見られる形にしています。中古を買うときは、仲介する不動産会社を通じて管理組合の資料を取り寄せる方法もあります。

修繕積立金を払えないとき

払えない月が出そうなときは、払う日の前に管理会社か管理組合に連絡し、払える時期と方法を相談します。標準管理規約は、払わない人に対して、遅延損害金や督促の費用を加えて請求できる形にしています。

標準管理規約の滞納への対応の流れでは、1か月目に電話と書面でのお知らせ、3か月目に催告書、5か月目に内容証明郵便での督促といった手順の例が示されています。その後は、裁判所の手続きで回収する流れです。

区分所有法は、滞納した管理費や修繕積立金について、管理組合がその部屋(区分所有権)に先取特権を持つと定めています(第7条)。部屋を売っても、買った人に請求できます(第8条)。

長く多額の滞納が続き、ほかの方法では回収できないときは、第59条の競売の請求が認められた裁判例があることも、標準管理規約の解説に書かれています。競売になると、部屋そのものを手放すことになります。

家計が苦しいときは、修繕積立金だけでなく住宅ローンも含めて、早めに相談先を決めます。住宅ローンの返済が難しいときの相談先と手続きは、住宅ローンが払えないときの記事にまとめています。

家計簿では、管理費と分けて値上げの予定まで書く

修繕積立金は、管理費と一緒に毎月引き落とされることがありますが、使い道も値上がりの仕方も違うお金です。管理費・修繕積立金・駐車場の使用料を別の行に分け、値上げの予定を先に書いておくと、上がる年に慌てずに済みます。紙でも表計算でも、次の手順でできます。

ステップ1引き落としを、管理費・修繕積立金・使用料に分ける10分

通帳やカードの明細では、管理組合への支払いが1行にまとまっていることがあります。管理組合の請求の明細か予算書を見て、管理費・修繕積立金・駐車場などの使用料に分けて書きます。

家計簿の項目は「住まい」の下に行を分けます。家賃のように毎月決まって出るお金なので、固定費の一覧に入れておきます。

ステップ2長期修繕計画から値上げの年と額を書き写す15分

長期修繕計画の収支の表から、修繕積立金の単価が変わる年と、その単価を書き写します。単価に自分の専有面積を掛けると、月の額になります。

修繕積立金の値上げの予定を家計簿に書いた例の図。専有面積62㎡の部屋で、1〜5年目は1㎡あたり150円で月9,300円、6〜10年目は200円で月1万2,400円、11年目からは270円で月1万6,740円。6年目からの増え方は月3,100円、年3万7,200円の例

図は、計算の例です。単価と面積は例として置いた数字なので、自分の長期修繕計画と部屋の面積に置き換えてください。

ステップ3上がる年の前から、差額を取り分ける5分

図の例では、6年目から月3,100円、年3万7,200円増えます。値上げの前の年までに、差額の分を毎月の予算に組み込んでおくと、上がった月に別の費目を削らずに済みます。

修繕積立金のほかに、マンションの持ち主には固定資産税や火災保険料もかかります。年に一度の支払いは、固定資産税の平均の記事と火災保険の相場の記事で額の見当をつけ、12で割って毎月取り分けます。

迷いやすい場面

新築の修繕積立金が、中古より安い

新しく完成したマンションは、段階増額積立方式で今の額が低い場合があります。マンション総合調査(令和5年度)でも、令和2年以降に完成したマンションは1戸あたり月9,666円で、全体の平均より低くなっています。

比べるのは、今の月の額ではなく、長期修繕計画で見た計画期間全体の単価です。値上げの時期と額を見て、何年後にいくらになるかまで家計に入れておきます。

修繕積立金が、ガイドラインの目安の幅より高い

ガイドラインは、目安の幅に収まっていないからといって、直ちに不適切ではないとしています。機械式駐車場や共用施設が多い、建物の形が複雑といった理由で、工事費が高くなるマンションもあります。

高い理由は、長期修繕計画の工事の中身と、積み立てる額の根拠で確かめます。疑問があれば、総会で質問できるように、計画のどの数字が高いのかを書き出しておきます。

値上げの案が総会に出ている

修繕積立金の額は、管理組合の総会で決めます。値上げの案が出たら、長期修繕計画のどの工事のために、いつまでにいくら足りないのかが示されているかを見ます。

ガイドラインは、将来の負担の増加を前提にした積立方式では、値上げのときに合意がまとまらず、修繕積立金が不足する事例があるとしています。値上げを先に延ばすと、工事のときの一時金や借入れにつながることもあります。

よくある質問

Q修繕積立金の相場は、1か月いくらですか

マンション総合調査(令和5年度)の平均は、1戸あたり月1万3,054円でした。駐車場の使用料などから回している分を含めると、月1万3,378円です。

国のガイドラインの目安は、専有面積1㎡あたりの月額で、20階未満・延床5,000㎡未満なら平均335円、20階以上なら平均338円などです。自分の部屋の面積を掛けて比べます。

Q70㎡の部屋だと、目安はいくらですか

延床面積が5,000㎡以上1万㎡未満の20階未満のマンションなら、平均252円×70㎡で月1万7,640円です。幅で見ると、170円×70㎡の月1万1,900円から、320円×70㎡の月2万2,400円になります。

機械式駐車場があり、その修繕を使用料でまかなっていないマンションは、駐車場の分を足します。区分は建物の階数と延床面積で変わるので、自分のマンションの区分で計算します。

Q修繕積立金と管理費は、何が違いますか

管理費は、管理員の人件費や清掃、設備の点検など、日々の管理に使うお金です。修繕積立金は、外壁や屋上、給排水管などの計画的な修繕や、事故などで必要になった修繕に使うお金です。

マンション総合調査(令和5年度)では、管理費の平均は駐車場の使用料などからの分を除いて月1万1,503円でした。家計簿では、別の行に分けて書きます。

Q修繕積立金は、これから必ず上がりますか

段階増額積立方式のマンションは、長期修繕計画で値上げの時期と額が決まっています。均等積立方式でも、ガイドラインは長期修繕計画の見直しで増額が必要になる場合があるとしています。

どちらの方式かと、次の値上げの時期は、長期修繕計画と管理組合の総会の資料で確かめます。値上げの予定が書かれていれば、その年から家計簿の額を変えておきます。

Q部屋を貸している場合、修繕積立金は誰が払いますか

修繕積立金を管理組合に払うのは、部屋の持ち主(区分所有者)です。部屋を借りて住んでいる人ではありません。

Q滞納のある中古マンションを買うと、どうなりますか

区分所有法 第8条では、管理組合は前の持ち主が滞納した管理費や修繕積立金を、買った人に請求できます。買う前に、その部屋に滞納が無いかを確かめておきます。

Q家計簿では、どの項目に書けばいいですか

「住まい」の中に、管理費・修繕積立金・駐車場などの使用料の行を分けて作ります。修繕積立金は値上げの予定があるので、長期修繕計画から上がる年と額を書き写しておきます。

まとめ

  • 修繕積立金は、共用部分の修繕のために持ち主が管理組合へ積み立てるお金で、部屋の中のリフォームの費用は原則として含まれない
  • 国のガイドライン(令和6年6月改定)の目安は専有面積1㎡あたりの月額で、20階未満・延床5,000㎡未満は平均335円、20階以上は平均338円など
  • 機械式駐車場がある場合は、1台あたり月4,645〜7,210円に台数を掛け、総専有床面積で割った額を足す
  • マンション総合調査(令和5年度)の平均は1戸あたり月1万3,054円で、新しいマンションほど今の額は低い
  • 段階増額積立方式は値上げが前提で、令和6年6月の改定で最初の額は基準額の0.6倍以上、最後の額は1.1倍以内という考え方が示された
  • 長期修繕計画は5年程度ごとに見直され、そのたびに修繕積立金の額も変わることがある
  • 払えないときは早めに管理会社か管理組合に相談し、滞納は買った人にも引き継がれる
  • 家計簿では管理費と分けて書き、長期修繕計画から値上げの年と額を書き写しておく

自分の部屋の目安を㎡あたりの単価から出すと、今の額が高いのか低いのかが分かります。値上げの年と額を家計簿に書いておけば、上がる前から備えられます。

この記事で参照した公的情報

  1. マンションの修繕積立金に関するガイドライン(平成23年4月策定・令和3年9月改訂・令和6年6月改定=最終改訂 令和6年6月7日/計画期間全体における修繕積立金の平均額の目安(機械式駐車場を除く)=20階未満 5,000㎡未満 235〜430円・平均335円、5,000㎡以上10,000㎡未満 170〜320円・平均252円、10,000㎡以上20,000㎡未満 200〜330円・平均271円、20,000㎡以上 190〜325円・平均255円、20階以上 240〜410円・平均338円(円/㎡・月・事例の3分の2が包含される幅)/366事例/算出式 Z=(A+B+C)÷X÷Y/機械式駐車場の1台あたり月額の修繕工事費 4,645〜7,210円/段階増額積立方式は初期額を基準額の0.6倍以上・最終額を1.1倍以内/5年程度ごとに長期修繕計画を見直す)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001747009.pdf
  2. マンションの修繕積立金に関するガイドライン 令和6年6月改訂 新旧対照表(段階増額積立方式における適切な引上げの考え方を追加・工事費の高騰を追記)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001747010.pdf
  3. マンション管理について(長期修繕計画作成ガイドライン・修繕積立金ガイドラインの最終改訂 令和6年6月7日・マンション標準管理規約の最終改正 令和7年10月17日)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000052.html
  4. 令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状(月/戸当たり修繕積立金の平均 13,054円・使用料等からの充当額を含む総額 13,378円/平成30年度 11,243円・12,268円/積立方式 均等積立方式40.5%・段階増額積立方式47.1%・平成27年以降完成は段階増額81.2%/計画に比べ不足36.6%・20%超の不足11.7%/長期修繕計画を5年ごとを目安に見直している63.2%/3か月以上の滞納が無い管理組合62.1%)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001750158.pdf
  5. 令和5年度マンション総合調査結果〔概要編〕(調査期間 令和5年10月〜令和6年1月・管理組合向け4,270配布・有効回収1,589・(一社)マンション管理業協会会員各社と(公財)マンション管理センターを通じて配布/月/戸当たり管理費 使用料等からの充当額を除く11,503円・含む17,103円)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001750161.pdf
  6. 令和5年度マンション総合調査結果〔データ編〕管理組合向け調査 28⑥(7)・28⑥(8)(使用料等からの充当額を除く修繕積立金の月/戸当たり・月/㎡当たり=全体 13,054円・約182円、単棟型の階数別、総戸数規模別、完成年次別、地域別)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001750164.xlsx
  7. マンションに関する統計・データ等(令和5年度マンション総合調査・令和6年6月21日公表・5年に一度の調査)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000058.html
  8. REINS TOPIC 首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2025年度)(2026年5月28日公表・2025年度に成約した首都圏中古マンション・修繕積立金 1戸あたり月13,910円・1㎡あたり217円・管理費13,895円・合計27,805円・築年別 築10年以内10,474円・築11〜20年15,716円・築21〜30年16,588円・築30年超12,835円)
    窓口
    公益財団法人 東日本不動産流通機構
    確認日
    確認先
    https://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_202605.pdf
  9. マンション標準管理規約(単棟型)令和7年改正(第25条 管理費等は共用部分の共有持分に応じて算出・第26条 承継人に対する債権の行使・第27条 管理費の使い道・第28条 修繕積立金を取り崩せる場合・第60条 管理費等の徴収と遅延損害金・第64条 長期修繕計画書の閲覧・別添3 滞納管理費等回収のための管理組合による措置に係るフローチャート)
    窓口
    国土交通省 住宅局
    確認日
    確認先
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001999022.pdf
  10. 建物の区分所有等に関する法律 第7条(先取特権)・第8条(特定承継人の責任)・第59条(区分所有権の競売の請求)
    窓口
    e-Gov 法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069
  11. 修繕積立金の相場(令和5年度マンション総合調査の階数別・総戸数規模別・完成年次別の表・修繕積立金の徴収方法2種類)
    窓口
    SUUMO(民間の住まいの情報サイト)
    確認日
    確認先
    https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_money/ms_syuzentsumitatekinsouba/
  12. 修繕積立金はどこまで値上げされる?(ガイドラインの改訂前後の目安・機械式駐車場の加算・払えないときの流れと対処)
    窓口
    ファンズ不動産(民間の不動産会社の読み物)
    確認日
    確認先
    https://funds.jp/sell-guide/apartment-repairreserve-fund-up-about11/

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Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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