障害年金はいくら?|障害基礎年金は1級1,059,125円・2級847,300円(令和8年度)

障害年金は、老後のための年金とは別のしくみです。日本年金機構の案内では、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金とされています。
この記事では、令和8年4月分からの額と、受けるための要件を書きます。いくらになるのかを自分で見当づけられる形にまとめました。
病気で働けなくなったら、障害年金を受けられるのかが分かりません。受けられるとしても、いくらになるのか見当がつきません。
初診日にどの制度にいたかで、受けられるものが変わる
まず分かれ目を押さえます。基準になるのは「初診日」です。
初診日とは診療を受けた最初の日です。障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日を指します。
その日に国民年金に入っていたなら障害基礎年金です。厚生年金に入っていたなら障害厚生年金を請求できます。
障害厚生年金は上乗せになります。障害基礎年金の1級または2級に該当する状態になったときは、障害基礎年金に上乗せして支給されます。
3級は障害厚生年金だけにあります。2級に該当しない軽い程度の障害のときに支給されるもので、障害基礎年金には3級がありません。
一時金もあります。初診日から5年以内に病気やけがが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときには、障害手当金(一時金)が支給されます。
障害基礎年金の額は、等級と子の数で決まる

図は、障害基礎年金の額です。報酬に関係なく、等級で決まります。
昭和31年4月2日以後生まれの方は、1級が1,059,125円です。2級は847,300円で、これは老齢基礎年金の満額と同じ額です。
生年月日で少し違います。昭和31年4月1日以前生まれの方は、1級が1,056,125円、2級が844,900円です。
子がいると加算されます。2人までは1人につき243,800円、3人目以降は1人につき81,300円です。
子の範囲も決まっています。18歳になった後の最初の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級または2級の状態にある子です。
老齢基礎年金の満額は年金はいくらもらえる?にまとめました。2級の額が同じであることが確かめられます。
障害厚生年金は、報酬比例で決まる

図は、障害厚生年金の額です。こちらは在職中の報酬で決まります。
1級は1.25倍になります。報酬比例の年金額に1.25を掛け、生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるときは配偶者の加給年金額(243,800円)が加算されます。
2級は報酬比例の年金額です。1級と同じく、配偶者の加給年金額が付くことがあります。
3級は報酬比例だけです。配偶者の加給年金額は付きませんが、最低保障額があります。
3級の最低保障額は決まっています。昭和31年4月2日以後生まれの方は635,500円、昭和31年4月1日以前生まれの方は633,700円です。
短い期間でも救済されます。報酬比例部分の計算において、厚生年金の期間が300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算されます。
計算に入らない期間もあります。障害認定日の属する月より後の被保険者期間は、年金の計算の基礎とはされません。
報酬比例部分の考え方は年金はいくらもらえる?にまとめました。自分の記録はねんきん定期便の見方で確かめられます。
保険料を納めていたかも見られる
額の前に、要件を満たしているかを確かめます。初診日の前日の時点で判定されます。
原則は3分の2です。初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上について、保険料が納付または免除されていることが要件です。
直近1年で見る特例もあります。初診日において65歳未満であれば、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がなければよいとされています。
この特例には期限があります。障害厚生年金の案内では、初診日が令和18年3月末日までのときに使えると書かれています。
20歳前は要件がありません。20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は不要です。
免除は未納と違います。免除の手続きをしていれば、納付要件の判定では納めた期間と同じように扱われます。
免除の申請のしかたは国民年金の保険料が払えないときにまとめました。未納のままにしないことが大切です。
請求の時期で、いつからの分をもらえるかが変わる
請求には2つのやり方があります。障害の状態になった時期で分かれます。
1つ目は障害認定日による請求です。障害認定日に法令に定める障害の状態にあるときは、障害認定日の翌月分から年金を受給できます。
さかのぼれる期間には限りがあります。請求書は障害認定日以降いつでも提出できますが、遡及して受けられる年金は時効により5年分が限度です。
2つ目は事後重症による請求です。障害認定日に該当しなかった方でも、その後症状が悪化して法令に定める障害の状態になったときは、請求日の翌月から受給できます。
こちらには提出の期限があります。請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があります。
遅れると受け取り始めが遅くなります。請求した日の翌月分からの受け取りになるため、請求が遅くなるとその分だけ開始が遅れます。
受けたあとに変わること
障害年金を受け始めると、ほかのものも変わります。手続きが要るものがあります。
ステップ1国民年金保険料の法定免除を届け出る30分
障害基礎年金または障害厚生年金(1級・2級に限る)を受ける方は、国民年金保険料が免除されます。国民年金第1号被保険者の方は、年金証書が届いたら市区役所または町村役場に相談します。手続きの要否は、その相談で確かめます。
ステップ2障害年金生活者支援給付金を確かめる20分
障害基礎年金を受けていて前年の所得が基準以下なら、上乗せの給付金があります。1級は月額7,025円、2級は月額5,620円です。
所得の基準は「4,794,000円+扶養親族の数×38万円」以下です。くわしくは年金生活者支援給付金はいくら?にまとめました。
ステップ3家計簿に2か月に1回の収入として書く15分
年金は偶数月に2か月分がまとめて振り込まれます。周期は年金はいつから?にまとめました。家計簿では月ごとに分けて書くと、月の見通しが立ちます。
書き方は年金生活の家計簿のつけ方にまとめました。区切りの決め方もそちらにあります。
ステップ4医療費と保険料の軽減も確かめる20分
通院が続くなら自立支援医療、医療費が高額になるなら高額療養費制度があります。国民健康保険料にも減免があります。
使えるものは病気やけがで働けないときのお金にまとめました。税の軽減には障害者控除があり、対象の決まりは障害者控除とはにまとめました。
診察券やお薬手帳を出して、その病気で初めて医師の診療を受けた日を確かめてください。その日が、障害年金の分かれ目になります。
窓口と制度は、公的機関のページで確かめる
額も要件も、決めているのは日本年金機構の案内です。この記事のリンクから直接たどれます。
- 条件・金額・申請の方法は、各制度の公式サイトとお住まいの自治体の窓口で確かめてください
制度の条件や金額は、年度ごとに変わることがあります。最後は公的機関のページと窓口で確かめてください。
迷いやすい場面
初診日がいつか分からない
初診日は、いまかかっている病院とは限りません。同じ病気で最初に受診した医療機関を思い出すところから始めます。
診察券・お薬手帳・健康診断の記録が手がかりになります。分からないときは年金事務所に相談します。
働きながら受けられるか
障害の程度で判定されます。日本年金機構の案内では、3級は労働が著しい制限を受ける、または労働に著しい制限を加えることを必要とする状態とされています。
2級は労働によって収入を得ることができないほどの障害とされています。判定は診断書などをもとに行われます。
障害認定日には軽かった
事後重症による請求ができます。その後症状が悪化して法令に定める障害の状態になったときは、請求日の翌月から受給できます。
ただし期限があります。請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出します。
傷病手当金と両方もらえるか
傷病手当金は健康保険、障害年金は年金の制度です。同じ(関連する)傷病で両方を受けられるときは、健康保険法第108条により傷病手当金が調整されます。
協会けんぽの案内では、障害年金の年額を360で割った日額が傷病手当金の日額より少なければ、差額が支給されます。多ければ傷病手当金は受けられず、障害年金がさかのぼって決まって期間が重なると、受け取った傷病手当金を返すことがあります。
傷病手当金の期間は傷病手当金はいくら?にまとめました。終わる時期が見えたら年金事務所に相談します。
よくある質問
Q障害年金はいくらもらえますか
障害基礎年金は令和8年4月分から1級1,059,125円、2級847,300円です。障害厚生年金は報酬比例で決まります。
Q子がいると増えますか
増えます。2人までは1人につき243,800円、3人目以降は1人につき81,300円が加算されます。
Q3級はいくらですか
報酬比例の年金額で、最低保障額は昭和31年4月2日以後生まれの方で635,500円です。3級は障害厚生年金にだけあります。
Q厚生年金の期間が短くても受けられますか
受けられます。報酬比例部分の計算で、厚生年金の期間が300月未満の場合は300月とみなして計算されます。
Q保険料を納めていないと受けられませんか
納付要件があります。加入期間の3分の2以上が納付または免除されているか、初診日において65歳未満で直近1年間に未納がないことです。
Qあとから障害が重くなった場合はどうなりますか
事後重症による請求ができます。請求日の翌月分からの受給で、請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出します。
まとめ
- 分かれ目は初診日。その日に国民年金なら障害基礎年金、厚生年金なら障害厚生年金
- 障害基礎年金は令和8年4月分から1級1,059,125円・2級847,300円(昭和31年4月2日以後生まれ)
- 子の加算は2人まで1人243,800円、3人目以降は1人81,300円
- 障害厚生年金は1級が報酬比例の1.25倍、3級の最低保障額は635,500円。300月未満は300月とみなす
- 納付要件は3分の2以上、または直近1年に未納なし。20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は要件なし
- 事後重症による請求は、65歳の誕生日の前々日までに提出する
初診日と加入していた制度が分かれば、どちらの年金かが決まります。今日は診察券を出して初診日を確かめるところから始められます。
この記事で参照した公的情報
- 障害年金(障害基礎年金と障害厚生年金の分かれ方・初診日・保険料納付要件・障害手当金・障害年金1級2級を受ける方は国民年金保険料が法定免除)
- 障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額(令和8年4月分から)(1級1,059,125円・2級847,300円・子の加算243,800円と81,300円・障害認定日による請求と事後重症による請求・5年の時効)
- 障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額(令和8年4月分から)(1級は報酬比例の1.25倍・配偶者の加給年金額243,800円・3級の最低保障額635,500円・300月みなし・障害の程度1級から3級の状態)
- 障害年金生活者支援給付金の概要(1級7,025円・2級5,620円・前年の所得額4,794,000円+扶養親族の数×38万円以下)
- 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法(令和8年4月分からの満額847,300円・昭和31年4月1日以前生まれは844,900円)
- 傷病手当金を受けている方へ(同一(関連)の傷病で傷病手当金と障害年金を受けられる場合は、障害年金の金額に応じて傷病手当金を調整・健康保険法第108条・障害年金の年額÷360日が傷病手当金の日額より少なければ差額を支給・重なった期間は返金の場合あり)
- 窓口
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)愛媛支部
- 確認日
- 確認先
- https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/ehime/assets/shoute_nennkinntyousei.pdf