家計簿の子ども費の分け方|「教育」と「子ども」の2つに分け、入学や誕生日は年の表に書く

子どもにかかるお金は、学費や給食から服、おもちゃ、習い事まで種類が多く、国の家計調査の分け方では7つの費目に散らばります。そのまま家計簿をつけると、子どもに1か月いくらかかっているかが見えません。
この記事では、子どものお金を「教育」と「子ども」の2つの項目に分ける線を、総務省の家計調査と文部科学省の子供の学習費調査の分け方で決めます。迷いやすい支出の置き場、きょうだいの分け方、年に1回のお金の表、児童手当などの入ってくるお金の書き方も並べます。
上履きや習い事の月謝を、教育費にするのか子ども費にするのか、つけるたびに迷います。きょうだいの分をどう分けるかも決められません。
子どものお金は、国の分け方では7つの費目に散らばる
家計調査は、生活費を使い道で10の費目に分けています。2025年1月改定の収支項目分類で子どものお金の置き場を見ると、次のように散らばります。
- 食料:学校給食(外食の中の学校給食)、粉ミルク
- 被服及び履物:子供服、学校制服、子供用の靴と小学生以下の上履き
- 保健医療:紙おむつ、予防接種代
- 交通・通信:自転車(大人用・子ども用を問わない)、通学の定期代
- 教育:授業料・PTA会費・修学旅行費、3歳以上の保育料、教科書・参考書、学習塾と家庭教師
- 教養娯楽:文房具、おもちゃ、習い事の月謝
- その他の消費支出:ランドセル、3歳未満の保育料と延長保育料・学童クラブ費、こづかい、下宿している子への仕送り
国の分け方は、何を買ったかで分けるので、誰のためのお金かでは分かれません。子どもの分だけを足すには、7つの費目から拾い直すことになります。

図は、家計調査の置き場を、家計簿の2つの項目にまとめた例です。家計簿では「子どものために使ったか」で集め直すと、1か月の合計が見えます。
項目は「教育」と「子ども」の2つにする
子どものお金を1つの項目にまとめる方法もありますが、学校や塾のお金は学年で大きく変わります。服やおむつのように毎月の暮らしで出るお金と分けておくと、どちらが増えたのかが見えます。
- 教育:学校と勉強と習い事のためのお金。文部科学省の子供の学習費調査の「学習費総額」と同じ範囲
- 子ども:それ以外で、子どものためだけに使ったお金。服、おむつ、ミルク、おもちゃ、散髪、こづかいなど
始めたばかりで項目を増やしたくなければ、「子ども」の1つから始めても構いません。3か月つけて、学校や塾のお金が多いと分かったら、教育を分けます。全体の項目の数の決め方は家計簿の項目の決め方にまとめています。
「教育」に入れるもの(子供の学習費調査の範囲)
子供の学習費調査は、学習費総額を「学校教育費」「学校給食費」「学校外活動費」の3つに分けています。家計簿の「教育」も、この3つと同じ範囲にすると、あとで国の平均と比べられます。
- 学校に払うお金:授業料、入学金、PTA会費、学級費、修学旅行費、遠足や校外活動の費用
- 学校が決めた物:制服、体操服、上履き、ランドセルや通学かばん、学校で使う文房具や楽器、卒業アルバム
- 給食費:小学校・中学校の給食費
- 勉強のためのお金:学習塾、家庭教師、通信教育、家で使う参考書やドリル
- 習い事:ピアノや英会話、水泳、サッカーなどの月謝と、スポーツの大会の参加費
調査の定義では、制服・ランドセル・上ばき・通学用の自転車も学校教育費です。家計調査では被服やその他の消費支出に入るものですが、学校のために買う物なので、家計簿では教育にまとめます。
「子ども」に入れるもの
子どもの暮らしのために使ったお金で、教育に入らないものです。
- 普段の服、靴、パジャマ、下着
- 紙おむつ、粉ミルク、哺乳びん、ベビーカーなどのベビー用品
- おもちゃ、絵本や漫画(勉強のためではないもの)
- 子どもの散髪、子どもの歯ブラシなど子ども専用の日用品
- こづかいとして渡した額
家族の食事、家族で使う日用品、家族での外出と旅行は、子どものためでも家族の項目のままにします。迷ったら「この支出は子どもだけのものか、家族と一緒か」で決めます。
食費・医療は家族の項目に残す
子どもの分の食材やおやつを、食費から抜き出す必要はありません。食費は家族でまとめて買うので、分けると手間ばかり増えます。
子どもの通院や薬の代金は、家族の「医療」の項目に入れます。医療費控除は家族の分を合わせて計算するので、医療をまとめておくと年末に拾いやすくなります。医療の書き方は家計簿の医療費の書き方にあります。
迷いやすい支出の置き場
子どものお金で、置き場に迷いやすいものを並べます。かっこの中に、家計調査ではどの費目に入るかを書きました。
- 給食費:教育(食料の外食の中の学校給食)
- 上履き・体操服・スクール水着:教育。普段も使う靴や服は子ども(被服及び履物)
- 制服:教育。制服のクリーニング代は子ども(被服及び履物)
- ランドセル・通学かばん:教育(その他の消費支出の身の回り用品)
- 自転車:学校が認めた通学用なら教育、それ以外は子ども(交通・通信)
- 文房具:学校の授業で使う物は教育、家で遊びに使う物は子ども(教養娯楽)
- 習い事・スポーツクラブ:教育(教養娯楽の月謝類)
- 塾・家庭教師・通信教育:教育(教育の補習教育)
- 紙おむつ・粉ミルク:子ども(紙おむつは保健医療、粉ミルクは食料)
- 予防接種・子どもの通院:家族の医療(保健医療)
- 保育料・延長保育・学童:教育か子どものどちらかに決める(3歳以上の保育料は教育、3歳未満の保育料と延長保育料・学童クラブ費はその他の消費支出)
- 子どものスマホ代:子ども。家族の契約でまとめて払うなら通信のまま
- こづかい:子ども(その他の消費支出のこづかい)
- 下宿している子への仕送り:教育(その他の消費支出の仕送り金)
- 子ども名義の口座への積立・学資保険:支出にせず、貯金と同じ移動として書く
保育料の置き場は、家計調査でも年齢で分かれています。家計簿では、子どもの年齢が上がるたびに置き場を変えると比べにくくなるので、どちらか1つに決めてそろえます。保育料の決まり方は保育料はいくら?にまとめています。
公立小学校の給食は、令和8年4月から、文部科学省の「学校給食費の抜本的な負担軽減」で食材費を国が地方自治体に支援しています。文部科学省の案内では、基準額を超える分を保護者から集める地方自治体もあるので、通っている学校の市区町村の案内で、払う額があるかを確かめます。
学校から届く集金の明細を1枚取っておくと、教材費・給食費・PTA会費などが1行ずつ分かれて書かれています。家計簿では合計を教育に1行で書き、明細は年に1回見直すときに使えます。
子どもが2人以上なら、名前を書いて分ける
きょうだいがいるときも、項目は「教育」と「子ども」の2つのままで構いません。行のメモ欄に、誰の分かを名前や学年で書いておきます。
月末に、名前ごとに足すと、子どもごとの額が出ます。学年や学校の種類で額が大きく違う時期は、教育だけを子どもごとの項目に分けると、比べるのが楽になります。
おさがりの服や、2人で使うおもちゃは、どちらか一方に寄せて構いません。分け方を決めておき、毎月そろえることのほうが大事です。
入学・誕生日など年に1回のお金は、年の表に分ける
入学や修学旅行、誕生日のように、月によって出たり出なかったりするお金は、毎月の項目とは別に年の表にします。月の家計簿に混ぜると、その月だけ子どもの費用が跳ね上がり、比べられなくなります。

図は、子ども2人の家庭を想定した年の表の例です。金額は例で、実際の額は学校や地域で変わります。
ステップ1去年1年分の明細から、子どものお金を拾う20分
カードと口座の明細、学校の集金の明細を1年分並べ、月の項目に入れにくかった子どものお金に印を付けます。拾い方は特別費は明細から拾うと同じです。
拾ったものは、何月に・何に・いくらを1行ずつ書きます。毎月同じ額で出る習い事の月謝などは、ここには入れません。
ステップ2来年度の学年の予定を書き足す15分
去年に無かったが、来年度に来るものを書き足します。入学や卒業、修学旅行、七五三、部活の大会など、学年で決まるものです。
額の目安は、小学校の入学なら小学校の入学準備の費用、修学旅行なら修学旅行の費用、七五三なら七五三の費用にまとめています。学年の予定は、学校の年間行事予定表で確かめられます。
ステップ3毎年くるものと、1回だけのものを分ける5分
誕生日やクリスマス、夏の講習のように毎年くるものと、入学や七五三のように1回だけのものに印を分けます。毎年くるものは、翌年も同じ月に書き写します。
1回だけのものは、学年が上がると次の行事に入れ替わります。年の表は毎年4月の新学年の前に作り直すと、行事と合わせやすくなります。
ステップ4合計を12で割り、毎月取り分ける額を決める5分
年の表の合計を12で割った額を、毎月の貯金とは別に取り分けます。図の例では、17万6,000円を12で割って、月約1万4,700円です。
払う月が来たら、取り分けた分から払い、家計簿には年の表の行として書きます。月の「教育」「子ども」の額には入れないので、毎月の比べ方が崩れません。
年の表は、大学を卒業するまで伸ばしておくと先の額が見えます。大学卒業までの子どもの年ごとの表の作り方は、子育て費用の総額にまとめています。
子どものために入ってくるお金の書き方
児童手当は収入の行に書き、引かれた保育料も支出に書く
児童手当は、こども家庭庁の案内では偶数月に前月分まで2か月分が入ります。1人あたりの月額は、3歳未満は15,000円、3歳以上高校生年代までは10,000円、第3子以降は30,000円です。
こども家庭庁の案内では、保育料や、申し出た人の学校給食費などを市区町村が手当から引くことができます。引かれたら、手当の全額を収入に、引かれた額を教育か子どもの支出に書きます。収入の行の書き方と、子ども用の口座に移すときの書き方は児童手当を家計簿でどう扱うかにまとめています。
祖父母が払ってくれたお金も、収入と支出の両方に書く
祖父母がランドセルや習い事の代金を払ってくれたときは、その額を収入(もらったお金)と支出の両方に書きます。支出だけを0円にすると、子どもに実際いくらかかったかが残りません。
祖父母から教育資金としてまとまった額を受け取るときは、贈与税の扱いが別にあります。非課税の特例は教育資金の一括贈与にまとめています。
お年玉やお祝いは、子どものお金として分ける
子どもがもらったお年玉や入学祝いは、家計の収入には入れず、子どものお金として分けておきます。親が預かる場合は、預かった額を別の口座かメモで持ち、家計の残高に混ぜないようにします。
小学生以上なら、子ども自身がこづかい帳につける方法もあります。書き方は子どもの小遣い帳のつけ方、お年玉の額はお年玉の相場にあります。
1年つけたら、国の平均と比べてみる
「教育」を子供の学習費調査と同じ範囲にしておくと、1年分の合計を国の平均と比べられます。令和5年度の調査(訂正後)では、子ども1人の1年間の学習費総額は、公立小学校で366,599円です。
この額は、学校教育費・学校給食費・学校外活動費の合計で、習い事も入っています。学年や公立・私立ごとの額は子どもの教育費の平均に並べています。
平均と違っていても、それだけで多すぎる・少なすぎるとは言えません。どの行が増えたかを、学校の集金・塾・習い事に分けて見ると、来年の年の表を作るときの手がかりになります。
よくある質問
Q子ども費と教育費は、分けたほうがいいですか
学校や塾、習い事のお金が月に何度も出るなら、分けると増えたほうが分かります。まだ学校に通っていない子だけなら、授業料や給食費の行が無いので、「子ども」の1つでも困りません。
Q子どもの食費は、子ども費に入れますか
入れなくて構いません。家族の食費からは分けにくいので、食費は家族でまとめます。粉ミルクや離乳食のように子どもだけが使う物は、子どもに入れても構いません。
Q習い事は教育ですか、娯楽ですか
家計調査では、塾は教育、ピアノや英会話などの月謝は教養娯楽です。子供の学習費調査では、どちらも学校外活動費として学習費総額に入ります。家計簿では、子どもの習い事は教育にまとめると平均と比べやすくなります。
Q大学生の子の学費や仕送りはどこに書きますか
授業料は教育です。下宿している子への仕送りは、家計調査ではその他の消費支出の仕送り金ですが、家計簿では教育にまとめると、在学中の合計が見えます。大学の学費の目安は大学の学費の平均にあります。
Q子どもの医療費が無料なら、書かなくてよいですか
窓口で払った額が0円の月は、書く行はありません。自治体の助成で一部を払う場合は、払った額を家族の医療に書きます。助成の範囲は子どもの医療費助成にまとめています。
まとめ
- 子どものお金は、家計調査では7つの費目(食料、被服及び履物、保健医療、交通・通信、教育、教養娯楽、その他の消費支出)に散らばる
- 家計簿では「教育」と「子ども」の2つにまとめる。教育は子供の学習費調査の学習費総額と同じ範囲にする
- 制服・上履き・ランドセルは学校のために買う物なので教育、普段の服・おむつ・おもちゃは子ども
- 食費と医療は、家族の項目に残す。保育料はどちらか1つに決めてそろえる
- きょうだいは、メモ欄に名前を書いて分ける
- 入学や誕生日など年に1回のお金は年の表にし、合計を12で割って毎月取り分ける
- 児童手当や祖父母からのお金は、収入と支出を分けて両方書く
置き場を決めて1年つけると、子ども1人に年いくらかかったかが出ます。来年の年の表も、その記録から作れます。
この記事で参照した公的情報
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(学校給食=食料の外食・授業料等と幼児教育費用(3歳以上の保育料)と補習教育=教育・3歳未満の保育料と延長保育料と学童クラブ費=その他の消費支出の保育費用・子供服と学校制服と子供用靴=被服及び履物・紙おむつと予防接種代=保健医療・粉ミルク=食料・文房具と玩具と月謝類=教養娯楽・自転車購入と通学定期代=交通・通信・ランドセル=その他の消費支出の身の回り用品・こづかいと仕送り金=その他の消費支出)
- 令和5年度子供の学習費調査結果のポイント(訂正版・学習費総額=学校教育費・学校給食費・学校外活動費/項目別定義=制服・通学用品費(ランドセル)・通学費(通学用自転車)・上ばき・卒業アルバムは学校教育費、補助学習費とその他の学校外活動費(芸術文化・スポーツ・教養)は学校外活動費/公立小学校の学習費総額366,599円)
- 学校給食費の抜本的な負担軽減(令和8年4月から公立小学校の給食の食材費を国が地方自治体に支援・完全給食は児童一人一月5,200円を基準・基準額を超える分は保護者から徴収することがある・保護者の手続きは原則不要)
- 児童手当制度のご案内(3歳未満15,000円・3歳以上高校生年代まで10,000円・第3子以降30,000円/毎年2月・4月・6月・8月・10月・12月にそれぞれの前月分まで2か月分を支給/保育料や申し出があった人の学校給食費などを市区町村が児童手当から徴収することが可能で、実施するかは市区町村で異なる)