高年齢求職者給付金はいくら?|65歳以上で辞めたときの一時金と、受け取るまでの流れ

高年齢求職者給付金は、65歳以上で仕事を辞めた人に、雇用保険から一度にまとめて支給されるお金です。65歳未満の人が受け取る基本手当(失業保険)とは違い、額は基本手当日額の30日分か50日分で、受け取れるのは離職日の翌日から1年のあいだです。
この記事では、受け取れる人の条件と額の出し方を、ハローワークと厚生労働省の案内で確かめます。月給ごとの額の例、受け取るまでの流れと期限、年金との関係、64歳で辞めたときとの違い、家計簿での書き方もまとめます。
65歳を過ぎて仕事を辞めました。失業保険はもう出ないのか、出るとしたらいくらで、年金が止まらないのかが分かりません。
高年齢求職者給付金は、65歳以上で辞めた人の一時金
雇用保険では、65歳以上の被保険者を「高年齢被保険者」と呼びます。高年齢被保険者が失業したときに支給されるのが高年齢求職者給付金で、雇用保険法の第37条の2から第37条の4に決まりがあります。
65歳未満の人の基本手当は、4週間に1回の失業の認定を受けながら、所定給付日数の分を分けて受け取ります。高年齢求職者給付金は、ハローワークの案内では失業の認定が1回限りで、認定を行った日に支給が決まります。
基本手当との違い
- 受け取り方:基本手当は認定のたびに分けて受け取る。高年齢求職者給付金は1回の認定でまとめて受け取る
- 日数:基本手当は90日から360日。高年齢求職者給付金は30日分か50日分
- 必要な加入期間:基本手当は原則として離職前2年間に12か月以上。高年齢求職者給付金は離職前1年間に6か月以上
- 1日あたりの額:どちらも基本手当日額で計算する。65歳以上は30歳未満と同じ上限の表を使う
基本手当の額と日数は、失業保険はいくらもらえる?にまとめています。名前の似た高年齢雇用継続給付は、60歳以上65歳未満の人が働き続けて賃金が下がったときの別の給付で、高年齢雇用継続給付の記事にまとめています。
65歳になるのは、誕生日の前日
年齢計算ニ関スル法律では、年齢は生まれた日から数えます。そのため、法律の上では誕生日の前日が終わるときに1つ年をとり、65歳になるのは65歳の誕生日の前日です。
どちらの給付になるかは、離職の日に65歳になっているかで分かれます。65歳の誕生日の前日以後に辞めると高年齢求職者給付金、前々日までに辞めると基本手当の対象です。
受け取れる人の条件
厚生労働省のリーフレットでは、次の2つを両方満たす必要があります。住所を管轄するハローワークで求職の申し込みをし、受給資格の決定を受けてはじめて受け取れます。
- 離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あること
- 失業の状態にあること
被保険者期間は、11日以上か80時間以上の月を数える
被保険者期間は、離職日から1か月ごとに区切り、賃金を払う基礎になった日が11日以上ある月を1か月と数えます。11日以上の月が6か月に満たないときは、賃金を払う基礎になった時間が80時間以上の月も1か月と数えます。
通算なので、6か月が続いていなくてもかまいません。雇用保険法では、病気やけがで30日以上続けて賃金を受けられなかったときは、その日数を1年に足して、最長4年までさかのぼれます。
失業の状態とは、働く意思と能力があって仕事が見つからないこと
リーフレットは、失業の状態を「就職したいという積極的な意思といつでも就職できる能力」があり、求職活動をしているのに就職できない状態としています。再就職が決まることは条件ではありません。
次のような人は、原則として支給を受けられません。
- 家事に専念する人、学業に専念する人、家業に従事して職業に就くことができない人
- 自営を始めた人、自営の準備に専念する人(求職活動をしながら創業の準備をする人は支給されることがある)
- 次の就職が決まっている人、就職・就労中の人(試用期間を含む)
- 雇用保険の被保険者にならないような短い時間の仕事だけを希望する人
- 自分の名義で事業を営んでいる人、会社の役員などに就任している人(予定や名義だけの役員も含む)
- パートやアルバイトで働いている人(週に働く時間が20時間に届かなければ、受けられることもある)
- 同じ事業所で就職と離職を繰り返していて、また同じ事業所に就職する予定がある人
北海道労働局のハローワークの案内は、病気やけがですぐに就職できない人、辞めたあとしばらく休む人も受けられないとしています。休んでから仕事を探すつもりなら、受け取れるのは求職の申し込みをしてからです。
パートでも、雇用保険に入っていれば対象になる
雇用保険法では、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上続けて雇われる見込みがある人が加入します。年齢の上限は無いので、65歳を過ぎてから雇われたパートの人も、この条件に当たれば高年齢被保険者です。
1つの職場では週20時間に届かなくても、65歳以上なら雇用保険マルチジョブホルダー制度があります。2022年1月1日に始まった制度です。
厚生労働省の案内では、2つの職場の週の所定労働時間がそれぞれ5時間以上20時間未満で、合わせて20時間以上になることが条件です。それぞれ31日以上の雇用見込みがあれば、本人がハローワークに申し出て加入できます。
厚生労働省のQ&Aでは、2つのうち1つの職場だけを辞めたときも、高年齢求職者給付金を受けられることがあります。額は辞めた職場の賃金で計算し、残りの職場でまた加入の条件に当たる場合は受けられません。同じQ&Aでは、この制度で加入していた人の基本手当日額には下限が無いとしています。
雇用保険法の改正で、2028年10月1日からは週の所定労働時間が10時間以上の人が加入の対象になります。同じ日から、被保険者期間は賃金を払う基礎になった日が6日以上か、40時間以上の月を数える形になります。マルチジョブホルダー制度の線も、週20時間から週10時間に変わります。
いくらもらえるか:基本手当日額の30日分か50日分
額は、基本手当日額に日数を掛けて出します。日数は、被保険者であった期間で次のように決まります。
- 被保険者であった期間が1年以上の人:50日分
- 1年に満たない人:30日分
辞めた理由(定年・会社の都合・自己都合)で日数は変わりません。変わるのは、次の節の給付制限があるかどうかです。
賃金日額と基本手当日額の出し方
まず、離職した日の直前の6か月に毎月きまって払われた賃金の合計を180で割り、賃金日額を出します。賞与のように臨時に払われるものは入れません。
次に、賃金日額にその額に応じた率を掛けて基本手当日額を出します。ハローワークの案内では率はおよそ50〜80%で、賃金の低い人ほど高い率になります。
厚生労働省のリーフレット(令和8年8月1日から)では、65歳以上の人が高年齢求職者給付金を受けるときも、29歳以下の表を使います。「基本手当日額の計算式及び金額(令和8年8月1日〜)」の30歳未満の計算式は次のとおりです。
- 賃金日額が3,203円以上5,480円未満:80%
- 5,480円以上13,490円以下:80%から50%へ下がっていく(式は賃金日額×0.8から、賃金日額×0.3×(賃金日額−5,480)÷8,010を引く)
- 13,490円超14,900円以下:50%
- 14,900円を超える:7,450円(上限)
1円未満は切り捨てます。賃金日額は、実際に払われた額ではなく雇用保険法の決まりで計算した額なので、離職票の賃金の欄で確かめます。
1日の上限は7,450円、下限は2,562円
厚生労働省の案内では、令和8年8月1日から、65歳以上の人の基本手当日額は上限が7,450円です。基本手当日額の下限は、年齢に関係なく2,562円です。
上限で計算すると、50日分で37万2,500円、30日分で22万3,500円になります。上限と下限は、毎月勤労統計の平均定期給与額の増減で、8月1日に変わることがあります。
月給ごとの額の例

図は、離職前の6か月の月給が毎月同じで、賞与を除いた場合の例です。令和8年8月1日からの計算式に当てはめました。
たとえば月給20万円なら、賃金日額は120万円÷180で6,666円です。計算式に当てはめると基本手当日額は5,036円で、被保険者であった期間が1年以上なら50日分で25万1,800円になります。
残業代や手当が月によって違う人は、6か月の給与明細の額を足して180で割ります。額が決まるのは、ハローワークで受給資格の決定を受けたときです。
受け取るまでの流れと、1年の期限
離職票を受け取る
辞めた会社から「雇用保険被保険者離職票-1」と「離職票-2」が届きます。この2枚が無いと手続きができないので、届かないときは会社に確かめます。
住所を管轄するハローワークで求職の申し込みをする
求職の申し込みはどのハローワークでもできますが、雇用保険の手続きは住所を管轄するハローワークで行います。管轄のハローワークは、ハローワークインターネットサービスの「所在地情報」から住所で探せます。
リーフレットの持ち物は次のとおりです。
- 離職票-1、離職票-2
- マイナンバーカード(無い人は、通知カードや個人番号の記載のある住民票と、運転免許証などの身元確認書類)
- 写真1枚(縦3.0cm×横2.4cm。マイナンバーカードを見せる場合は省略できる)
- 本人名義の預金通帳かキャッシュカード(一部の金融機関を除く)
窓口は平日の8時30分から17時15分です。リーフレットでは、求職の申し込みに時間がかかるため、16時前に行くよう勧めています。
7日の待期と、自己都合なら1か月の給付制限を待つ
求職の申し込みと離職票の提出をした日から、失業の状態の日が7日たつまでは支給されません。これを待期といいます。
正当な理由のない自己都合で辞めた場合は、待期のあとさらに1か月は支給されません。これを給付制限といいます。令和7年3月31日以前に自己都合で辞めた人は2か月、自分の重大な責任で解雇された人は3か月です。
群馬労働局の案内では、辞めた日からさかのぼって5年のあいだに、正当な理由のない自己都合の退職で受給資格の決定を2回以上受けている場合も3か月です。令和7年4月以降に、リ・スキリングのために教育訓練などを受けた(受けている)人は、給付制限が解除されます。
指定された認定日に行き、失業の認定を受ける
待期と給付制限が終わる見込みの日のあとに、ハローワークが認定日を指定します。認定日に行って失業の状態にあると確かめられると、支給が決まり、指定した口座に振り込まれます。
振り込まれる日は、認定日にハローワークで確かめます。家計簿には、振り込まれた日に書きます。

期限は離職日の翌日から1年で、延ばせない
受け取るには、離職日の翌日から1年がたつまでに、求職の申し込みをして失業の認定を受ける必要があります。雇用保険法の決まりでは、基本手当のように病気などで期間を延ばすしくみは、高年齢求職者給付金にはありません。
認定の日から期限までの日数が30日や50日に足りないときは、残りの日数分しか支給されません。リーフレットの図は、期限まで15日しか残っていない時点で認定を受け、50日分のうち15日分だけが支給される例です。
自己都合で辞めた人は、申し込みから認定日までに、待期と給付制限の分がかかります。期限の近くで申し込むと日数が削られるので、離職票が届いたら手続きを始めます。
年金・税金・健康保険との関係
65歳からの老齢年金と一緒に受け取れる
日本年金機構の案内では、同時に受けられないのは、特別支給の老齢厚生年金などの「65歳になるまでの老齢年金」と雇用保険の失業給付です。65歳以上で受け取る高年齢求職者給付金は、この調整の対象ではありません。
そのため、65歳から受け取っている老齢基礎年金や老齢厚生年金を止めずに、高年齢求職者給付金も受け取れます。年金の額そのものの見方は、年金はいくらもらえる?にまとめています。
年金の額と所得が一定より少ない人は、年金に上乗せされる年金生活者支援給付金を受けられることがあります。条件は年金生活者支援給付金の記事にまとめています。
所得税も住民税もかからない
雇用保険法 第12条は、失業等給付として受け取ったお金に、租税その他の公課をかけられないとしています。高年齢求職者給付金は失業等給付の1つなので、所得税も住民税もかかりません。
受け取った額は、年金の確定申告や住民税の計算の所得にも入りません。家計簿では、振り込まれた額をそのまま収入に書けます。
健康保険の扶養に入っている・入りたい場合は、保険者に確かめる
家族の健康保険の扶養に入るときは、保険者が収入の見込みで判断します。高年齢求職者給付金のような一時金を収入に数えるかは、家族が加入している健康保険の保険者に確かめます。
辞めたあとに国民健康保険に入る人は、会社の都合で辞めた人向けの保険料の軽減を受けられるかを確かめます。この軽減は、離職日に65歳以上の人と高年齢受給資格者は対象外です。詳しくは失業したときの国民健康保険の軽減にまとめています。
64歳で辞めた場合との違い
65歳の誕生日の前々日までに辞めると、64歳の離職として基本手当の対象になります。基本手当は日数が長い一方、特別支給の老齢厚生年金を受けている人は、受け取るあいだ年金が止まります。
月給20万円・勤続20年以上・定年で辞めた例
離職前6か月の月給が毎月20万円(賞与を除く)で、被保険者であった期間が20年以上、定年で辞めた場合の例です。令和8年8月1日からの計算式で比べました。
- 65歳の誕生日の前日以後に辞めた場合:高年齢求職者給付金。基本手当日額5,036円の50日分で25万1,800円
- 65歳の誕生日の前々日までに辞めた場合:基本手当。60歳以上65歳未満の計算式で基本手当日額4,916円。一般の離職者で20年以上なら150日分で73万7,400円
この例では日数の差が大きいので、雇用保険から受け取る額は基本手当のほうが多くなります。基本手当は、4週間に1回ハローワークで失業の認定を受けながら受け取ります。
特別支給の老齢厚生年金を受けている人は、止まる額と比べる
特別支給の老齢厚生年金を受けられるのは、日本年金機構の案内では、男性は昭和36年4月1日以前、女性は昭和41年4月1日以前に生まれた人です。この年金を受けている人が基本手当を受けると、求職の申し込みをした月の翌月から、受け終わるまで年金が止まります。
止まる年金の額と、受け取れる基本手当の額は、人によって違います。年金の額はねんきん定期便や年金事務所で、基本手当の日数はハローワークで確かめてから、辞める日を会社と決めます。
会社の都合で辞める場合は、基本手当の日数が長くなることがあります。日数の表は失業保険はいくらもらえる?にまとめています。
家計簿での書き方
高年齢求職者給付金は1回でまとまって入るので、そのまま入った月の収入にすると、その月だけ家計が大きく黒字に見えます。紙でも表計算でも、次の手順でできます。
ステップ1受け取れる額と時期を書き出す10分
離職票の賃金の額から、この記事の計算式で基本手当日額を出し、30日分か50日分を掛けます。自己都合なら1か月の給付制限があるので、入る月が後ろにずれます。
受給資格の決定を受けると、ハローワークで決まった基本手当日額が分かります。書き出した額と違ったら、決まった額に直します。
ステップ2入った月に収入として書く2分
振り込まれた日に、給与や年金とは別の行で「高年齢求職者給付金」として書きます。税金がかからないので、書くのは振り込まれた額そのままです。
年金は偶数月に入るので、給付金と同じ月に重なることがあります。行を分けておくと、翌月以降の収入を見るときに給付金を外して見られます。
ステップ3次の仕事が決まるまでの月に分けて使う10分
受け取った額を、次の仕事が決まるまでと見込む月数で割り、1か月に使える額を出します。たとえば25万1,800円を6か月で割ると、1か月あたり約4万2,000円です。
見込みより早く仕事が決まっても、ハローワークの案内では認定の日に支給が決まるので、残りを返すしくみではありません。余った分は、特別費の取り分けに回せます。
年金と給付金を同じ「収入」の行にまとめると、給付金が入った月だけ収入が増えて見えます。行を分けておくと、年金だけで暮らせるかも見えてきます。
迷いやすい場面
定年後の再雇用が終わって辞めた
再雇用で働いているあいだは、失業の状態ではないので受け取れません。再雇用の期間も雇用保険に入っていて、期間が終わって辞めたなら、そのときに65歳以上であれば高年齢求職者給付金の対象です。
離職前1年間の被保険者期間には、定年の前の分も入ります。再雇用の会社から離職票が届いたら、住所を管轄するハローワークで求職の申し込みをします。
受け取ったあとすぐに仕事が決まった
認定の日に失業の状態にあれば支給は決まるので、そのあと仕事が決まっても返す必要はありません。新しい職場でまた雇用保険に入り、辞めたときに条件に当たれば、次も高年齢求職者給付金を受けられます。
基本手当を受ける人の再就職手当は、雇用保険法では基本手当の受給資格者が対象です。高年齢求職者給付金を受けた人は、身体障害者など就職が難しい人として省令で決められた人に当たれば、常用就職支度手当の対象になることがあります。
前と同じ会社にまた勤める予定がある
同じ事業所で就職と離職を繰り返していて、また同じ事業所に就職する予定がある人は、原則として受け取れません。次の就職がすでに決まっている人も同じです。
同じ会社にまた勤める話があるときは、求職の申し込みのときにハローワークで伝えます。受け取れるかどうかは、そのうえでハローワークが判断します。
70歳を過ぎてから辞めた
高年齢求職者給付金には年齢の上限がありません。70歳でも75歳でも、条件と額の出し方は65歳の人と同じです。
自己都合で辞めた人の給付制限も、年齢で変わりません。雇用保険は、週20時間以上で31日以上の雇用見込みがあれば、70歳を過ぎても加入が続きます。
病気で、しばらくは働けない
病気やけがですぐに働けないあいだは、失業の状態にあたらないので受け取れません。治ってから求職の申し込みをすれば受け取れますが、離職日の翌日から1年の期限は延びません。
辞める前に病気で30日以上続けて賃金を受けられなかった場合は、被保険者期間を数える1年を延ばせることがあります。辞めた理由と一緒に、ハローワークで相談します。
よくある質問
Q65歳を過ぎて辞めても、失業保険はもらえますか
65歳未満の人と同じ基本手当ではなく、高年齢求職者給付金が支給されます。離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あり、失業の状態にあることが条件です。額は基本手当日額の30日分か50日分で、1回の認定でまとめて受け取ります。
Q高年齢求職者給付金はいくらですか
高年齢求職者給付金は、被保険者であった期間が1年以上なら基本手当日額の50日分、1年未満なら30日分です。令和8年8月1日からの上限は1日7,450円なので、50日分で37万2,500円が上限です。月給20万円(賞与を除く)で1年以上なら、例として25万1,800円になります。
Q年金をもらっていても受け取れますか
受け取れます。日本年金機構の案内で失業給付と同時に受けられないのは、65歳になるまでの老齢年金です。65歳からの老齢基礎年金や老齢厚生年金は止まりません。
Q何回でも受け取れますか
回数の上限はありません。雇用保険法では、辞めるたびに、その前の1年間に被保険者期間が6か月以上あるかを見ます。ただし、前に受給資格を得たときの離職の日より前の期間は、次の被保険者期間には数えません。
Q自己都合で辞めると、いつ受け取れますか
令和7年4月1日以後の自己都合の退職なら、7日の待期のあと1か月の給付制限があります。そのあとに指定される認定日に失業の認定を受けて、支給が決まります。5年のあいだに自己都合の退職で2回以上受給資格の決定を受けている人は、給付制限が3か月です。
Q期限までに間に合わないとどうなりますか
離職日の翌日から1年を過ぎると受け取れません。認定の日から期限までの日数が30日や50日に足りないときは、残りの日数分だけが支給されます。基本手当のような受給期間の延長はないので、離職票が届いたら手続きを始めます。
Q税金はかかりますか。確定申告は要りますか
雇用保険法 第12条により、所得税も住民税もかかりません。受け取ったことを理由に確定申告をする必要はありません。年金の確定申告をする人も、高年齢求職者給付金は所得に入れません。
Qアルバイトをしながら受け取れますか
リーフレットでは、パート・アルバイト中の人は原則として受け取れませんが、週の労働時間が20時間未満なら受けられる場合があります。待期の7日のあいだに働いた日は、待期に数えません。働く予定があるときは、求職の申し込みのときにハローワークで伝えます。
まとめ
- 高年齢求職者給付金は、65歳以上で辞めた人に雇用保険から一度にまとめて支給されるお金。65歳になるのは誕生日の前日
- 条件は、離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あることと、失業の状態にあること
- 額は基本手当日額の50日分(被保険者であった期間1年以上)か30日分(1年未満)。令和8年8月1日からの上限は1日7,450円、下限は2,562円
- 7日の待期のあと、自己都合なら1か月の給付制限。認定は1回で、認定の日に支給が決まる
- 期限は離職日の翌日から1年で延ばせない。期限の近くで申し込むと日数が削られる
- 65歳からの老齢年金と一緒に受け取れ、所得税・住民税はかからない
- 64歳で辞めると基本手当の対象になり、日数は長いが、特別支給の老齢厚生年金を受けている人は年金が止まる
- 家計簿では、入った月に別の行で書き、次の仕事が決まるまでの月に分けて使う
離職票の賃金から、自分の基本手当日額と受け取れる額を出せました。期限の1年を過ぎないよう、離職票が届いたらハローワークに行く日を決めておけます。
この記事で参照した公的情報
- 基本手当について(高年齢求職者給付金は被保険者であった期間1年以上で50日分・1年未満で30日分/高年齢被保険者は65歳以上の被保険者/算定対象期間は原則離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上/失業認定は1回限りで認定日に支給決定/基本手当日額は賃金日額のおよそ50〜80%・上限は令和8年8月1日現在で30歳未満7,450円)
- 窓口
- ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)
- 確認日
- 確認先
- https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html
- 離職されたみなさまへ<高年齢求職者給付金のご案内>(LL071030保01:要件・原則として支給を受けられない方・持ち物・待期7日・給付制限1か月(令和7年3月31日以前の自己都合は2か月・重責解雇は3か月)・受給期限は離職日の翌日から1年・残り15日で認定を受けた例・窓口は平日8時30分から17時15分)
- 窓口
- 厚生労働省・ハローワーク
- 確認日
- 確認先
- https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000695108.pdf
- 令和8年8月1日からの基本手当日額等の適用について(賃金日額の下限3,203円・基本手当日額の下限2,562円/29歳以下の表は65歳以上の高年齢求職者給付金にも適用=賃金日額の上限14,900円・基本手当日額の上限7,450円・計算式)
- 基本手当日額の計算式及び金額(令和8年8月1日〜・30歳未満と60歳以上65歳未満の計算式・1円未満切り捨て)
- 窓口
- 厚生労働省
- 確認日
- 確認先
- https://www.mhlw.go.jp/content/001726936.pdf
- 雇用保険の求職者給付(基本手当、高年齢求職者給付金)を受給される皆さまへ「給付制限期間」が短縮又は解除されます(令和7年4月1日以降の離職は原則1か月・5年間に2回以上の自己都合退職で受給資格決定を受けた場合と重責解雇は3か月・教育訓練等で解除)
- 窓口
- 群馬労働局・ハローワーク
- 確認日
- 確認先
- https://jsite.mhlw.go.jp/gunma-roudoukyoku/content/contents/002182062.pdf
- 基本手当の所定給付日数(一般の離職者は全年齢で10年以上20年未満120日・20年以上150日/特定受給資格者の60歳以上65歳未満は20年以上240日)
- 窓口
- ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)
- 確認日
- 確認先
- https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html
- 雇用保険マルチジョブホルダー制度(65歳以上・2つの事業所の週の所定労働時間がそれぞれ5時間以上20時間未満で合計20時間以上・それぞれ31日以上の雇用見込み・本人がハローワークに申し出る)
- Q&A〜雇用保険マルチジョブホルダー制度(1つの事業所だけ離職したときの高年齢求職者給付金・離職した事業所の賃金日額で算定)
- 年金と雇用保険の失業給付との調整(特別支給の老齢厚生年金などの65歳になるまでの老齢年金と雇用保険の失業給付は同時には受けられない)
- 特別支給の老齢厚生年金(男性は昭和36年4月1日以前・女性は昭和41年4月1日以前に生まれた人が対象)
- 雇用保険法 第6条(週の所定労働時間20時間未満は適用除外・31日以上の雇用見込み)・第12条(公課の禁止)・第14条(被保険者期間=11日以上または80時間以上の月)・第21条(待期)・第33条(給付制限)・第37条の2〜第37条の6(高年齢被保険者・高年齢受給資格・高年齢求職者給付金の額と受給期限・マルチの特例)・第56条の3(就業促進手当)/未施行の改正:令和6年法律第26号で2028年10月1日から週10時間未満が適用除外・被保険者期間は6日以上または40時間以上の月(第37条の4の日数と期限は変わらない)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
- 年齢計算ニ関スル法律(年齢は出生の日から起算する)
- 窓口
- e-Gov 法令検索(デジタル庁)
- 確認日
- 確認先
- https://laws.e-gov.go.jp/law/135AC0000000050